カラスムギ
加良須无支 (カラスムギ)
イネ目、イネ科、カラスムギ属
一年生草本
以前に服部緑地都市緑化植物園のガイドの方が
至って真面目に、そして唐突に投げてきた質問
『食糧難なんて事態になったらどうします?』
質問の意図も回答の方向性も見えないままに
その場にいた数人も首を傾げる。下手な回答で
オオヤケドを誰も負いたくないのである。
『私はこの植物園の中、食べられる植物は全て
認識してます』と、そのガイドの人は続ける。
『ここにはカナディアンメープル、ツブラジイ、
スダジイ、アーティチョーク、ベニバスモモ、
アーモンド、など食べられる植物があります』
『なるほど』誰かが発言。
『ひとたびこの園内を出てしまうと、口の中へ
入れていい植物はどれだけありますか?』
『大半が口に入れるのは危険なものが多いですね』
毒性植物をよく知る私が一言、添える。
『その通り、雑草と呼ばれるものであれ、どれが
食べられるのかは知っておいた方が良いのです
と、その時のガイドさんの説明の下である。
人類が植物と向き合ってきた歴史を遡っていくと
『食べてはいけない植物』と『食べられる植物』
の見分け方が当たり前に重要であった。過去から
のトライアンドエラーの歴史の集大成がスーパー
等に並ぶ『食べられる植物』の現状を示す。
今回の『カラスムギ』は『食べられる植物』に
数えられるもの。淀川河川敷を野草を食べる会で
元気なお姉様から解説を受けたのがこれである。
カラスムギの名は、人の食用にするには手間も
掛かり、収穫も少ない事から不向きであるとの事
からカラスムギと呼ばれる。
一枚目の画像を見て頂くとわかる様に右から順に
未熟、半熟、完熟となっており、この半熟のもの
を袋の中に収穫しよく振ると種が簡単に分離する。
種が抜けた状態のカラスムギの穂先の芒(ノギ)
の姿が何ともが見ていて楽しいものである。
大切な種が旅立った後のその姿、風の吹くままに
自由気ままにあちこちを向いて楽しんでいる様に
見える。あたかも子育てから解放されて自由の身
となった身軽さを楽しむ様である。
和名 烏麦 (カラスムギ)
加良須无支 (カラスムギ)
茶挽草 (チャヒキグサ)
洋名 コモン ワイルド オーツ
(COMMON WILD OAT)
学名 アヴェナ ファツア
(AVENA FATUA)
分類 イネ目、イネ科、カラスムギ属
種類 一年生草本
草丈 30〜120cm
開花 春〜秋
花色 緑
原産 ヨーロッパから西アジア地域
渡来 史前帰化
言葉 魅力的な音楽
音楽が好き
恋は二人のメロディー
撮影 淀川河川敷
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