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メハジキ 小磯良平が描いた薬用植物


目弾 (メハジキ)


シソ目、シソ科、メハジキ属


草丈20〜80cmの多年生植物である。


その茎には一定の間隔を均等に空けて葉が
二枚ずつ付いている。


その葉の生え方はひとつおきに東西、南北と
いった様に百八十度ずつズレる事で葉の干渉
による光合成の妨げをなくしたものである。
とても葉の配列が美しい植物なのである。


その葉の並びの上部に輪散花序が固まりと
なって咲く立ち姿が面白い美しい植物である。


目弾(メハジキ)というあまり聞き慣れない
この名称は、この植物の四角いカタチの茎に
弾力があって、昔の子供達はこれの茎を短く
切ったのを上瞼と下瞼の間に挟み込んで目を
瞬く時の力でこの茎をパチンと前方に飛ばす
遊びをしていた事から、その遊びの名である
『メハジキ』という名が残ったものだという。


私はこんな遊び自体を知らなかったし、もし
この遊びを知っていたとしてもやらなかった
ろうと思う。実際に目の間に何かを入れるの
はリスキーな遊びだし、母親がそれを見たら
やめなさいと制止するのは間違いない。親の
見ていない時に子供が度胸試しにやった遊び
というジャンルである。


この植物には、もっと素敵な名前が付いて
いて、それは益母草 (ヤクモソウ) 。
この全草、および種子に産前産後の女性の為
の健康サポートの効能がある事からこの名が
付いている。止血、浄血や、補精、月経不順、
腰痛などにも効く為、婦人用の要薬としては
昔から生薬として使用されてきたものである。


この植物、私の自然観察フィールドの中で
淀川河川敷にて見つけた植物であるが
特定の範囲にしか生えていない。その場所に
行くといつも私を出迎えてくれる。
いつか、この植物の種を手に入れて実家の庭
に保護のために植えようかと思う。



和名 目弾 (メハジキ)
   益母草 (ヤクモソウ)
洋名 チャイニーズ マザーウォート
   (CHINESE MOTHERWORT)
学名 レオヌルス シビリカス
   (LEONURUS SIBIRICUS)
分類 シソ目、シソ科、メハジキ属
種類 一年生、二年生、多年生植物
草丈 20〜80cm
開花 春〜秋
花色 赤、桃、紫
花寸 3mm
原産 日本、中国、朝鮮、台湾
言葉 良き願い
   心は優しい
   現実逃避
   憎悪
撮影 淀川河川敷
写真 花、葉、茎

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小磯良平 (コイソリョウヘイ)

美人画を描かれる事で有名な画家であったが
武田薬品工業よりメディカルボタニカルアート
(薬用植物画)のオファーを受けて多数を描く。
水彩画として描かれたメハジキも生き生きとし
とても美しい絵である。

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