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いじめ被害者の保護者が背負う労力

学校で問題が起こったとき、はじめから学校が事実をありのままに話し、誠実に謝罪してくれれば、それで解決できたはずのケースがたくさんあります。ただ正直に話してほしいだけなのに、それすら叶わないことが多いのです。
今、声を上げている被害者保護者の多くは、「学校が事実を隠し、加害者を守るような対応をしたこと」に対して怒りを感じています。
被害が起こってしまった事実はもう変えられない――。でも、その後の学校の対応によって、被害者の苦しみがさらに深くなってしまうのです。


隠蔽と嘘の積み重ねに疲れ果てる

多くの保護者は、学校が被害者を守ってくれると思っているでしょう。
しかし、いざ被害者の立場になり学校に相談すると、事実をはぐらかされたり、「お子さんにも問題があったのでは?」と被害者側の責任を追及されたりする。加害者に対してきちんと指導を求めても、「これ以上の対応はできません」と突き放される。特に母親が相手だと、先生から怒号を浴びせられたり恫喝されたりもします。
こうして嘘に嘘を重ねた学校の対応に、保護者はさらに疲弊していきます。すべての被害者保護者が学校への抗議を続けられるわけではありません。時間も、労力も、精神的な負担も、あまりにも大きすぎるからです。

多くの被害者保護者が、途中で諦めてしまうのは無理もありません。仕事を持ち、自分自身の生活もある中で、学校に何度も電話をしたり足を運んだり、話し合いを続け、証拠を集め、協力者を探し……本当に膨大な労力が必要です。しかも、それを一人で続けなければならないことがほとんど。
この孤独感は、経験した人にしかわからないものかもしれません。

でも、それでも行動している保護者たちがいる――。SNSでそれを知ることができます。
自分の子どもだけでなく、学校のすべての子どもたちのために、少しでも環境を変えようと必死に動いている。本当にすごいことです。

二度と同じようなことが起こらないようにしたい。
子どもたちが安心して通える学校を取り戻したい。
ただ、その想いだけで、大変な労力をかけて闘っています。

学校は簡単には変わらないかもしれない。でも、少しずつでも、私たちの声が届く社会を作っていく。そのために、これからも行動を続けていきたいです。
同じように苦しんでいる保護者がいたら、どうか一人で抱え込まないでほしい。一緒に声を上げていきましょう。

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