教員が使う、言葉の化学調味料
さて、「学校の『皆勤・精勤賞制度』を無くすと、どんなインパクトがあるのか」の分析方法についてカイ2乗検定を使うことにはしたが、その後、熟慮した結果、「皆勤・精勤」の代わりに「遅刻回数」を用い、「学習習慣」については、「全校一斉英単語テストの偏差値」を指標として使用することにした。これを、正月からずーっと続けている。3日に歌舞伎鑑賞に行くも、それ以外は基本ずっとパソコンと睨めっこ。一つがわからないと、いちいち調べて読み漁り、そこから思考が枝分かれしてしまう。困った。
とまあ、ゴールははっきりとは見えていないものの、課題提出の期限は迫ってきているので、納得できるクオリティでなくても書き上げねばならない。ここまでのスタディで、カイ2乗検定には、「独立性」のカイ2乗検定と「適合度」のカイ2乗検定があることがわかったし、自分の掲げた課題を「質的変数」、「量的変数」、「母集団」、「標本」、「帰無仮説」、「対立仮説」、「自由度」、「p値」、「有意水準」、「有意差」、「効果量(クラメールの連関係数)」、「臨界値」、「検定統計量(カイ2乗値)」あたりを使って説明できそうな気がしてきた。(あくまでも「気」がしてきただけ。)
この最後に挙げたカイ2乗値を算出する時に、「期待値」と言う概念が出てくる。私の課題を例として説明すると、期待値とは、「単語テストの結果」と「遅刻回数」に全く関連性がなかったとしたら、「遅刻★回の生徒は、単語テスト上位群に(X)人、中位群に(Y)人、下位群に(Z)人にいるはずだ」と期待して算出する(X)(Y)(Z)の各値のこと。ここで少し前に、ある数学の先生が「『期待』という代わりに、雰囲気で『期待"値"』という言葉を使わないで欲しい」と言っていたのを思い出した。言われてみれば、"値"をつけるだけで、いかにも、かしこそうな風味を出せる。まるで言葉の化学調味料だ。試しに今度うちのクラスのホームルームで、"値"を多用して話してみよう。
客観性と具体性に欠ける風味話を彼らはどんな顔して聞くだろう。