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子ども達には、自分の意思で決めることを学ばせている

Edu.torチューターとしてご活躍中の小川のぞみさんに、お話を伺いました。

チューターになったきっかけは?

私自身がアメリカのシリコンバレーから本帰国する際に、帰国後の学校選択や帰国生受験についての情報が得られず苦労しました。その時に、帰国生受験の経験者やプロに相談できる機会があればいいなと思っていたこともあり、今回、その経験を得た私にもこれから帰国される方々のお役に立てることがあるかと思い、チューターを始めることにしました。

ご家庭での教育方針を教えてください。

基本的には、子供に任せることを大事にしています。もちろんアドバイスはしますが、最終的には本人に決めさせるようにしています。例えば、進路に関しても、選択肢は提示しますが、自分で決めさせるようにしました。そんな経験が積み重なっているからか、子ども達は自分の意思で決めたから他人のせいにしないことが多いので、その点は親から見ても偉いなと思っています。

しかし、そうは言ってもまだ子どもなので、自分の力だけではどうしようもないこともあります。自立というのは、自分一人で決めて、一人で何でもできることではありません。誰かに頼りたい時はちゃんと甘えて頼ってほしいということを伝えています。自立に向けて、困った時には助けを求めることができるように、何でも抱え込まないようにと話しています。

現地の環境、価値観にたくさん触れることで、視野を広げることができた

アメリカにいた際に、子育てで大事にしていたことはありますか?

アメリカのカルチャーや価値観でいいなと思ったことは、どんどん触れさせるようにしました。日本人が多いエリアを選ばずに生活したので、色んな体験はできた一方で、家族全員の負荷はあったように思います。しかし、子どもたちは、日本人がほぼいなかったこともあり、しょうがない!どうせ分からない!と吹っ切って明るくスタートできたように思います。

また、シリコンバレーは、アメリカ人をはじめ、中国人、韓国人、台湾人、インド人とありとあらゆるアジア人がいれば、ヨーロッパ系、中南米の人たちもいる環境でした。普通に生活するだけで、色んな人がいることを当たり前に受け入れることができ、色んな価値観を味わえたことは、みんな違ってみんな良いみたいなことを身をもって体感できて本当に良かったと思います。

学校の校庭で放課後遊び

現地校で苦労したことや楽しかったことはありますか?

夫がよく海外出張に行っていたので、海外というものが身近には感じていたように思います。しかし、日本では英語は親しむ程度でしか経験していなかったので、現地に行ってからは大変でした。

例えば、小2の息子がまだ英語が話せない頃に、やってもいないことを息子のせいにされても言い返せなくて、とても落ち込むような経験をしたり、長女はG5の1月に編入したので、半年通っただけでミドルスクールへ進学となるタイミングで勉強はとても大変でした。

しかし、優しい担任の先生との出会いがあったり、日本人とのハーフのお子さんがいたり、英語を話すことはできなくとも現地校の生活が楽しいと感じられたのは良かったように思います。

ボウリング場で開かれたお友達のバースデーパーティー

日本の勉強をコツコツと継続したことが、スムーズな帰国につながった

アメリカにいる期間、日本の勉強はどのように学習を進めましたか?

日本にいる時は、塾にも通っておらず、あまり勉強のことをうるさく言っていませんでした。しかし、アメリカの駐在期間は3−4年であることは初めから分かっていましたし、アメリカにいる間、日本の教育を受けることができないことには不安がありました。

英語も学ばなくてはならない、日本の勉強も放っておくわけにもいかない、両方を勉強させなくてはならないことはお互いに負担ではあったように思います。帰国後のことを気にせず、現地の生活にどっぷり浸かって英語だけを学ぶ選択肢もあったかもしれないと未だに考える時もありますが、今を楽しむのか、帰国後の学校選択を豊かにさせるのか、その選択は親子にとって非常に悩むポイントだと思います。

我が家は、初めの2年間は塾には通わず週1回の補習校だけで、英語をしっかりと学ぶようにしました。そして、英語が話せるようになったら、受験を意識して日本の学習塾に通い始めました。最初は塾の内容についていけなくて辛い時期もありましたが、辞めずに頑張ることでキャッチアップすることができました。

アメリカらしい学校のイベント(ムービーナイト)

日本の勉強をしっかりとしてきたことで、良かったと感じることはありますか?

やっぱり日本人であるので、日本語をメインで学ぶことは必要だと思っています。本を読めることはもちろん、日本を好きなままでいてほしいと思っていました。子どもたちが、日本に帰国したくないとか、日本の学校に通いたくないということは一度も言うことなく、本帰国を楽しみにすることができたのは、コツコツと勉強を継続したおかげだと思っています。

日本に帰国してから苦労したことはありましたか?

学校に通い始めて、校則とは言わずとも日本社会では当たり前のことに驚いたり、葛藤したりしていました。きちんとやっていても見た目にはうるさかったり、授業中に飲み物を飲んではいけなかったり、細かいことですが一つずつお友達から学んだようでした。

アメリカのウェルカムな雰囲気から、日本では普通のクールな態度に落ち込むこともありましたが、半年後の卒業時にはたくさんの友達に声をかけられるくらい馴染むことができました。

また、帰国後半年で、高校受験と中学受験を経験しましたが、受験は子どもたちの頑張りでうまくいったものの、どの教科もそつなく学んできた子ども達の中で、特に高校の理科や社会の不足している教科は苦労しながら今も頑張っている状況です。

一方で、自らがピンと来た学校を選んでいるので、環境には満足しており、楽しく通うことができています。

本帰国直後に参加した運動会と、楽しく参加できた卒業式

受験や進路だけでない、保護者の方達の幅広い悩みを相談していただきたい

最後に、個別相談検討中の方へメッセージをお願いします。

現地での困ったことや悩みごとから、受験や進路での悩みはもちろん、子どもへの接し方についても、上手くいったこと・失敗したことなど、たくさんの経験をしてきています。受験や進路にまつわる話だけでなく、帰国された保護者にとって、子どもとの関係、ご自身や子どものメンタルの保ち方、そんな話もできたらいいなと思っています。

また、英語と日本の学習について、どういう比重で学習させるのか、バランスを取るのか取らないのか、チューターの考え方や暮らしぶりを参考にされながら、トータルで相談されるのがいいと思います。

私自身の経験だけでなく、周りの友人からの経験談も多くあります。幅広くお話を伺うことができればいいなと思っています。


Edu.torでは、ご相談をお待ちしております!

今回インタビューしたチューターのプロフィールはこちら

https://edutor-tutor.com/tutors/115

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