見出し画像

TOWER OF THE SUN MUSEUM


太陽の塔


これのことを知らない人は、いないと思う。
'70 EXPO、その時のシンボリックな
建造物として芸術界の風雲児、岡本太郎氏が
手掛け作り上げた人型の塔の事である。冒頭
のタイトルはこれら『太陽の塔』の内部探索
を含めたものを表すもの。


この太陽の塔には複数の顔がある。

この太陽の塔の頭部に輝くのが、未来の顔
陽光を好きなだけ跳ね返す『黄金の顔』



正面の腹部の白い顔、これは現代を表した顔
ちょっとご機嫌斜めな表情をした『太陽の顔』



背面を飾る真っ黒な顔、これは過去を表す顔
そこには表情すら読み取れない『黒い太陽』



コレはカタツムリ太陽の塔、他のオブジェとコラボ




表から見ることが出来る顔はこの三つだが
内部に隠された秘密の顔が『地底の太陽』






太陽の塔には『生命の樹』というオブジェが
内部を支配してて、この生命の樹と繋がるは
『地底の太陽』、生命誕生の根幹を表すこの
顔は大阪万国博覧会の終わりと同時に、何者
かが持ち去って、行方不明となっている。



この『地底の太陽』を含め、耐震防火の為の
補強工事、そして老朽化した生命の樹の生物
の置換作業が再度、太陽の塔の内部を探検が
出来る様に、大改修作業が行われたのである。



岡本太郎氏はデザイナーであれど建築家では
ない。彼のデザインを壊さずに、人が中へと
出入りできる構造物として仕上げる為にその
構造設計が必要となり、坪井善勝、吉川健、
植田昌吾らのプロジェクトが組まれた。初の
日本で行われる万国博覧会という事で、施主
はEXPO'70 大阪万博ではあったが
本当の施主は日本国である。それ以前の国内
万博は世界大戦により流れたのである。
太陽の塔を設計施工の任はスーパーゼネコン
大林組、竹中工務店、そして藤田組の三社に
よるJVとなり、建設された。



芸術家である岡本太郎氏にとって、この様な
カタチで自身の作品が巨大な建築物としての
プロジェクトが始まったのはさぞかし感無量
であったろう。そして今はもう撤去されたが
この太陽の塔には周辺部を取り囲む中空建築
が基礎母体として組まれ、これを手掛けしは
丹下健三氏。東京都庁の建築を手掛けられた
『世界のタンゲ』である。彼は建築の現場を
グローバルに展開する建築家集団の育成をし
磯崎新氏、黒川紀章氏、谷口吉生氏、槇文彦
氏らを世に送り出した。


岡本太郎氏の太陽の塔ポーズ
太陽の塔よりも顔のインパクト大の岡本太郎氏
世界のタンゲ、クールな雰囲気の丹下健三氏




磯崎新氏は武庫川女子大の校舎、黒川紀章氏
はあの品川のカプセルタワー、幕張メッセは
槇文彦氏、谷口吉生氏はNYのMOMA展を
師匠の丹下健三氏は、東京都庁、フジテレビ、
赤坂プリンスホテルなど、名の知れた建築物
を多数手掛けてきた、建築業界には輝かしい
実績を残してきた方なのである。



そんな丹下健三氏こそが、岡本太郎氏のこの
芸術を建築させたとも言われ、この太陽の塔
周辺の中空建築を手掛けた。80年代にこの
一部が記念に残されただけで、それ以外全て
撤去されてしまった。なんとも勿体無い。
このジョイント式構造体の素晴らしい事よ、
一部パーツでも家に飾っておきたいほど素敵
な形である。







さて、内部構造も載せておこう、こちらが
『生命の樹』なる建造物で、老朽化した物の
置き換えについては、あの海洋堂が参加して
それらが飾られている。



そしてコチラのは両サイドのアームの内側の耐震耕造
となっている。


以前は1階以上のスマホ撮影は禁止だった。それを
撮影可能にしたのはコレのおかげである。500円
で借りるスマホストラップ、首からぶら下げる条件


こんな風に内部を観客が見て回るには課題があり
50年以上も前のこの施設の内部構造を耐震防火
構造にしなくてはならず、模型も脆くなっており
そのまま傷つけずに修復する事は困難を極めた。
この修復作業は大林組が海洋堂とで取り組んだ。
内部機構にある『生命の木』の構造は図面もなく、
それらを座標化するのに空間スキャン技術を使用、
修復作業が行われたのである。壁面には立体構造
に音声の反響と吸収のものが並び、生物類の殆ど
はFRPで新たな命が再現されたものとなる。


ミュージアム内には、その当時の記録が残る。



コチラは太陽の塔の平面図


コチラはフィギュア類
二万円で購入したものが、今は五万円で売られている


太陽の塔 オブジェ
太陽の塔 超合金
太陽の塔 超合金 バトルモード
太陽の塔 顔セット
海洋堂 ARTPLA


最近の太陽の塔の広告が半端なくカッコいい。




今年こそ、みんな、太陽の塔に、逢いに行こう!


建物 太陽の塔   
   (TOWER OF THE SUN)
所在 〒565-0826
   大阪府吹田市千里万博公園1-1
最寄 万博記念公園駅 大阪モノレール     
用途 1970年開催の大阪万国博覧会
   テーマ館のひとつ
構造 鉄骨鉄筋コンクリート構造
   鋼管シェル構造
全高 70m
階数 2階
施主 EXPO'70 大阪万博実行委員
施工 大林組
   竹中工務店
   藤田組
設計 岡本太郎
構造 坪井善勝、吉川健、植田昌吾
着工 1968年12月
竣工 1970年02月
着工 2016年10月(耐震防火着工)
竣工 2018年02月(耐震防火施工)
工費 25億9千万円(太陽の塔テーマ館)
   06億3千万円(太陽の塔のみ)
   13億9千万円(耐震防火)
受賞 グッドデザイン賞受賞 (2018年)
   有形文化財登録 (2020年)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

#岡本太郎
#オカモトタロウ
#太陽の塔    
#TOWEROFTHESUN
#EXPO70  
#大阪万博

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

いいなと思ったら応援しよう!