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AGAPANTHUS WHITE


アガパンサス ホワイト
(AGAPANTHUS WHITE)


ヒガンバナ科、アガパンサス属の植物。


6月、初夏の訪れを告げる様にも咲いてくれ
暑さが厳しくなる夏のその本番前にこの植物
は見た目の涼感を与えてくれる花のひとつ。


スリムでシュッと、それらが沢山咲く姿には
気品も優雅さも備わっていて、これらが人気
の秘訣なのである。


和名はに紫君子蘭(ムラサキクンシラン)が
つくのだがクンシラン属と異なる植物であり
紫蘭同様に花色の違うものを無視した名称が
私は少し気に食わない。


アガパンサスは、この白も好きな花だからで
ある。プロポーズにも使われるアガパンサス
であるが、もちろんこの白い花こそがそれに
相応しい。涼しくクールなイメージもあるが
多花な姿が、その熱量の高さを表現している
からである。


涼しい顔、暑苦しい顔…
ものは同じものでも、その表情で見る者への
印象をガラリと変える。そんな良い例を私は
過去に目撃した。


東京駅は八重洲の横断歩道にて信号が変わる
のを待つ人達。私もその中の一人。ジリジリ
と灼熱の太陽がアスファルトを灼いて陽炎が
のぼって前方の信号待ちの像すらも揺らがす
位の暑さ、扇子をビュンビュン振るご老人、
紫外線への結界を日傘で張り顔隠しの女性。
まだ、クールビズなんて言葉がない時代ゆえ
私はネクタイなる夏場に不要なものを首には
巻いていて、とにかく汗が止まらない。


『信号、早よ、変わらんかい』待ってる人の
心の声が聞こえてきそうな横断歩道の対岸に
背格好もファッションもピシッと着こなした
エレガントな女性が私の真っ直ぐ正面に二人
並んで立っている。並んでというものの二人
の間には二人分ほどの隙間があり全くの偶然
にそこに並んでるだけの女性二人なのだが、
どちらも雑誌の見開きの中に登場しそうな程
の美人なのだが、形相の違いが歴然である。


一人はこの暑さへの怒りと憎しみが顔全体に
現れて、恐ろしい形相である。多分、夜間に
こんな顔の女性の顔を暗がりに見たら祟りに
あったのかと思う様な表情である。あんなに
顔に皺を寄せたら将来はドモホルンリンクル
やSKⅡなどが欠かせない事になるだろう。


その女性のちょっと空間を開けた場所に立つ
その表情は、全くの対照的なものでありこの
炎天下の暑さが一切ないかの如くに涼しげな
顔で真っ直ぐに正面を見据えている。


般若の様な恐ろしい形相、仏像の如き穏やか
な表情。この対比を見せられたその時に信号
が変わり、正面から歩いてくる二人と前進を
始めた私とすれ違う。般若の顔からは視線が
外れ、菩薩様の様な美しい表情の方を私の目
は向く。もちろんガン見ではないが、ずっと
見ていたいものの部類に入るものだった。


誰でもが暑い時は、そんな表情になる。でも
表情を『暑い』モードにしたとて、暑さには
何の効力も対策にすらもなっていない。なら
暑い顔をしているよりも、涼しい顔をしてる
方が数段に良い、というのを横断歩道待ちで
教わったこと。


だから、私は暑い時に、『暑い』という顔は
しない様にしている。街中で教わっただけの
お話である。


アガパンサスの白、この花はその時の女性の
表情を思い出させる程、涼しげで美しい。




和名 紫君子蘭 (ムラサキクンシラン)
洋名 アガパンサス (AGAPANTHUS)
   アフリカン リリィ (AFRICAN LILY)
学名 アガパンサス プラエコックス
   (AGAPANTHUS PRAECOX)
分類 キジカクシ目、ヒガンバナ科、
   アガパンサス属
種類 多年生草本
草丈 70〜120cm
開花 夏〜秋
花色 青、紫、白
原産 アフリカ、ナイル川周辺
言葉 恋の訪れ
   知的な装い
   ラブレター
   優しい気持ち
   恋の季節
   誠実な愛
撮影 JR大阪駅前のバスロータリー植込

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