ついに販売!生野区の中学生コラボ商品「IKUNO×ものづくり×ICT 次世代の職業体験プログラム」(8/7〆切)
このトップ画像の目を引くサンダルを見てください!もう一回貼るけど!
ここからめっちゃ長い話になるので、一目で「ヤダかわいい!買う!」となった人は手っ取り早くリンク先でご購入を。8/7(日)までの限定予約販売です!買うなら今!
生野区の中学生が企画したリゲッタ=「いくのな商品」。もちろん、私はどっちも買いました!
さて、ここから「キャリア教育」「ものづくり」「ICT教育」「職業観」「公民連携」などのキーワードが刺さる方は、腰を据えて読んでください。
これは私が生野区長として5年目、それも夏過ぎぐらいに「産官学+地域連携のIKUNO未来教育ネットワークを作ったのだから、その一歩先を行く授業をこども達にしてやりたい」とスライドを作って、教育担当と産官学連携コーディネーターのみなさんにお願いしたプロジェクトでした。
ハンドメイドマーケットの「Creema」さんとは学校でのイベントに協力してもらうなどご縁がありました。
数年前のことなのに、懐かしすぎて涙びゅっと出たやんか!ええ動画やなぁ……。
そして、生野区と連携協定を結んで数々の貢献をしてくださっているリゲッタの高本社長に「生野区長として最後のお願い!」をして実現しました。※人生で何度か使うヤツ……>最後のお願い
一瞬「私たち、結婚しました。」に見えて大いに高本社長を焦らせた、区役所広報チームによるパネル(笑)。区民まつりや生野区ラグビーフェスティバルなど、さまざまな場面で協力していただいています。
高本社長や社員の方による「生きるチカラ学びサポート事業」の区内小中学校での出前授業も好評でしたが、今度のプロジェクトは会社のリソースを割いてこどもたちの学びを支えていただく、前例なきチャレンジ。
単に打ち上げ花火のような体験ではなく、日ごろの教科学習や将来につながる体験にしたいと願って組み立てました。
今やネットで物を買うのが当たり前の世代を相手に、リアルなものづくりの過程を体験することと、プラットフォームビジネスの仕組みを知って効果的に売る工夫をすることを通じて「チームで仕事をする意味」がわかればいいなとも思っていました。
デザインが得意な子、文章を書くのがうまい子、前に出て話すのが好きな子、数字に強くて分析や利益計算が強い子。
いや、仕事なんて「得意」「好き」じゃなくてもいいんです。「苦にならない」ことで続けられたり、スキルが上がったりする仕事はたくさんある。チームでわけわけしたり、違うスキルを組み合わせたら一人で行けない場所に行ける。
会社も一つで完結せず、リゲッタさんみたいに企画は本社のデザインやマーケティングのチームがして、実際の製造は町工場をつないで行い、Creemaさんのようなプラットフォームや実店舗で販売する。
高本社長が大事にしている「職人には商人が必要」という言葉を、こども達はプログラムを通じて体験することになります。
複数のチームの組み合わせで完成する仕事もあるということを、このプロジェクトのために動く周りの大人も見ながら感じてもらえたらいいなという願いもありました。
あと「起業」という選択肢を持つ子が一人でも増えてほしいと起業家の一人として思っていたので、Creemaの共同創業者の大橋さんの
……というセリフに、周りの友達を思わず見回した生徒たちがいたのも嬉しかったです。(詳しくはインスタの記事で↓)
さて、生野区内の中学校に呼び掛けて、令和4年度に「大阪市立義務教育学校 生野未来学園」となった当時の生野中学校と、令和元年度に鶴橋中学と勝山中学が再編してできた「桃谷中学校」の2校が手を挙げてくれて、できた作品がこちら。
Creemaさんがめちゃくちゃ丁寧な紹介ページを作ってくださってるのも嬉しい!ぜひ、写真の部分をスライドして説明も読んでください。
高本社長が生野中学で「寿司デザイン」が出てきたときに、「俺はちょっとイヤだけど、デザイナーたちがやりがたってるからなぁ」と頭を抱え気味だったとのことですが、Creemaのプロデューサー・木村さんは「絶対にこれイケますよ!インバウンドのお土産にもなります!」と評価していたので、職人と商人の違いかな……と面白く聞いていました。
私はキャッチコピーを書いた生徒を「今すぐでもコピーライターになれる!」と絶賛しました。すごくないですか?このワードセンス。そして、寿司が取り外しできるところもアイデアがぶっ飛んでます。
当初はネタをめくったところにワサビがついていたのですが、コスト面で却下されたそうです。そんなところも、リゲッタさんのチームが中学生に本気でぶつかってくれて嬉しい。
全国の寿司屋さんと寿司好きは買うべきですね!
桃谷中学の「空を履ける青空ルームサンダル」は、よく見るとデザインにハートが入っていておしゃれです。水彩画っぽいタッチもいいですね!
企画書で「疲れている人を癒す部屋履き」をめざしていて、誰かのことを思いやって作るっていうのは、料理もそうですけど「ものづくりの基本」かもしれないと思いました。
足幅に合わせられるようにマジックテープで調節できます。商品化の段階では「どの部分に負荷がかかるか」「素材の耐久性・安全性はどうか」と物理や化学の要素が入ってくるのも、実感しました。
そして、ちゃんと採算を取れるような値付けと受注生産にして余剰在庫を持たないようにしているのが、ちゃんとビジネスを生徒に教えてくれているんですよね。
せっかくこどもが作ったんだから、こどもが買える値段に……という気持ちもわかるのですが、それではリゲッタのみなさんやCreemaさんが持ち出しになってしまう。
「企画を立て各部署を説得して動かし、働いた人に正当な報酬が残る商品を作り、売る努力をする」
この体験から、経済や自分たちの将来について考える機会にもなります。どんな商品やサービスにも「労働」がくっついているんです。安すぎる商品は、誰かの報酬が抑えられているせい。そこから経済や労基法の話に広げることもできます。あぁ、授業やりたいなぁ。
とにかく、大人たちが挑戦し協働したことで中学生コラボのイケてる商品が生まれました。スタートのプロジェクトを提案した人間として、ゴールの「売る」役目を果たしたいと思います。
もう一度貼りますよ!
全国のお寿司屋さんと生野区民は買うべきです!
それにしても、中学生のポテンシャルはすごいな!
今年度はダイヤ製パンさんとコラボして、桃谷中学校が新たな商品づくりにチャレンジするそうです。廃棄率からフードロス問題、季節に応じた食品製造のマーケティングを学ぶ機会にもなりますね。
生野区はこのように、産官学+地域連携で再編してできた新しい学校はもちろん、区内の小中学校で生きた学びを応援する「IKUNO未来教育ネットワーク」を構築しています。
最新情報は生野区役所・教育担当のTwitterで紹介されていますので、こちらもフォローよろしくお願いします!