少しの抗い
人生初めて髪を染めたのは、高校卒業後の茶髪。でも今回はハイトーンに染めた時の話をしたい。
ハイトーンは私のアイデンティティだと思っている。
遡ること今から1年半前──
元々奇抜な色にしたい欲はあったが、ブリーチはなかなか勇気のいること。お金かかるし、髪傷むのを恐れて染めれないでいた私がいた。
きっかけはなんだったっけかな。
忘れてないよ、覚えてる。
当時付き合ってた人が、急にメイクしだしたり、ピアスを開け始めたり、派手な服装するようになった。あえて固有名詞は出さないけど、私が嫌いな界隈に足を踏み入れていた。
少しでも近づきたくて、でもその界隈には関わりたくなくて、私の必死な抗いが髪染めるってことだったよね。
出会った頃と変わっていく彼がどこか嫌だった。見た目は変わったけど中身は変わってないよ、と彼は言う。どうなんだろうかね、真相は分からない。
でも、私自身髪を染めて何か変わったかと聞かれれば、本質的な部分では何も変わってない。黒髪の私も、茶髪の私も、ピンク髪の私も、紫髪の私も、青髪の私も、全部全部紛れもなく私だ。
あながち彼の言葉に間違いはなかったのだろう、と今だから思える。
最後に、
髪染めるきっかけを与えてくれた彼には感謝したい。
だってハイトーンにしたことは、間違いなく自分にとって人生の転機だったから。
初対面でも大抵の人とは髪色の話で盛り上がれる。興味を持ってもらえて嬉しい。
良い意味でも悪い意味でもハイトーンは目立つから、今まで以上に身だしなみに気を使うようになった。単純に垢抜けた。
加えてみんなが可愛いって褒めてくれるから、自己肯定感も上がっちゃう。自分でも思う、髪色が可愛くて毎日楽しいし、わくわくする。
私はアイデンティティを確立したよ。
君はどう?