馴れ初めは宝物
僕は妻と過ごした日々を写真で残しているとともに、出会いから親密な関係になるまでのプロセスを全24話でブログに綴っている。
行きつけの喫茶店で出会ってから、いろんな偶然が重なって恋に落ち、交際するようになるまでの過程が当時の心境で書かれている。感情丸出しの文章を読むと、あのときの自分に戻り、妻と一緒にいたくていたくて仕方がなかった僕の気持ちを何度でも味わえる。
世界中にたくさんの人がいる中で、たったひとりと出会う。パートナーと出会ったことは奇跡だと僕は思っている。
知らない者どうしが初めて口をきき、恋に落ち、プロポーズをして、結婚する。まったくの他人だった2人が家族になって、人生をともに歩んでいく。2人だけの美しい物語は、何年経っても輝き続けるものだ。
しかし、仕事や育児など、目の前のことに忙殺される生活を送るうちに、出会ったときのドキドキした気持ち、好きで好きで一緒にいたいと強く望んだ日のことを忘れてしまう。
パートナーと毎日一緒にいると、存在が当たり前に思えてくる。そのうち気づかいすらしなくなり、自分たちが出会った日の記憶は、まるでなかったかのように完全に薄れてしまう。
写真や文章に残しておくと、パートナーとの出会ったときの気持ちを何度でも思い出せる。馴れ初めは覚えているようで、時間の経過とともに意外と忘れてしまう。
パートナーと出会った場所
お互いの服装
香水の香り
第一印象
初めて交わした会話
「あ、好きだ」と気づいた瞬間
ただの知らないものどうしから親密な関係になるためにとったアプローチ
それらをパッと言えるだろうか。それに、覚えていると思っていたことが、記憶違いなこともある。出会ったばかりの時に文章にしておけば、出会いの事実をずっと残せるのだ。
妻と付き合い、結婚してからいろんなことを経験した。楽しいことだけじゃない。辛いこともあったし、途方にくれたこともあった。そんなときでも、馴れ初めを綴ったブログを読み、出会ったときの気持ちを甦らすことで、僕は妻とどうして一緒に生きていこうと決めたのか、を思い出せた。そのことが、現在の妻との幸せな生活につながっていると僕は信じている。僕にとって、妻との馴れ初めは宝物なのだ。
トップ画像は、妻との出会いの場所「シバコーヒー」さんで飲んだコーヒー。
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