ピンインの学び方-3 日本人が中国語で挫折する二声・三声!原因と克服を教えます。
ダイナミックにトーンを上げ下げして話すことのできない日本人にとって声調は弱点です。声調が不十分ですと通じない中国になってしまいます。なかでも特に日本人の苦手な声調が二声・三声です。その原因がどこにあるか?どこを克服すべきか?に焦点を当てました。
■ 日本人の苦手な声調
「日本人学習者による中国語声調の習得の研究」という中国人研究者(朱虹氏)による博士論文のなかで、日本人の声調の特徴が記載されています。
この指摘は日本人の学習者なら思い当たることが多いと思います。整理をすると次の図になります。
ではどのようにその弱点を克服したら良いでしょうか!
二声と三声を間違える原因は、転換点
急に上げるニ声と下がって上がる三声では特徴が随分違うように感じます。
しかし二声は上げて最後に更に角度を付けてキュットあげる部分があります。
そうしますと角度をつけて上がる部分が両方の声調にあり、かつ日本人の発音に音域差がないため、その転換点が同じようなトーンの位置で上がってしまい、二声と三声の違いが中国人に分かりにくいのが原因です。
ですので三声を途中から上げる部分をカットする半三声で練習をすることで三声に転換点がなくなります。じっさいの声調で後半をあげる三声の発音の場面は少ないので、半三声を身に付けてしまうほうが実際的です。
四声は上がりがち ➡ 本来思いっきり下げる四声が上がってしまうのは、話し方がおとなしいからです!
昇る・降りるのトーンは日本語にはないので、上がり下がりを、気を付けるぐらいでは治らないのかもしれません。大人の話し方は落ち着いてという文化背景では、四声を落とすのはある意味難しいのです。それで落とすだけではなく「叩きつける!」というイメージにします。
実際に中国人のパブリックトークを聞いていますと、熱がこもりだすと四声は強い口調になります。日本人の社会性からしますと強く声を出すのは、けんかの時だけで、普段強い声をだすのは非常識ということで、日本人は強く言うのが苦手です。でも四声を発音するときは、中国人ぽく力を込めて発音したほうが、二声との違いがはっきりします。
二音節単語で、特に二声・三声の組み合わせのものをマスター
二声・三声の組み合わせは頻出単語ですから、これをマスターして苦手を克服しましょう。
声調を会話で活かすには一音節だけでの練習では不十分です。なぜなら中国語の単語はほとんどが2音節だからです。漢字一文字が一音節ですから2音節というのは漢字2文字での発音ということになります。
とりわけ中国語単語の中で、二声・三声の組み合わせは頻出単語です。日本人にとってこの苦手な組み合わせをマスターすれば、声調はもう8割OKです!
まず先に二音節発音のポイントを取り上げます。
■ 二音節発音の際の原則:2音節目の声調をとくに強調する!
下記に引用した東外大モジュールでは発音のサンプルが載っています。聞いて確認をしてください。
東外大モジュールからの引用です。
ニ声×三声➡ 2音節目の第三声を思い切り低くすることがコツになります。游泳 Yóuyǒng 牛奶 Niúnǎi 男女 Nánnǚ
三声×二声➡ ここでも一音節めの三声を低くしておくことが大切です。三声を低く仕切れないと、2音節目の二声が上がらなくなってしまいます。 检查 Jiǎnchá 可能 Kěnéng
※ 三声×三声➡ 三声の連続です、がこのように三声が連続する場合は一音節目の三声は二声に転調しますから実際は二声×三声になります。
「アジアの言葉教室」いなばあきこ先生の動画をお載せします。一緒に練習をしてみてください。三声二声です。三声(実際は半三声)と二声の単語の組み合わせが多いので、三声×二声の二音節声調を身に付けることが、通じる中国語を話すうえで重要だということも強調しています。
もう一つは姉妹のYouTuberです。お姉さんが教えてくれるのですが視点がユニークです。このお姉さんの教え方は分かり易いだけでなく、ともかく面白くて実際的です!三声の聞き取りにくさの解説は秀逸です!