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嘴太烏


嘴太烏 (ハシブトガラス)


スズメ目、カラス科、カラス属の分類の中
クチバシが太いものが、ハシブトガラス種
となっている。


家の近所を散歩していたカラスである。


日本に分類されるカラスは、個体数の多い
このハシブトと、ハシボソにがその多くを
占めている。


ハシブト、ハシボソのその特徴を挙げると
写真に載せたハシブトは、雑食ではあるが
肉食性が強い種類。そして、基本的にこの
カラスは人を然程には恐れない。カラスが
人を襲う事があるが、それはこちらの種の
ハシブトガラスがそれに当たる。


かつて、映画好きでオールナイトで映画館
をハシゴしていた大学時代、朝方に劇場を
追い出されてトボトボと歩いていた新宿は
歌舞伎町の裏通り、徹夜でさ少しぼんやり
とした頭で、映画のシーンの反芻ししてた
その時に頭上に大きな黒い影が襲ってきて
瞬時にそれを回避した事がある。徹夜映画
は渋谷、池袋、高田馬場、など、映画館は
あちこちあるが、新宿歌舞伎町界隈のゴミ
の量は飲食店の多さに比例してて突出して
他のエリアよりも多かった。


私がトボトボ歩いてたのは、そんな大量の
ゴミの横だったので、ハシブトは私の頭を
めがけて急降下したのである。


私が学生時分の歌舞伎町といえば、正月の
三ヶ日は歌舞伎町もお休みとなる時代ゆえ
歌舞伎町をネジロにするハシブトガラスの
大軍はエサがないこの時期には、犬や猫も
襲撃するとも言われていた程なのである。


昔の日本では、罪人の処刑後のその首だけ
を台の上において、晒し首として見せしめ
にされていたが、この目玉を狙って集まる
カラスがこのハシブトガラスであり、世界
でも屍を啄む鳥として嫌われ者的な存在に
なったのもこれである。


猛禽類もこのカラスも、小さく可愛いもの
への慈悲の感情は一切なく、他の鳥たちの
巣を襲うものである。哺乳類の場合は幼い
命への慈悲的な感情から肉食獣が狩る対象
から外す場面はあり、狼に育てられた人間
の話が、それを証明する。


ハシブトガラスへ、話を戻そう。クチバシ
が太く、他者の肉を力任せに千切る能力に
長けており、私は襲撃を交わして無事では
あったが、急降下してくるその一撃は危険
なものである。そして目玉をほじくるにも
適しているもので、昔の話で乳母車を置き
室内に財布を取りに行った母親がその赤子
の元に戻ると、両目が奪われていた事件も
記録にある。冬季のエサに飢えた積雪地方
てまの話である。


ハシブトガラスは、頭部の構造から鳴き声が
とても澄んでいるもので、遠くまでその声は
カーカーと良く届く。ハシボソはガーガーと
濁った声でハシブトの鳴き声ほどは遠くへは
届かない。


ハシボソは臆病な性質なので、歌舞伎町辺り
や花園神社など沢山いるものだが、ハシボソ
は警戒心も強くて臆病な性質から、棲息領域
は郊外などの人家から離れた森の中に住む。


今度、もしカラスを見かけたなら、ハシブト
かハシボソかを見分ける事からカラスの事に
関心を持たれるとよいと思う。


カラスは、スズメと同様に両脚を揃えての
トントン飛びなのだが、この個体は珍しくも
交互に足を出すハト歩きしてたのもが面白い。

私がしつこく追いかけたからか最後は飛んで
いってしまった。


和名 嘴太烏 (ハシブトガラス)
洋名 ジャングル クロウ
   (JUNGLE CROW)
学名 コーバス マクロリンコス
   (CORVUS MACRORHYNCHOS)
分類 スズメ目、カラス科、カラス属、
   ハシブトガラス種
種類 雑食性鳥類
分布 ユーラシア大陸
撮影 大阪市淀川区、家の近所

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