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【毎週ショートショートnote】お題:「書庫冷凍」&おまけ
本が売れない全国の書店を救うためのアイディアが集まった
「液体窒素で冷やした本を販売しませんか?マイナス196度まで冷やすことで、例えば怖い話の本なら、冷たさを感じながら読むことで、よりゾッとするような体験ができます」
「冷たかったら長時間読めないだろう」
「短編ホラー専用にします」
【恐怖の味噌汁】
⇒今日、ふの味噌汁よ~
【青い血】
⇒このお肉 あーおいち
【悪の十字架】
⇒このスーパー開くの10時か
【悪魔の人形】
⇒あっ!熊の人形
「うーん。小学生の香りがするなぁ」
「では、これならどうでしょう」
【会議前にコピー機が故障した】
【温泉でくつろいでいたら、足湯だった】
【口笛を吹いてたら おっさんが寄ってきた】
【妻がいきなり 夫を”さん付”で呼び出した】
「よし、これでいくか」
「最初は、百貨店やスーパーの書店に置かせてもらい、様子を見ます」
<1か月後>
「冷凍書籍の売上が芳しくない。どうしてだ?」
「はい、スーパーや百貨店では、冷凍書籍は刺身ケース、冷凍食品コーナーに陳列されており、たまに『冷凍パックのさぬきうどん』と間違えて買う人がいる程度であります」
お題【書庫冷凍】
いや、たらはさん。
ちゃんと現実を見て!
14日になにかがあるのよ!
イベントに乗らなきゃ!
そんな皆様にはこちらを。
裏お題【チョコニート】
|д゚)チラッ
おまけ
私が子供の頃に流行ったホラー(都市伝説)を紹介します。
(1)高橋名人の16連射は嘘だった
ファミコンブームの時代に、1秒間にボタンを16連射する神業を持った名人が登場します。
当時の子供達は、1秒間に16連射(0.0625s/回)の凄さを理解できませんでしたが、高橋名人の16連射でスイカを爆裂させるデモストレーションに度肝を抜かれることになります。
しかし、昭和時代は「遊興のおっさんは信用できない」イメージが根強く残っており、素直に信じることが出来ない子供達も大勢いました。
子供達の間で「高橋名人の16連射はイカサマだった、警察に捕まった」デマ情報はあっというまに広まり真実として語られます。
「やっぱり嘘だったんだ」
「俺は最初から怪しいと思ってたけどな」
以降、高橋名人がイカサマを否定すると、デマを流した本人達から「実は高橋名人は警察の1日署長をしていただけだった」との消しネタが流れる様になりました。
(2)「全身ピンクの服を着たピンクババァが子供を連れ去る」
昭和の頃はオカルトブームで、都市伝説も流行っていました。
都市伝説は、不条理な暴力が重要な要素です。
例えば、トイレで花子さんが「青色い紙いるか~(溺れる)赤い紙いるか~(怪我をする)」と、いきなり選択肢を迫ってきて、どれを選択しても不幸になる理不尽さが恐怖に拍車を掛けるのです。
都市伝説の多くの子供達の恐怖の対象となっていましたが、関西では子供達の恐怖に対するニュアンスが少し違いました。
関東でメジャーであった【口裂け女】【トイレの花子さん】は人気がなく、怪異の中に「おもろい」「なんでやねん」要素があった【ピンクババァ】が人気でした。
全身ピンクの服を着たババァを見て笑うと、鬼の形相で追っ掛けられて異世界に連れ去られるという都市伝説です。
”全身ピンクで笑かしに来てるのに、笑ったら連れ去られる”
ネタにツッコミしたのに不幸になる理不尽な状況が、関西の子供達を恐怖のどん底に突き落としたのです。
対処法も確立しており、
①「無視すれば、涙を流して去っていく」
⇒ネタをスルーされるのが一番悲しいから
②ピンクババァに襲われた時、「ピンクマン助けて」と叫ぶと全身ピンクの正義のヒーローが現れてピンクババァと戦って助けてくれる。
⇒「どっちもピンクやろ!」
⇒「ピンクマンの方がヤバい奴やんけ!」
当時は、5色のコスチュームを見に付けた戦隊シリーズ「ゴレンジャー」が大ヒットしており、変身ヒーロの中でピンクは女性のイメージでした。
「ピンクマンは変態ヒーローだよな」
「助けてもらっても対応に困るわ」
「ウザ絡みされるんちゃうか」
「警察に通報したら、2人共連れていかれるな」
「ピンクババァの方が話が通じるやろ。俺はピンクババァを応援するわ」
都市伝説はストーリーになっており、ピンクババァの話からのくだりはお約束です。子ども達の間でやり取りを楽しむ娯楽となっていました。