都知事選2024ハッシュタグ大賞
皆様、おまたせしました。全都民おまちかね、都知事選ハッシュタグ大賞のお時間です。これは、過去一お祭り騒ぎになった都知事選を記念して、勝手にサンプリングしたハッシュタグを勝手に表彰する悪趣味なコンテスト。あくまでも振り切った悪ふざけなので、くれぐれも本気で怒ったり炎上させたりしないようにお願いいたします。
さて、早速エントリー作品を見てみましょう。
都知事選候補者の各陣営が必死に捻り出したハッシュタグから、その支持者たちが良かれと思って繰り出したありがた迷惑タグ、またその背後にいる右翼左翼の皆様方の中から若めの奴が選ばれSNSの担当にさせられたヤングタグ、はたまた彼らから仕事を受けた代理店、政治屋の皆様がつくったプロの広告屋タグまで、力作ぞろいです。
まず、今回の都知事選の口火を切ったタグがこれでした。
威勢がいいですね。なるはずないですね。いかにも広告屋が捻り出しそうな正論ですね。最初にどこの陣営がつくり出したんでしようか。たぶん、投票率が上がることで、人気投票に持ち込もうとする石丸陣営でありましょうか。はっきりしませんね。
では、次に陣営がはっきりしているタグも見てみましょう。
まずは石丸氏。
(石丸伸二)
#東京を動かそう
#東京新時代
#ナイス投票
#石丸伸二に投票済み
#石丸伸二を知って投票に行こう
#石丸伸二やばい
#ドトール石丸
#5000万円貸付
#石丸だけはない
#KDDI石丸
#ソウカな候補
石丸伸二さんがらみで、11作品がエントリーされました。石丸氏の掲げるキャッチフレーズから、不支持者のヘイトまで幅広いですね。ちょっと説明が必要なのは「#ドトール石丸」と 「#KDDI石丸」でしょうか。これは、後援会長を務めるのが大手コーヒーチェーン「ドトールコーヒー」創業者の鳥羽博道氏と、KDDIの前身、第二電電(DDI)共同創業者、千本倖生氏らの支援を揶揄していますね。ソウカな候補は危険そうなので説明は避けます。
この中での出色は、#ナイス投票ですね。これは意外にも石丸氏の応援タグ、またはご本人アカウントだけが使う、石丸代名詞タグとなっております。また、SNSでの使い方も特徴的ですね。
お花茶屋駅で急遽街頭演説を行いました
ナイス投票
過去に北千住に住んでいたことがあります
ナイス投票
ご声援ありがとうございました。
カッコいい大人になりましょう!
ナイス投票
省略甚だしく、もはや語尾となっております。使いすぎて意味が崩壊しかかっており、とても味わい深いタグとなっております。続きまして。田母神候補です。
(田母神としお)
田母神陣営からは3作品がエントリー。少ないですね。「#反撃だニッポン」は田母神氏オリジナルのキャッチフレーズですね。ですが、「#田母神一択」はオリジナルなようで他候補も擦り倒しているフレーズです。唯一、「#田母神ブラウン」だけ謎の魅力を放っています。これは元広島のマーティブラウン監督が支持しているわけではなく、茶色がテーマカラーというだけです。茶色を推してどうするつもりなのでしょうか。SNSへの弱さを露呈してしまった結果と言えるでしょう。
続きまして、蓮舫氏です。
(蓮舫)
#蓮舫と次の東京へ
#れんほうさん一択
#れんほうさんを都知事に
#れんほう頑張れ
#蓮舫と次の都政へ
#YES蓮舫
#叩き潰す_より_応援王
#あなたもなれる_応援王
#応援王はあなたです
#蓮舫流行ってる
#蓮舫流行ってるR
#蓮舫本当に流行ってる
蓮舫陣営からは12作品がエントリー。ここでもキャッチフレーズのハッシュタグ化という手法が使われています。さらに、田母神氏と同じく「一択」も使われていますね。YES蓮舫は、高須クリニック的なキャッチーさが魅力的。時折はさまれている「応援王」とは、あまりにも攻撃性の高い言葉を使いがちな熱烈なファンに向けた牽制でしょう。支持者がやべえやつだと思われないように「批判より応援を」という誘導です。蓮舫氏にとって、無能な味方が真の敵ということでしょうか。
さて、お気づきの通り、蓮舫タグの中でも最高のパワーワードが「#蓮舫流行ってる」ですね。なんと香ばしい。さらに「R」がつくと、インパクトが増します。「#蓮舫本当に流行ってる」も陣営の必死さが現れていて涙が出てきますね。
ちなみに、この「R」というマーク。Tシャツにもなっていることをご存知でしょうか。最初スタッフは真っ赤で巨大な「R」文字のロンTを着ていましたが、蓮舫氏だけは着ていませんでした。赤でゴシックは流石に「楽天みたいじゃないの」というお叱りがあったのでしょう。後に、黒のR文字に変化。でも、蓮舫氏は「R」隠すように、できるだけジャケットを羽織っていました。自分のイニシャルがでかでかと入ったTシャツを着るなんて、誰しも恥ずかしいものだからでしょう。僕でも恥ずかしいです。
そして、最後に小池氏です。
(小池百合子)
#小池百合子再選は地獄
#小池百合子の三選阻止
#小池百合子は大ウソつき
#小池百合子と電通とマスコミ
#小池都政はブラックボックス
#小池都政は真っ黒でした
#小池を選ぶと萩生田がついてくる
#萩生田百合子
#小池都政の正体
#朝鮮人虐殺
#歴史修正主義者
#小池百合子ってこんな人
#小池差別都政を終わらせよう
#小池独裁都政を終わらせよう
#小池百合子に殺される
#自民党に殺される
#小池百合子と経団連
#小池百合子と電通
#カイロ大学
#ワイロ大学
#学歴詐称疑惑
#公明党解体
圧倒的な強さの現職を、どうにか貶めてやろうという苦心作が目立ちますね。創造性のかけらもない悪態が並びます。その中でも、キラリと光るクリーンヒットは「#ワイロ大学」でしょう。この選挙が終わった後も記憶に残り、かつ使い続けられる寿命の長いフレーズです。週刊誌が地団駄ふんで悔しがる精度。エントリーは多いですが、暴力的でダイレクトな表現が多いことは褒められたことではありませんね。攻撃したつもりが、これを使っているその人の人格が疑われて逆効果です。
さて、準グランプリから発表しましょう。
準優勝は、
からの
でした。おめでとうございます。素晴らしい飛躍表現ですね。六文字ですっきりとまとめられているところもポイントが高いですね。小学生のませた男女カップルをからかうような、いたずら心に感服です。ただの批判では誰も聞いてくれない。そこに、少し笑いが入ると、みんなで楽しめる表現になるという好例です。
そして、映えあるグランプリは、
です。
誰が書いたかわかりませんが、読み方すらもわかりませんが、とてつもない勢いを感じます。蓮舫流行ってる、だけでも強烈なダサさなのですが、そこに「R」がなぜついたのか。プロのコピーライターには決して書けない、不可解さが魅力の源でしょう。フレーズとしての唯一無二性が最後の一字で完成する。芸術的でした。おめでとうございました。
さて、今日のエンディングは、蓮舫氏の1時間30分以上ある街宣動画「WE WANT OUR FUTURE with 蓮舫」から、そんなの長くて見てられねえよという忙しい皆様のためにエンディングだけを抜き出した一曲。「Can't take my eyes off you」。
さあ、みなさんケータイを出して光を出して、SAY HOよろしくREN HOで、手を振りながら、きょうはお別れです。