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オモト 『華道未生流展』で出会った植物たち
万年青 (オモト)
キジカクシ目、キジカクシ科、オモト属
その名のついた漢字が示す通り、常緑性であり
年中を通し青々とした葉を保つ事からこの漢字
が名付けられている。『万年』は長い時を指し
『青』は緑の葉が枯れずに、いつまでも新鮮で
あることを意味するものとしてつけられた。
これにより『長寿』や『不老長寿』の象徴とも
されている植物でもある。
実際にオモトは、非常に強健で生命力が強い上
環境の変化にもよく耐えられる事から、昔から
日本の家庭や庭園で縁起物としても重用されて
きたものなのである。
以前にこのブログに書かせて頂いた記事の中に
『珍奇植物が何故、江戸時代に流行したのか?』
があるが、日本においては戦国の世が終わりを
告げた江戸時代、珍奇種植物の大ブームが到来
それは一般庶民までをも巻き込むムーブメント
にもなる。
金魚葉椿(キンギョバツバキ)を始めとした
変わり葉椿や、突然変異により花形が一般とは
異なる変化朝顔(ヘンゲアサガオ)、根も葉も
持たない松葉蘭(マツバラン)なども、珍奇種
植物として大人気となったのである。
『オモト』、何でこの名前になったかというと
その語源は『お旗本』にあると言われている。
『お旗本』は武家の象徴であるが、平和な江戸
時代の到来と同時に、武家の実力よりも格式や
象徴的な存在が重んじられる時代へと変化した。
元々はこの『旗』は、彼らが旗を掲げて戦さへ
挑む姿をイメージされたものだったが、戦国の
終わりは『旗が抜ける』時代でもあった。
『お旗本』から『旗』が抜かれて『オモト』と
なったとも言われている。
旗本の戦闘的役割が減少し、庭先に植えられた
オモトの様に、家の守護神的な象徴こそ時代が
求める世へ変わっていったことを暗示した存在、
それこそがこの『オモト』という植物である。
花言葉にある『母性の愛』は、花の実をまるで
抱き抱える様な葉姿を表した言葉である。そう
聞くとそう見えてしまうものである。
オモトは、日本原産の植物で、種類は千種類に
及ぶという。今回紹介してるのは『縞万年青』
(シマオモト)、縞が美しい品種であるもので
『華道未生流展』の中、真竹の卓に活けられた
万年青の姿が美しい。上部には香炉が鎮座する。
色んな意味で、深い植物だと思う。
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和名 万年青 (オモト)
洋名 ローデア ジャポニカ
(ROHDEA JAPONICA
学名 ローデア ジャポニカ
(ROHDEA JAPONICA)
品種 縞万年青 (シマオモト)
分類 キジカクシ目、キジカクシ科、
スズラン亜科、オモト属、オモト種
種類 常緑多年草
草丈 10〜30cm
開花 春〜夏
花色 白、黄、緑
花径 8〜10mm
原産 日本
言葉 母性の愛
場所 華道未生流会館(華道未生流展2024
撮影 2024年10月14日
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