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ピンインの読み方-7 子音 喉の奥から舌の奥も盛り上げて出す舌根音gkh  

この課では子音の gkh:舌根音 を学びます。 
舌根音は文字通り、舌の根を盛り上げて喉の奥から息を擦らせる発音です。


■ 舌根音

舌根音 gkhの調音

舌の根を盛り上げて発音しますから舌根音です。
※ 下記の口腔内に舌の盛り上がる線があります。そこまで盛り上げます。

調音部位

盛り上げた舌根口蓋(口腔の上部は舌を上に立ててなぞると天井のようになっている部分があります)が調音部位です。
舌根音はその口蓋の中で軟口蓋の部分を使います。
  ※ 次の課で取り上げる j q x 舌面音は前舌と硬口蓋を使います。

 軟口蓋と硬口蓋の位置  

口蓋(こうがい)は 口腔の天井部分で、舌を立てて前歯の裏からノドの奥へ口蓋を撫でますと、前方2/3部分が骨成分を含む硬口蓋(こうこうがい)で、後方1/3部分には骨部がなく軟口蓋(なんこうがい)と呼びます。喉仏の手前です。

調音の方法

発音器官で調音がどのように行われているかを表すのが下記の表です。
gkは破裂音、hは摩擦音。

gk :  b p と同じ破裂音です。舌根もしくは奥舌軟口蓋に一度付けて、気流をいったんせき止めて遮断し破裂させます。破裂の一瞬の音です。

破裂音は気流が声道で一度遮断された後、閉鎖された通り道を一気に開放することにより作られる音です。
破裂音は唇音(bp)舌尖音(dt)にもあり、調音点の違いで息を止めて破裂させる空気の解放場所が違います。唇音の解放、舌尖音歯茎、舌根音喉の奥という違いがあります。

 : 息でのどをこする摩擦音です。舌根もしくは奥舌のやや前の部分と軟口蓋の間にすき間ができて、そこに乱流性の噪音(そうおん)が生じます。
※ 騒音はただやかましい音です。噪音は楽器の音に使われます。高低の振動が不規則な音のことを指します。


舌根音 口の動き付の模範発音

 https://www.isc.meiji.ac.jp/~katotoru/douga/chinvu-gkh.mp4

加藤徹先生の中国語発音教材からの引用です。子音の構えの口の開き方はこの動画から静止画にしたものです。下記に説明文もあります。

1 : g k の発音(フォーム解説) 

舌の位置や動き、呼気の使い方を含めた発音全体のフォーム解説です

口の奥の上顎の「軟口蓋」と舌の奥の「後舌面」が調音部位ですので、奥舌(後舌)を上アゴの奥の部分である軟口蓋に持ち上げて発音します。
★ 舌根の表現に惑わされないようにしてください。舌根の日本語感覚では舌の腹をこえた奥の根のように受け止めがちですが、実体は舌の奥の奥舌もしくは後舌です。舌面の奥の部分です。

g 発音
日本語の「ガー」を発音しながら自分の舌がどこにあるかを確認できます。ただしこの「ガー」は調音部位の確認だけに使用します。

大事なのは子音発音で、子音「gk」は破裂音ですから、気流をいったんせき止めて遮断し破裂させます。「ガー」の日本語のような軽い息の出し方ではなく、せき止めた気流を一気にg(e)」で!強く!吐き出します。破裂させる空気の解放場所は喉の奥です。

g は無気音ですから、出だしから、音声も発せられていることを意識してください。

k の発音
舌の動かしかたや、口の形は、geと同じです。kは有気音ですから息を、より強く吐き出しますが重要なのは音声とのタイミングの違いです。子音発音の「息の吐き出し」が先にあって、「母音e」による音声は最後で出てきます。 

舌根音 g(e) k(e)  h(e)  の口の開き方(静止画が構えになります)

1:g k の発音(ポイント解説です)

舌の位置は奥舌を軟口蓋に触れるほど盛り上げています。そうしますと舌先も奥に下がり舌先も下方、調音は奥舌の盛り上がった部分と軟口蓋になります。

g(e) k(e) でまず息をせき止めますから、奥舌を軟口蓋にしっかり付けてから放します。

g(e) k(e)  h(e) の違いは破裂音摩擦音という呼気の違いです。

2 : h の発音

摩擦音が破裂音と違うのは、息の流れを止めないところです。破裂音は一瞬ですが、摩擦音は、息が続きます

h  は舌根音ですから、舌根もしくは奥舌のやや前の部分軟口蓋に細いすき間を生じさせ気流がそこを通るときに乱流性の噪音・摩擦音が生じます。


正確な構え、フォーム(動き全体)、息の使い方を微修正しながら、実際に発音をして身に付けましょう

単語(词语cíyǔ)と 語句(句子jùzi)の練習

無気音「ge」

高 gāo(高い)   哥哥 gēge(兄) 顾客 gùkè(顧客)公开 gōngkāi(公開)

鼓励 Gǔlì(励ます、奨励する)
不管有多苦,长大的有些幸愤,有鼓励的人总能过温替。
Bù guǎn yǒu duō kǔ, zhǎng dà de yǒu xiē xìngfèn, yǒu gǔlì de rén zǒng néng guò wén tì.
どれだけ困難があっても、成長する人はいくつかの幸福を持ち、励まされる人はいつも困難を乗り越えられる。

有気音「K」

kǎ(カード) 快乐 Kuàilè(幸せ、楽しい) 能 Kěnéng(可能性がある)

开心 Kāixīn( 嬉しい)
我真的很开心,因为我和我的朋友一起过了一个幸福的周末。
Wǒ zhēn de hěn kāixīn, yīnwèi wǒ hé wǒ de péngyǒu yìqǐ guò le yī gè xìngfú de zhōumò.
私は本当に幸せです、なぜなら私と友達は一緒に幸福な週末を過ごしたからです.

