(続)繊細さん、タクシー運転手になる

 京都でタクシー運転手をしているえふえふです。昨年末でタクシー運転手になって一年が経ちました。タクシー運転手になる前は短期離職(1か月)を2回もしていたので、この仕事を1年続けられて良かったなと思います。

 タクシー運転手になって2か月くらい経った時に、「繊細さん、タクシー運転手になる」という記事を書きましたが、その後どうなったのかを今回書いていきたいと思います。タクシー運転手になった経緯などは前の記事に書いていますので、そちらも目を通して頂ければと思います。


タクシー運転手を一年間続けて…

この仕事のいいところ

 前回の記事ではこの仕事のいいところとして、「一人の時間が長いこと」「自分自身で仕事のコントロールしやすいこと」を挙げていました。その2点については変わらずいいことだと思っています。過去にしてきた仕事では毎回人間関係に悩んできたことを考えると、今の仕事はそういうしがらみがないので気が楽です。また、出勤・退勤時間や休憩を取るタイミング・時間も自由度が高いので、マイペースに仕事をさせてもらっています。
 加えてうちの会社がありがたいなと思ったのは、「休日の自由度が高いこと」です。毎週同じ曜日が休みとなるのですが、その曜日の設定は自分の好きな曜日に設定できることや、休日の振替もかなり柔軟に対応してくれるので、実質好きな日に出勤して好きな日に休むことができます。なので、プライベートの予定の調節や急な体調不良にも対応しやすいです。

この仕事の苦労したところ

 前回の記事で「この仕事の苦労したところ」として、「売り上げがなかなか伸びないこと」を挙げていました。売り上げが伸びないことについては、この一年でかなり改善しました。前回の記事を書いた時はまだタクシー運転手になって日が浅く、どういう走り方をすればいいかのノウハウが全然ありませんでした。それに加えて、前回の記事を書いた2月前後は観光客が少ない閑散期で、一年の中でも特に売り上げが上がりづらい時期でした。タクシー運転手の仕事は歩合給なので、売り上げが上がらないことは給料が上がらないことに直結するので、死活問題でした。しかしその後、閑散期を過ぎたことや、売り上げを稼ぐノウハウが溜まってきたので、今では社内の平均より少し上くらいの数字をコンスタントに出せるところまで改善しました。
 未だに苦労していることは「勤務時間が長いこと」です。勤務時間は自分の裁量で決められることは決められるのですが、それなりに稼ごうと思うと勤務時間はかなり長くなります。因みに私は日勤で働いているのですが、9時に出勤して23時頃に退勤することが多いです。生活できる最低限の給料でいいならもう少し短い勤務時間でもいいのですが、ある程度高い生活水準を目指すのならこれくらいの勤務時間になってしまいます。

繊細さんにタクシー運転手は向いているか

 タクシー運転手を一年やってみた経験を踏まえて、「繊細さんにタクシー運転手は向いているか」どうか改めて答えを出してみると、「条件次第ではアリ」かなと思います。その条件とは、「運転に自信があること」です。タクシー運転手をやっていく中で、一番しんどいことは「事故を起こした」時だと私は思います。その際の経済的ダメージ(自己負担の金額は事故の内容や会社の規定によります)も大きいですが、何より精神的ダメージが大きいです。繊細さんなら尚更です。タクシー運転手の事故は皆さんが想像している以上にかなり多いです。自分みたいに運転経験が浅い人間がタクシー運転手になると、最初の一年で複数回は自損事故を起こしてしまうと思っておいたほうがいいです。むしろ自損事故で済んでるだけマシなほうです。これが人身事故など大きい事故となると、仕事を続けていくことは難しくなる可能性もあります。そしてタクシー会社への入社にあたって会社負担で二種免許を取得した場合、一定の期間は働かないと免許の取得費用は自己負担になります(因みにうちの会社は2年でした)。なので、短期離職した場合の金銭的ダメージは他の仕事よりも大きくなります。そのリスクを背負って仕事できるのならタクシー運転手の仕事はアリだと思いますが、安易には「繊細さん」には勧めにくい仕事だとは思います。
 それ以外の懸念事項を挙げると、長時間労働になりやすいことや、嫌なお客さんに当たることがあることなどがあります。因みに私は双極性障害(躁鬱病)の当事者ですが、医者からは隔日勤務や夜勤はやめたほうがいいと言われています。タクシー運転手の働き方として多い隔日勤務は、週3日の出勤ではあるものの、一日の労働時間が長いことや起床時間が一定でないことから、身体的な負担がかなり大きいです。また、夜勤も体調を安定させるのが難しいです。私が今の仕事を続けられているのは、日勤だからということがかなり大きいと思います。一口にタクシー運転手といっても、地域や会社によって働く環境がかなり変わると思うので、タクシー運転手になることを検討される方は、しっかり情報収集した上で入社を検討したほうがいいです。

自分のこの一年間の振替を兼ねて、書き起こしてみました。誰かのお役に立てば幸いです。

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