[OW2/翻訳] アジア1位TOPDRAGONによるトレーサー解説(対マーシー構成の考え方/ブリンクの使い方)

動画内についている英語字幕を勝手に翻訳したもの。かなり意訳を含みます。誤訳の可能性あり。
元動画: I Asked A Rank 1 Tracer to Help My Student

対マーシー構成の考え方(0:40〜)

TOPDRAGON: 構成確認。相手にソジョーンがいます。試合が始まって15秒経ったらTABキーを押して相手の構成を確認しましょう。さて、相手はアナ、マーシー、ソジョーン、ドゥームフィスト、そしてゲンジです。マーシー構成では、マーシーは複数人を同時に回復できません。ソジョーンとアナを同時に回復することはできないので、もしトレーサーがアナに絡んだり、ドゥームフィストにプレッシャーをかけたりすれば、ソジョーンやアッシュに付いているビーム(マーシーの回復・ダメージブースト)が外れるわけです。マーシーのビームを外させることが最優先事項です。

WizardHyeong: つまり、対マーシーの戦い方は、タンクやアナを攻撃することで相手のキャリー枠からビームを外させるということですね。

TOPDRAGON: はい。他のDPSがやっても構いませんが、大切なのはエコーやファラ、アッシュといったキャリー枠からビームを外すことです。

WizardHyeong: ゴールド〜マスター帯、特にNAサーバーでは、5回に2回以上はマーシーがいるので、これは非常に有益な情報ですね。では、いつマーシーに絡みに行くべきですか?

TOPDRAGON: 基本的にはマーシーには行かないです。

WizardHyeong: なるほど。キルを取れるとき以外はマーシーは狙わないということですね。

TOPDRAGON: 正直、マーシーをキルするのは難しいです。マーシーは生き延びることに特化しているので。しかし、マーシー自身は全く脅威ではありません。

WizardHyeong: つまり、蘇生しているときはマーシーに注目しても、試合中のほとんどの時間はマーシーを狙わないということですね。

TOPDRAGON: そうです。ポークフェーズ中は基本的に狙いません。孤立しているアナを狙ったり、エリアを取りに来ているドゥームフィストやゲンジにプレッシャーをかけたりしています。

WizardHyeong: よく言われる「トレーサーは敵の後衛を撃て」や「マーシーを最初に狙え」とは反対の戦略ですね。

TOPDRAGON: 敵全員の体力がフルということは稀です。今のゲンジやドゥームフィストもそうです。ゲンジをポークしたことで、マーシーのビームがソジョーンから外れました。このような状況をできるだけ作りたいのです。

サポートを思考停止させる(2:58〜)

TOPDRAGON: アナを狙っていますね。良い動きです。今マーシーはアナを見ていません。ただし、アナに絡むときは近づきすぎないように注意が必要です。

WizardHyeong: 質問です、先生!以前「アナがマーシーの回復範囲外にいるときにアナに絡め」と言っていましたが、今はアナがマーシーの回復範囲内にいます。これについて説明していただけますか?

TOPDRAGON: ポイントは、マーシーがこちらを見ていないということです。すでに説明したように、ソジョーンやゲンジからマーシーのビームを外すことが鍵です。今は誰もトレーサーを見ていません。アナはドゥームフィストを回復するのに忙しく、トレーサーのことは全く気にしていません。アナを攻撃してキルできるかもしれません。するとマーシーがアナのもとに戻ります。その間、ゲンジやソジョーンは「回復どこ?」となるわけです。むしろそう言わせなければなりません。

WizardHyeong: つまり、いいプレイだったということですね。アナは回復に忙しく、マーシーは気づいていなかった。絶好の機会に仕掛けられたということですね。

TOPDRAGON: そうですね、でももう少し上手くやれたと思います。ソジョーンへのポークは良かったですが…ここです。前にブリンクを使っていますが、これは必要なかったです。ブリンクで接近して1マガジン全部ヘッドショットを当ててワンクリップ・キルを取ろうとしていますが、リコールがないときは…あ、リコールはありますね。でも、やはり難しいプレイです。

WizardHyeong: Properなどのプロ選手のプレイ動画で、全弾ヘッドショットを叩き込んで一瞬で敵を倒すことがありますが「それは難しいんだよ」ということですね?

TOPDRAGON: そうです。非常に難しいです。(上の画像のように)これくらい接近すると、周囲にどんな脅威があるか分かりません。開けた場所で身を晒しているので、急にソジョーンが撃ってくるかもしれません。こういった状況では、私なら前に出ないで看板のところでカバー(遮蔽物)を使いながら1マガジン分ポークします。そして、アナを撃っているときも常にブリンクで逃げる準備をします。もしマーシーがアナを回復し始めたら?その時はすぐに逃げます。一旦トンネルの中に逃げ込んで、アナがまた撃ち始めたら、また出てきて「回復してるの?こっちを見なくていいの?」とポークします。そうすれば、きっとマーシーが「オーマイガー、またトレーサーだ」ってなってアナを回復しに戻ります。その結果、ソジョーンやゲンジが回復を受けられず、倒される可能性が高まります。

WizardHyeong: なるほど。

TOPDRAGON: これは凄くいいですね。あれ、アナを1マガジンで倒してる?WTF?