摩擦音「h」

色 Hēisè(黒色)火车 Huǒchē(列車) 好吃 Hào chī(おいしい)

红色 Hóngsè(赤、赤い)
我喜欢穿红色的衣服,因为它能在生活中添加一场出漠。
Wǒ xǐhuān chuān hóngsè de yīfu, yīnwèi tā néng zài chénghuó zhōng tiánjiā yīchǎng chūmò.
私は赤い服を着るのが好きです、なぜならそれが生活に一場の彩りを加えるからです。

■ 語文教科書 gkh

語文のgkh のページから拼读で発音練習をしてみましょう。

拼读で発音練習    

g ─ ai → gāi (すべきである)        g ─ u   → gǔ 谷( 谷)
g ─ e  → ɡē (うた)                     g ─ ei  → gěi 給(手渡す.与える)
k ─ a  → kǎ 卡(カード)                    e   → kě 可( できる)
k ─ en → kěn  (承諾する.同意する)             
h
 ─ u ─ ā  → huā 花(花)                    u ─  ái → huái 怀 (ふところ)

gkh の単語を使った文とストアカ講座担当講師の朗読文(作成中)です。最後にこの短文を講師の音声ファイルを聞きながら、音読をなさって下さい。

 鸽肚河哗啦哈   Gē dù hé huā lā hā,
          ※ 鸽 (gē): 鳩 肚 (dù): お腹 河 (hé): 川 哗 (huā): ガラガラ 
                啦 (lā): 感嘆詞。哈 (hā): 笑い声の擬音語

子,咕咕咕, Xiǎo zi, gū gū gū,
       小さな鳩、ぐぐぐ、
小蝌蚪,圆圆。 Xiǎo dǒu, yuán yuán dù,
       小さなオタマジャクシ、まんまるいお腹
小河水,啦啦,Xiǎo shuǐ, huā lā lā,
       小川の水、ラーラーと流れて、
小朋友,笑哈哈。 Xiǎo péngyǒu, xiào hā hā.
       小さな友達、ハハと笑う。

全体として、「鸽肚河哗啦哈」は、「鳩のお腹と川がガラガラと流れる音、小さな友達の笑い声」を描写しています。このフレーズは、自然の中の静かで楽しい場面を表現しており、詩的でのどかな雰囲気を伝えています。


こんなことも学んでおこう!


今回は日本人の先生でとても分かりやすい動画がありましたのでそれを紹介します。アジアのことば教室、稲葉あきこ先生です。発音の仕方を分かりやすい表現で的確!に教えてくださっています。

タイトルは「日本語っぽさから脱却するHの発音方法」

下記の中国語文を 中心にして子音の舌根音「H」の発音のポイントが詳しく解説されています。

下記の文が練習用の文で、Hが多い文です。

和很多外国人不一样,中国人像很喜欢热水。
中国人は多くの外国人とは異なり、お湯をよく飲むようです。
hěnduō wàiguó rén bù yíyàng, zhōngguó rén hǎoxiàng hěn xǐhuān  rè shuǐ. 

補足説明

和()   很(hěn 好(hǎo)  喝() この語の一連の子音「h(e)」の発音の仕方ですが、和() と喝() は舌根音「h(e)」の喉の奥からノドと息をこすらせて出す発音そのままです。

母音の「e」が中国語特有の母音ですから、日本語発音の影響は少ないかもしれません。それだけに 和(hé) と喝(hē) の発音は意識して喉の奥からノドと息をこすらせて出すことに集中できます。

問題は「很(hěn) と  好(hǎo)」です。he と ha が脳裏に浮かんだとたん、日本語の「ヘ・ハ」が浮かびます。しかも日本の「ヘ・ハ」も音韻的には同じ摩擦音です。そうしますと日本語で発音しがちです。

日本語の摩擦音は息を擦らせる力が弱いという特徴があります。加えて母音優先の日本語では「hěn」でしたら「he・へ」で発音しがちです(頭のなかのピンインはいつもまにか 「he・n」になりますから)hの子音よりも
e/エ の母音の方に意識が向きますから、Hの息を擦らせるという注意はどこかへ飛んで行ってしまいます。

★ これを矯正する方法は、拼读で h(e)enhen 三声(hěn) 、h(e)-ao→hao 三声(hǎo) というプロセスを踏んで発音すれば、正しい子音と明瞭な複母音でネイティブ発音になります。日本語っぽさから脱却できます!


■ 中国語発音、ピンインの読み方・拼读講座

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