トウテンコウ 朝焼けに長鳴きする一番鶏
東天紅 (トウテンコウ)
日本三大長鳴鶏に数えられる中のひとつであって
『声良』(コエヨシ)、『唐丸』(トウマル)と
並ぶのが、この東天紅 (トウテンコウ)となる。
夜明の陽が昇る時間、東の空が朝焼けにより紅色に
染まる頃にその美声で長鳴きするという事からこの
『東天紅』の名が付いたものである。これは高知県が
発祥の鶏であり、現在では天然記念物とされる。
神代の昔、天の岩戸開きの神話に、常世の長鳴鳥を
鳴かせて闇を払い夜明けを告げ、天の若戸を聞いた
という神話により、鶏は神道と大変関係の深い吉祥
の霊鳥とされている。
撮影したのは、石上神宮(イソノカミジングウ)。
神話の謂れにより、御神鶏とされ境内に放飼いに
されている。過去より、テン、イタチ、タヌキに
よる被害もあった境内のニワトリであるが、夕方
暗くなる時間には、樹木の上へと飛び上がっては
そこで一夜を明かすのだという。
ちなみに鳥居の語源は天の岩戸開きの折、長鳴を
止めた(鳥の止り木)=(鳥の居る木)=(鳥居)
という説もある。
一般的な畜産業向けの白いニワトリはよく見るが
ここ石上神宮のニワトリ達を眺めてみると気付く
事がある。その羽の色が雉(キジ)のそれと酷似を
しているのである。ニワトリはキジ目、キジ科の
鳥類なのでこれは至極、もっともな事なのである。
さて、この東天紅、長鳴きすると云われているが
その鳴きの長さとは、一般には15秒間と云われ
TVCMと同じ尺なのである。その中でも最初に
鳴くのは群れの中のリーダーであり、この一番鶏
に連なって他も鳴き始めるのである。
世界の昔話において、一番鶏が鳴くシーンは魔物
が退散する朝の訪れを告げる場面として描かれて
おり、この声に助けられる場面も良くある。その
意味もあり、魔物退散の時間を告げる鶏でもある。
和名 鶏 (ニワトリ)
洋名 ロング クロワー
(LONG CROWER)
学名 ガルス ガルス ドメスチカス
(GALLUS GALLUS DOMESTICUS)
品種 東天紅 (トウテンコウ)
分類 キジ目、キジ科、キジ亜科、ヤケイ属、
トウテンコウ種
種類 ニワトリの一種
全高 60cm
体重 2kg
食性 雑食
原産 日本、高知県
撮影 石上神宮 (イソノカミジングウ)
奈良県天理市
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