WizardHyeong: WOW…これがWizardHyeongのエイム講座受講生ですよ!

TOPDRAGON: なるほど…凄いですね。

WizardHyeong: 講座を受講したほうがいいって言いたいわけじゃないんですが…今の綺麗なキーボードエイム!このプレイヤーはマスター帯ですよね?今見てるのはLIP選手ですか?

TOPDRAGON: まさにお手本のようなプレイですね。今、マーシーがアナを回復していたと仮定してください。アナはどうしていたでしょう?ドゥームフィストの回復に忙しかったはずです。つまり、ゲンジは誰からも回復を受けられない状況です。

WizardHyeong: なるほど。非常にいいですね。

TOPDRAGON: 味方はゲンジが見えているはずです。目が見えていないわけではないので、「あ、目の前にゲンジがいる!」となり、ゲンジを攻撃するでしょう。ゲンジさえ撃てばいいのです。だって目の前の脅威はゲンジだけですから。ゲンジはきっと「Heal plz」と言いながら死んでいくでしょう。たとえゲンジが生き延びたとしても、敵チームは全部リセットして最初からやり直すことになります。

WizardHyeong: 「相手のサポートの脳を停止させろ!」気に入りました。マーシーは思考停止しています。マーシーをキルして敵チームに「マーシーが何にそんなにやられてんだよ」と責めさせるより、「なんで回復しないの?」と言わせたいですね。

TOPDRAGON: 相手からすると、その方が厄介です。「マーシーが回復してくれないんだけど?マーシーやってんのに回復してないの?はぁ?」といった感じに。敵チーム内の信頼関係にヒビを入れることができるんです。

TOPDRAGON: さて、味方が戻ってきているか確認しましょう。今回はこちらにとって良いチャンスになりそうです。敵は、ブリギッテのラリーを使った時のように「ヴァルキリーを使ったからとりあえず攻めよう」と思っているはずです。これは少し深い話かもしれませんが、敵は非常に予測しやすい動きで前に出てくると思います。つまり、パルスボムの絶好のチャンスということです。

WizardHyeong: トッププレイヤーは敵の動きを予測するのがとても上手ですよね。

ブリンクの使い方:悪い例(7:36~)

無駄な前ブリンクを使った場面

TOPDRAGON: ドゥームフィストが高台から降りてきました。ここではブリンクを使いたくないです。使わないでください。さらに、敵のソジョーンが味方を攻撃しています。パワースライドを使いました。今、自分に対するプレッシャーは全くありません。敵がよく見えます。ゲンジ、ソジョーン、マーシーの誰もトレーサーに注意を払っていません。ドゥームフィストも同様です。こんなときはリソースを温存しながら、フリーでダメージを与えて、左の壁の方へ移動します。カバーの近くにいる習慣をつけるべきです。ここで、前にブリンクしたのが1つ目の無駄遣いでした。先ほど言ったように、早めに左に移動していればブリンクを温存できていたはずです!

WizardHyeong: このブリンクですね。

TOPDRAGON: そうです。2回目は左にブリンク。ここです。ここでブリンクを無駄にしています。この無駄遣いのせいで、左に移動するためにもう1回ブリンクを使わなければなりません。つまり、先に歩いて移動していれば、フリーでダメージを出せたうえに、ブリンクが2つ残っていたのですが、実際にはブリンクなしで戦わなければなりません。あっても、ブリンク1つだけです。

WizardHyeong: そうですね。

TOPDRAGON: ブリンクがあれば、ドゥームフィストを追いかけられました。それか、マウガがアルティメットを使った後にキルを取りに行けたかもしれません。しかし、ブリンクがないので行動の選択肢が限られてしまっています。

ブリンクの使い方:良い例(9:13~)

リソースを温存しながら安全圏から撃つ

TOPDRAGON: これはルート66の第3ポイント防衛でのブリンクの使い方に関する「私だったらこうする」という追加のアドバイスです。

WizardHyeong: これがランク1位のやり方ですね。

TOPDRAGON: 今は誰も脅威ではありません。ウィンストンがいるだけです。ですので、ブリンクを温存しつつ、ただ撃ちます。ウィンストンの得意な距離の外にいながらです。ウィンストンがジャンプを使ってヘルスパックを取りに行きました(ブリンクがあるので追撃できる)。

WizardHyeong: 「俺は良い位置にいるし、避ける必要もないからブリンクを使わないよ」ってことですね。

TOPDRAGON: これが先ほどの第3ポイントでやってほしかったことです。

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