23階にある公園

スカイツリーがとってもおおきくまるまる見れるビルの23階にいた。

採用面接ではなく就職活動の相談にのってくださるということで大して身構えもせずにとある企業にやって来た。
とはいえ、おっきいうえに辺り一面透明でスケスケなビルが妙に冷徹さと広さを感じさせ、狭いところ好きとしてはソワソワせずにはいられない...
来客には優しいであろう受付のお姉さんとはわかっていながらも、緊張が高まり言いたいことが頭の中に単語で浮かんでもうまく口からするりと出てこなかった!(驚いた) あぁ〜このかんじは初めてアルバイトで店員として接客をした時を思い出しなんだか1人懐かしくなった。いつも聞いてる受けている注文確認、お代頂戴などなどをいざやってみようという時、まっったくスムーズに言えなかったのだ。すごく驚いてとても鮮明に覚えてる。わたしこんなこともできないんだ…がーーんって。

そんなことを思い出しながらお姉さんに呼び出されるまでこの先のイスでお待ちくださいと言われそのままそちらへ進む。長イスは部屋の中心に丸の空間が作られるように等間隔でならべられている。
うわ〜緊張緊張緊張・・
案内をしているお姉さんがお茶を勧めてくれ何気ない会話を交わしこの場所の話になった。
ここに来るとホッとすると言った。
マジか、わたしはドキンドキンなのに。ここが癒しになる程仕事はつらいものなのか・・と複雑なきもちになった。 (笑)

1人ソワソワするのを紛らわすために携帯の画面ではなくイスの配置によりできた丸い空間の中心にある小さな池(もどき)に目を向ける。中には金魚がスイスイ泳いでいる。気持ちばかりの池、こうして待合室や休憩室として使われてるここではわたしのようにソワソワしている人、もしくは仕事の合間に眺めるのだろうか、・・そうすると、どんどん見えてきた。
あぁ、このイスはベンチを見立てている。程よい距離で向かい合った長椅子、壁面も曲線の角のないつくりになっていた。なるほど。木々の緑や、日差しいっぱいのあったかさはないけれど同じ階に広がるアリの巣のような会議室に比べればここは広場であり公園なのだ。そうわかるとなんだか嬉しくてそこに置いてある小物、機械すべてに仕掛けかなにかあるのではと歩き回ってるうちに時間になりアリの巣に案内された。



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