鍵盤音楽作曲家群像3
お気に入りのチェンバロ音楽を紹介します。
チェンバロ奏者もさまざまな方を選んでいますが、私のイチオシをご紹介しております。
ルイ・クープラン
ルイ・クープラン(ca1626-1661)は、フランスのショーム・アン・ブリで生まれた作曲家です。
クープラン一族といえば、フランソワ・クープランが最も有名ですが、ルイはフランソワの伯父にあたります。
プレリュード・ヘ長調
ルイ・クープランのチェンバロ曲でひときわ目立つのが、プレリュード・ノン・ㇺジュレといわれるプレリュードです。
これらは全音符のみからなり、どのような音価やテンポで弾くかは奏者にゆだねられていました。
少なくとも三種類のパターンがあり、規模の小さいもの、規模の大きいもの、フーガ風の中間部を即興的な演奏で挟むものです。
フーガ風のものの一つ、プレリュード・イ短調はフローベルガー氏を模して、とサブタイトルがついていますので、フローベルガーのトッカータを模倣したと考えられています。
上の演奏は、ブランディーヌ・ヴェルレによるものです。
クープランの曲の演奏では抜群の安定感があります。
スキップ・センペの演奏です。
センペの演奏は即興感がすばらしいです。
パッサカーユ・ト短調
パッサカーユは、パッサカリアを起源とする変奏曲で、ルイ・クープランにおいては独特の重厚な内容をもつ曲として作られています。
ト短調のパッサカーユは、厳冬の候のような厳しいイメージながら、終盤に瑞々しい美しさをみせる、名曲です。
パッサカーユ・ハ長調
パッサカーユ・ハ長調は、新しい出発・門出を祝うかのような堂々たる名曲です。