音の形
映画「シェイプ・オブ・ウォーター(2017)」は何回も観ている映画だ。展開のリズムが良くミュージカルのようで途中でやめられないため結局最後まで観てしまう。
監督はギレルモ・デル・トロ
音楽はアレクサンドル・デスプラ
それぞれアカデミー賞の監督賞と音楽賞を受賞している。
映画館で観たが不思議な世界観で映像にすぐに引き込まれた。音楽がいい。どうしてこんなに惹かれるのだろう。何度見ても不思議な甘酸っぱい懐かしい感じがする匂いがしてくるような映像と色あい。内容はここでは説明しないが、わたしの未熟な文章では表現できないくらい美しい映画だ。
地元にある2つのローカルテレビ局でオリジナル番組を放送している。少人数でネタ探しから取材先調整、撮影、制作、編集、局納品までやっている。日常的にスケジュールがタイトになってしまい2つの番組を納品するのが精一杯だ。段取りが悪いと言われればそれまでだが。
約束通りきちんと納品して放送できているし、それなりに視聴率がとれているのでよくやっているという気持ちもあるが、一方でオリジナル映像の色作りをしたいという欲が抑えられなくなってきている。
番組を見た瞬間「あっ、あの番組の色合いだ」とわかるようなムードを持った映像を。「シェイプ・オブ・ウォーター」のように観た人が感情移入するような雰囲気を持った番組を作りたい。
そう書いていると思い出した話がある。映画ではないが、全国で話題になった大ヒットテレビCMを制作した方とお酒を飲んだ時に「あのテレビCM大好きです。特に音楽がいいですね」と感想を言うと「音楽が全てですね。今回の動画が当たったのも90%以上音楽の力だと思う」と語ってくれたのが忘れられない。
「あ、あの番組だ」と思ってもらうには音楽が最も手っ取り早いかもしれない。なぜならテレビを見なくても音で理解してくれるから。オリジナル映像色よりもオリジナルな音の形(シェイプ・オブ・サウンド)を作ることを目指すべきかもしれない。なんていうこと考えた。
よろしければサポートお願いします。いただいたサポート代金は2019年に焼失した首里城の復元支援金として全額寄付させていただきます。