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数字力はちょっとした工夫で鍛えられる 事例②
数字力を鍛えるためには、数字に慣れることが大切です。
では、数字に慣れた後はどのようにしたら良いのでしょうか?
それはもっと数字に慣れることです(笑)
とにかく苦手意識をなくすことが大切です。
最終的に数字の楽しさを知ることができれば良いのですが、そこに到達するためにはトレーニングが必要です。
そのトレーニングとは、決して難しいものではありませんので、事例を少しご紹介します。
突然ですが、ここでクイズを出しますので、考えてみてください。
「3億円を全て1円玉にしたら、それは4畳半の部屋に入りますか?」
答えは「YES」もしくは「NO」で答えてください。
この問題を聞いた瞬間に、拒絶反応を示してしまう人は食わず嫌いの人かもしれません。
人は何をしたら良いかが分からないと、やる気を失ってしまい、人によってはパニックになってしまう人もいるでしょう。
しかし何を変えれば良いのか、何をすれば良いのかが分かると、人は不思議と元気が出て前向きになれるものです。
数字についても答えを導くために何をすれば良いのかを整理できれば大して難しくないのですが「難しくない」と感じるためには日々のトレーニングが必要です。
でもそのトレーニングは決してハードメニューである必要はなく、小さな積み重ねで良いのです。
ではクイズの続きです。
このクイズの答えを出すために、必要な情報は次の3つです。
1円玉の直径
1円玉の厚さ
4畳半の広さ
基本的にはこれだけで、後は小学生でも出来る計算力で良いのです。
仮に上の3つを次のように仮定して計算してみます。
1円玉の直径:2cm(センチメートル)
1円玉の厚さ:1mm(ミリメートル)
4畳半の広さ:1辺が300cm(センチメートル)の正方形
※実際の4畳半の広さは1辺が約270cmになります。
まず床に1円玉を敷き詰めようとすると、縦と横にそれぞれ150枚の1円玉を並べることができます。
150(枚)=300(cm)÷2(cm)
ということは、床一面に22,500枚の1円玉を並べることができます。
22,500(枚)=150(枚)×150(枚)
では3億円分の1円玉をこの部屋で積み上げていくとしたら、何枚重ねれば良いのでしょうか?
これも簡単です。
約13,333(枚)=3億(枚)÷22,500(枚)
これを高さで計算すると、次のようになります。
13,333(枚)=13,333mm=1,333cm=13.33M(メートル)
通常、4畳半の部屋で、13M(メートル)もの高さがある部屋はありませんので、3億円を1円玉にした時には、4畳半の部屋では収まらないことになります。
つまりクイズの答えは「NO」となるのです。
こうやって考えると、数字力って決して知識量に比例しないと思いませんか?
今回の1円玉の問題がパッと解ける人は、数字が出来る人ではなく、基礎的な知識を持った上で、それ以上に思考力のある人なのです。
だから数字力を鍛えるためには、知識と共に考える力が大切なのです。
ちなみに現実的な話をすると、1円玉は1g(グラム)です。
ということは、3億円分の1円玉の総重量は3億g(グラム)です。
3億g(グラム)=30万kg(キログラム)=300t(トン)
実際は4畳半の部屋に入るかどうかよりも、床が重さに耐えられないかもしれないですね(笑)
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