[ヨーロッパからSDGs]ラストマイルの移動にマイクロモビリティーが活躍
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近年「マイクロモビリティー」「ラストマイル」と言う言葉が欧州では活発に使われている。「ラストマイル」とは最後の移動と言う意味で、「マイクロモビリティー」とは自動車より小さい電動などの乗り物を超小型モビリティーを指す。筆者が住む町では一家庭あたりの車の保有率は80%以上と非常に高く、徒歩10分程度の町内にある商店への買い物も、車を利用することも珍しくない。市は自家用車での移動を減らそうと、マイクロモビリティーの導入に積極的で、特にラストマイルでは市民が自動車の代替移動手段としてシェアリングの自転車、電動キックスクーター、自動運転配達ロボットを使えるよう、過去数年間で次々と導入された。
マイクロモビリティーはヨーロッパの多くの都市が導入している。
「ラストマイル」とはものや人の移動の最後の区間のことを指す。例えば物流では小売店からお客さんの家までの区間を指し、人の移動では駅やバス停から家までの区間を指す。ヨーロッパの都市部ではこの区間の移動に「マイクロモビリティ」が活躍している。
以前自動運転の配達ロボットについてブログで書いたが、筆者が住む町では一家庭あたりの車の保有率は80%以上と非常に高く、市民は日々の買い物や通勤に自家用車を使う。徒歩10分程度の町内にある商店への買い物も、車を利用することも珍しくない。
市は自家用車での移動を減らそうと、マイクロモビリティーの導入に積極的だ。特にラストマイルでは市民が自動車の代替移動手段として使えるよう、シェアリングの自転車、電動キックスクーター、自動運転配達ロボットが過去数年間で次々と導入された。
近所の商店では駐車場のスペースがあまりないにもかかわらず、車で乗りけ買い物をする人が依然と多いが、住民にとっては移動手段が格段と増えた。
町の商店街の前にはシェアリングの自転車、電動キックスクーター、自動運転配達ロボット、アマゾンロッカーが配置されている。
電動キックスクーターは「フリーフローティング」と呼ばれるどこにでも乗り捨てられるシステム。借りるときはアプリで至近にあるスクーターを探す。スクーターのバッテリーの残量を確認もできる。
マイクロモビリティーの導入は筆者が住む町だけではなくヨーロッパの多くの都市が導入している。ヨーロッパの都市部では自家用車排除の動きが顕著で、特に内燃機関車(ディーゼル車、ガソリン車)の乗り入れを禁止したり、乗り入れを有料化するなどの政策を進めている都市が多くある。この背景には長年続いていた車中心の社会が引き起こした都市部での交通渋滞、大気汚染など都市特有の課題を見直し、人中心で住みやすく、ゆとりのある街づくりをめざすという市行政の都市計画の方向転換が起こっているからだ。そしてこの新しい都市計画は低炭素、脱炭素社会のづくりの一環でもある。
マイクロモビリティーによってラストマイルにおける自家用車での移動が減った、マイクロモビリティーにより自家用車を手放した人が増えたというデータはまだない。公共交通網が発達してない地方都市ではまだまだ車がないと不便である。今後は自家用車保有者はガソリン車から電気自動車に乗り換えていくというトレンドになっていくだろう。
ただ、運転免許を持っていない若年層の移動には電動キックスクーターが大活躍している。電動なので最高で時速30キロくらいまでスピードがでるし、気軽に乗り捨てができるため、いままでバスで移動していたような距離でもキックスクーターで行けるようになった。またヨーロッパの色んな都市で同じアプリを使って乗れるという利便性もある。今後もキックスクーターはヨーロッパの都市部で移動手段のひとつとして活用されていくはずだ。
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