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タヌキモ


狸藻 (タヌキモ)


シソ目、タヌキモ科、タヌキモ属


多年生の水生植物にして、食虫植物となる。


タヌキモ類には、陸生のもの、水生のものと
合わせて200種類以上の存在が確認されて
おり、今回紹介するものは水生のもの。


狸藻(タヌキモ)の和名であるが、この植物
の捕虫網トラップの形がタヌキの尻尾の形を
している事に由来している。洋名は人の臓器
の膀胱(ボウコウ)に形が似る事からついた
名称となっている。


食虫植物にも複数種ある内、捕獲仕掛が最も
秀逸とされてるのがこれのトラップである。
細かく分かれた葉の間についてる袋、捕虫嚢
(ホチュウノウ)で、小動物を捕らえて養分
にする浮遊性の食虫植物。絶滅寸前種となる。


この捕獲袋は周囲を取り巻く水よりも内圧が
低くなっており、対象となる生物が内開きの
トラップに触れるや否やトリガーが発動して
周りの水ごと中に引き込まれてしまう。その
吸引スピードが早すぎる為にほぼ確実に地獄
のトラップ内に獲物は引き込まれて、急激に
萎むその袋の中でペシャンコになり、圧死を
させられるのである。


そして、急速排水をされたトラップの中では
ミジンコが消化、吸収されていく。


この罠のターゲットとなるのは、ミジンコ、
ボウフラ、線虫、動物プランクトン、他には
生まれたばかりのオタマジャクシやメダカが
その犠牲となる。


なので、このタヌキモという植物のこの性質
を知らないで、同じ水槽にカエルやメダカの
卵を入れておくとこれらの小さな命達は全滅
させられてしまう。


その下にはオタマジャクシの尻尾が無惨にも
たくさん落ちているなんて悲惨な光景を目の
当たりにする事となる。急激なトラップ発動
はゲートが即時に閉まる為、オタマジャクシ
の尻尾が切断されて落ちるからである。

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今回は私がそのメンバーに加わって3ヶ月に
なる京都園芸倶楽部での初の野外自然植物の
観察会に出席したもののリポートとなる。


この深泥池(ミゾロガイケ)自然観察会の方
がガイドとなって、この池の周辺の自然観察
を体験できたもので、同観察会は総勢15名
の参加でワイワイと楽しかったもの。そこに
植物の初心者はおられず、散策を進める度に
現れる樹木を次々と、その名称を言い当てる
猛者ばかりの集団で、そんなのを聴きながら
私の目もハート型になっていたと思う。

このリポートは『深泥池自然観察会』として
後にキチンとまとめる予定である。


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深泥池の水面からでも、タヌキモの姿が確認
出来るほど、水の透明度が高いのがわかる。


このタヌキモを水揚げしている光景。これは
深泥池自然観察会の事務局の方の手によって
のものである。この池には一般には入れずに
ゲートがついている自然保存エリアで一般の
者は勝手にここの植物を採ってはならない。



捕虫嚢(ホチュウノウ)が真っ黒くなっていて
この中には全てミジンコなどの虫が捕獲されて
吸収されている光景となる。これらほぼ全ての
トラップが起動しており、他のハエトリソウや
ウツボカズラ、モウセンゴケ、ムシトリスミレ
などのライバルなどよりもずっと採れ高が良い
事がこれでわかる。

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和名 狸藻 (タヌキモ)
洋名 ブラッダーウォート
   (BLADDERWORT)
学名 ウトリキュラリア
   (UTRICULARIA)
分類 シソ目、タヌキモ科、タヌキモ属
種類 多年生植物
   水生植物
   食虫植物
草丈 10〜20cm
開花 7〜9月
花色 黄
花径 7〜9mm
原産 世界中
言葉 水辺の暮らし
   揺れる思い
   秘められた恋
撮影 深泥池(京都北山)

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