「この国を出よ。」 プロフェッショナルになりたい、あなたへ。
「プロフェッショナルになりたいなら、移住すべき国がある。」
本noteを通じて、読者の皆さんが海外のプロフェッショナリズムを知り、
いつか、海外で挑戦したい!!
プロフェッショナリズムを身に付けたい!!
そんな前のめりな気持ちになっていただいたら、嬉しい限りだ。
■前日のMT
まず、冒頭分の答え合わせをしたい。
「プロフェッショナリズムを身に付けたいなら移住するべき国。」
それは、シンガポールだ。
単純に僕がシンガポールで働いているという理由なのだが、
マレーシアとシンガポールの2カ国で働いた経験からすると、
プロフェッショナリズムマインドでいえば、
シンガポールに完全に軍配が、上がる。
まず、昨日のMTで何が起こったのかを説明させて欲しい。
「夜の12時まで毎日働いている。」
「仕事は拘ろうと思えば、どこまでも拘れる。」
「オーナーシップを持つために、組織のかたちを変えているが、それが効果的かはわからない。」
「どうすれば、部下をエンパワーできるのか、壁にぶつかっている。」
以上が、昨日のMTでシンガポリアンから出てきた言葉。
ちなみに、全員女性だ。
ブラック企業!!
と思われた方、理由は後で説明するので、もう少し読み進めて欲しい。
前日のMTは各部署のマネージャーが、
「仕事とは何か。」
「オペレーションリーダーから、ビジネスリーダーになるために。」
「勝つためには。」
普段、仕事に忙殺されている中では、なかなか踏み込んで考える機会がない、本質的な議論をした。
その中で、出てきたのが以上の言葉である。
特に、お子さんをお持ちのとある部署のリーダーが語った言葉が、印象的だった。
「この会社で3カ月ほど働いてきたが、今までこれほど働いてきたことはない。
本社指示とローカル支社で実現したいことの矛盾の中で、どのように伝えれば部下をエンパワーできるのか、もがく毎日だ。
在宅勤務で部下の仕事が見えない中、どうすれば感謝やねぎらいの文化を会社の中に、植え付けることができるのか、悩んでいる。」
彼女が語ったこの言葉に、
プロフェッショナリズムの本質が全て詰め込まれている。
この言葉を聞いた瞬間に、僕は感じた。
「ああ、、この人はプロだな。」
■プロフェッショナルマネジャーとは、何か。
さて、なぜ彼女の言葉が、プロフェッショナルマネージャーであることを示しているのか、ひも解いていこう。
① とにかくハードワーク
「この会社で3カ月ほど働いてきたが、今までにこれほど働いてきたことはない。」
この一文から、彼女がどれほどハードワークか感じるとることができる。
ちなみに、この言葉を述べているのは、彼女だけではない。
多数の人がこの言葉を述べている。
つまり、シンガポリアン自身がハードワークなのだ。
なぜだろうか??
