【毎週ショートショートnote】お題発表:「この中にお殿様はいらっしゃいますか?」&おまけ(529文字)
格安航空機が主流となってきた。
人件費を減らすため、スチュワーデスを減らす必要があるが、サービスの低下を招く。そこで、お客に協力してもらうことに。
「お客様の中にバーテンダーはいますか?」
「はい。私が作ります」
「お客様の中に落語家はいますか?」
「はい、私が一席」
こうして、協力してくれたお客には、記念品を渡すことにより、サービスの低下を招くことも無く評判になった。
<ある時、国際便のフライトで機体トラブルが発生>
乗客が騒ぎ出した。
「これだから、格安航空は信用できない!」
⇒機内は大パニックとなる
「みなさん落ち着いて座ってください!」
⇒スチュワーデスの指示を誰も聞かない
「この混乱を鎮めるにはあなたしかいません。ドジでのろまな亀のスチュワーデスを助けて下さい」と懇願される。
「いや・・私は何もできません」
「お願いします!」
ー「この中にお殿様はいらっしゃいますか?」機内にアナウンスが流れたー
もうやぶれかぶれだ。私は立ち上がり大声で叫んだ。
「我はオトノ様である!皆のモノ!頭が高い、控えい~~無礼者は首をはねとばすぞ!」
「ははーっ」
こうして、乗客のパニックを抑えることに成功し、機体は無事に着陸した。
記念品はもらえなかったが、私は音野という名前で、航空機ポイントに1192マイル(参る)が加算されていた。
おまけ
今回のショートショートで、昭和の名ドラマで堀ちえみ主演の「スチュワーデス物語」を思い出しました。懐かしい~~
<スチュワーデス物語とは>
フラッシュダンスの主題歌から始まり、数々の名セリフが生まれました。
(1)「ドジでノロマな亀です」
⇒オチは無いの?めちゃ自虐な台詞。
⇒一昔前は、新入社員の面接でアレンジした台詞が使われました
「あなたの長所と短所を教えて下さい」
「ドジでノロマな亀ですけどスケボーに乗っています」
「どういうことですか?」
「歩みは遅いですが、決めたことには一直線で進みます」
(2)「世界の空を、飛んで、飛んで、思い切って教官の胸の中に飛び込んでもいいでしょうか?」
⇒もう意味わからんよ。無理やりやんか。
(3)教官の歌:「ヒロシは訓練所で一番~イカすと呼ばれた~教官♪~誰が射止める そのハート❤ わ・た・し!」
⇒昭和の青春世代で呼ばれたい言葉「先輩」「キャプテン」「番長」の他に「教官」が追加された瞬間でした。
⇒私も仕事で社会人教育をして「教官」なのだが、研修社員が私の為に歌を作ってくれたことは一度もない。
ロッカーで着替えている時、偶然隣になった研修社員に「ここって、教え方が厳しくないか?」と言われて、「おおうぅ!慣れれば大丈夫」と笑顔で答えたことがある。
>>>>この圧倒的な教官の差はなんだ??
脇役も良い味出していました。片平なぎさん演じる、ヒロシの婚約者が白い手袋を口で外すシーンは強烈で、TVを観ていたちびっ子の時は真似してましたね。
青春ドラマというよりコメディに近かった記憶がありますが、とても面白かったです。こういうドラマを令和で見たいですね。
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