2 「自分は自分の価値観をはっきりと表す」ゴードン博士の「親業」で出会う博士の言葉
ゴードン博士のご著書「親業 子どもの考える力をのばす親子関係のつくり方」(大和書房)から、私が1人の親として、またトレーニングのインストラクターとして、気づきや感動した文章をシリーズでご紹介してます。
今回の一文は思春期の息子との対立でお互いに口を開けば非難の応酬を繰り返していた親が親業訓練を受けた後の感想です。
お互いに1人の一個人であるという新しい考え方ーーお互いに確固とした別々の人間であり、自分自身の価値観をもち、それを口に出すが他の人にそれを強制しないで、しかも自分は自分の価値観をはっきりと表すーーこれこそが転機を与えたのです。(第1章 P11)
私もトレーニング(3時間×8回)を受けた後に同じことを感じました。最後の第8回で「親子の価値観の対立」のセッションを受けた時に、私は子どもに対して親の権力で一方的に私の価値観を押し付けていたことで関係を壊していたことに気づきました。
大人で親の私の方が経験や知識を備えているのだから、親が正しいと思う価値観を子どもに強制するのが当たり前だと思い込んでいました。自分も親の価値観を疑いもせず受け入れていましたし、受け入れるものだと思い込んでいたのです。
よく考えれば、たとえ親子であろうとも、子どもは私とは別人格の1人の人間ですから、好みも違えば、感じ方や考え方も違っていて当たり前です。
他人の大人には強制しないことを子どもには、有無を言わさず平気で強制していました。
もちろん毎日一緒に暮らしている親子ですから、知らず知らずのうちに、子どもは親のやり方、感じ方、考え方、好みなど多くの影響を受けていますので、価値観も近いことが多いと思います。
そして、親は自分が良いと思うこと、大切にしていることなどは子どもに受け継いでもらいたいと願う存在ですから、価値観を伝えてはいけないわけではありませんが・・・
伝え方も配慮が必要だと思います。自分の価値観を大切に生きることを模範として見せ、時に分かりやすく語ることも大切ですが、子どもとの信頼関係が出来ていないと伝わらないことが多いのだと思います。
部下を育てる時にも大切なことは同じですね!
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