“習い事”の枠を超えたくて始めた一歩。
こんにちは!スタッフのこんです🦊
先日、奈良県精華学院と言う学校でワークショップを行いました。
「児童自立支援学校」と言う名前を聞いたことがありますか?
私はこの様な学校があることを全く知らずに生きてきました。
ここでは犯罪などの不良行為をした児童、不良行為をするおそれがある児童、家庭環境等から生活指導を要する児童が通っています。
こんな風に聞くとすごく怖い印象を持たれると思います。
でも実際には、驚くほど純粋で無邪気な少年や少女たちばかりだったのです。
今回ワークショップをしたのは
中学1〜3年生の男女10名。
配られたスチレン球に、新しい惑星を描き、名前やその惑星の特徴を考えるというワークショップを行いました。
精華学院の先生と事前に行った打ち合わせでは、
「自分で0から何かを考えるのが苦手な子が多い」
「集中力が持つかどうか心配」
と言うことを聞いていたため、
ドキドキしながらスタートしました。
私がワークショップに入る前にみんなに一つだけ伝えたこと。
「正解信仰を捨てる」
というテーマでした。
これは、いつもe.f.t.が大切にしていることの一つで、すべての物事に正解があると思い込まずにオリジナルの思考回路で考えようという意味があります。
いざ、ワークショップが始まると
初めは悩みながらなかなか手が進まない生徒もいましたが
「何描いてるん?」
と聞くと、
「わかんないっす。」
と答える生徒。
「何描くか決めてないけど何か描いてみてるんや!」
「はい」
「すごいな〜。何描くか決めずにまず描き始めてみるのもいい描き方やで〜。」
と一人一人とコミュニケーションを取りながら制作を進めていくと、後半になるにつれてどんどん調子が出てきた様子の生徒たち。
「もう一個描いていいですか?」
と自発的に取り組んでくれるこもたくさんいました。
そうしているうちに、あっという間に作品発表の時間に。
1人ずつの作品に質問しながら丁寧にコメントを伝えて行きました。
みんなが作ってくれた作品はどれも面白くて、オリジナルのアイデアが詰め込まれていました。
【生徒作品】
↑
ニャン星(左)
猫と猫好きの人しか住めない星。
水と猫じゃらしとチャオチュールがある。
↑
星(右)
名前のない星。
まだ誰にも見つかってない。
誰も知らないので生命がいるかどうかも謎。
どこが考えるの苦手なんだ!
みんなめちゃくちゃいい発想力の持ち主じゃないか!と驚いていたところ、
普段授業を見ている先生のお一人が
「驚きました。普段は授業でほとんど発言しないような生徒が生き生きと作っていた。」
と言っていました。
授業や普段の生活の中では「正解」が明確で、自分自身の考えや、間違いかもしれない感覚を表現する場が少ないのかなと思いました。
それが今回アートという形で、正解なんてないんだからどう表現したっていい!という環境が、生徒たちにとって新鮮だったのかなと感じました。
以前精華学院の先生から聞いて印象的だった言葉があります。
「ここで過ごす生徒たちは、いわゆる"普通"の環境で生きてきていないから知らないことが圧倒的に多い。たい焼きを知らないって子もいるんですよ。だからできるだけたくさんのことを経験させてあげたいんです。」
今回の精華学院でのワークショップを通して
精華学院のような家庭環境などの影響で生きづらさを抱えている人にこそ、e.f.t.のワークショップが必要なんだと実感しました。
習い事に行く事も、旅行に行く事もなかなか難しいからこそ正解のないものを自分で考え、つくる。それをe.f.t.のスタッフが考えたオリジナルワークショップの中で繰り返す。
そうする事で、いままで出会った事のない感覚や感情に気付いてほしいです。
少しでも生きやすくなる方法に出会ってほしいと強く思いました。
今後も継続的に、そして全国の同じような学校でこのようなワークショップがしたい!と考えてます!
そのために必要な仕組み作りなどアイデア絶賛考え中です。
応援よろしくお願いいたします!