1つ目の理由は、教育システムだ。
シンガポールの全国選抜試験は、小学生から始まる。
中学、高校でも毎回全国模試が行われ、高校の試験で、大学に行けるか、行けないか。
の判断が下される。
実に、半数以上がこの時点で大学行きストップの引導を渡される。
敗者復活戦は、なし。
つまり、こどものころから
超ハードワークすることを求められる環境にある。
2つめ目、歴史的文脈と産業構造。
シンガポールは、ご存じの通りマレーシアから1965年、独立を果たしている。
ただし、実際は独立というより、追放に近い。
マレーを優位に扱うマレーシアに対して、全マレーシア人(マレー、華人、インド人)を平等に扱うべきと主張したシンガポールは、マレーシアに追放されたのだ。
一方で、現在も水や石油など1次産品の資源をインドネシアとマレーシアに依存している。
さらに、両国ともイスラム教国家だ。
つまり、追放された国の資源に依存している国であり、
それだけに危機意識、独立心が非常に強い。
最終的には、自分たちでなんとかする。
という、意識が歴史的背景から根付いている。
以上2が、シンガポリアンがハードハークになる、大きな要因だろう。
だからこそ、とにかく全力で努力する。
それが、シンガポリアンだ。
② 期待を超えようとする。
③ 部下を大切にする。
「本社指示とローカル支社で実現したいことの矛盾の中で、どのように伝えれば部下をエンパワーできるのか、もがく毎日だ。」
外資系や、ローカル支社で働いたことのある人なら、必ずぶつかる壁。
「ローカルVSグローバル」
この矛盾との闘いは、誰もが思い悩むはずだ。
その矛盾に、時には愚痴を吐いたり、不満を持つのが、一般的だ。
「本部の指示が強すぎて、もう仕事やってられんなー。」
「結局、本部の奴隷だよな。」
なんて、ことを愚痴る人も少なからずいる中、
たった3カ月。
たった3カ月働いたばかりのマネージャーが既に、それを乗り越えようとしている。
彼女は、自分の仕事に対する期待を超えようとしているのだ。
ここで、僕らの会社がブラック企業ではない理由を述べたい。
シンガポリアンは、自分の仕事に対してプライドと拘りを持っている。
期待を超えたいと思うからこそ、自分が納得するレベルまでやりきりたい気質だ。
ちなみに、マレーシアで僕が働いていた時は、同じ部署の人は毎日定時であがっていた。
少なくとも12時までは働いてない。
つまり、同じ仕事でも自分に求める水準が高い。
だからこそ、彼らは働く。
それが、彼らのプロフェッショナリズムだ。
そして、3つめが部下を大切にする。
これは、仲間を大切にすると言い換えても良いかもしれない。
自分のキャリア、昇格ファーストではない。
部下が、ファースト。
このマインドセットのあるマネージャーは、簡単に折れない。
自分の仕事の軸が自分ではなく、部下にあるからだ。
モンキー・D・ルフィがなぜ、自分より上の懸賞金が懸かった相手に勝てると思う??
仲間だ。
仲間が、ルフィにとってのファースト。
だから最後は必ず、勝つ。
④ 目線が二つ上
「どうすれば感謝やねぎらいの文化を会社の中に、植え付けることができるのか、悩んでいる。」
この視点は、既に自分の部署の範疇を超えている。
もはや、経営者に近い。
3カ月働く中で、彼女は既に自分の部署の垣根を越えて、
会社の課題やあるべき姿をすでに想像している。
そして、それを経営サイドに臆することなく、提案できる。
提案するということは、自分の発言に対して責任を持つということだ。
この言葉を発した瞬間に、
彼女は、自分をコンフォートゾーンから卒業させた。
さらなる、挑戦の道を選んだのだ。
なぜなら、視座が自分のポジションより2つ上だから。
だから、彼女はリスクを取れる。
■まとめ
さて、本日はシンガポールで働く僕が、実際の現場で感じた。
シンガポリアンのプロフェッショナリズムを紹介した。
そして、そのプロフェッショナリズムには、プロフェッショナルマネージャーの原理原則。
① ハードワーク。
② 期待を超える。
③ 部下を大切にする。
④ 目線が二つ上。
の4つが凝縮されている。
そこには歴史的背景、教育制度など様々な要因が絡み合っている。
読者の方で、
「私は、ちょっと馴染めなさそう。」
そう感じた人も多いかもしれない。
僕は、そのことを全く強制するつもりはない。
しかし、、もし
「プロフェショナルになりたい。」
「仕事でもっとハードワークしたい。」
と感じているのであれば、シンガポールで働くことは絶好のチャンスかもしれない。
最後に、僕が伝えたいこと。
それは、人によっては子育てかもしれないし、勉強かもしれない。
ただ、
「本気になれることがある。」
そのことほど、僕らの人生を充実させ、やりがいをもたらしてくれることはあるのだろうか。
僕は、仕事のために家族を犠牲にするというタイプではない。
しかし、仕事や何かに対して“本気で打ち込む”人、また親は、
おこさんに対しても、必ず良い影響を僕はもたらすと考えている。
もちろん、休むことも大事だ。
それは、否定しない。
ただ、本気で何かに打ち込み、自分の人生にプライドを持つ。
それも良い人生だと、
僕は、シンガポールで気づかされたのである。