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【アメリカ駐在】帰国したらタクシーの運転手になれるんじゃないか、と思った『送迎地獄』
こんにちは、アンバサダーの葉子です。
今回は、駐妻あるあるの1つに違いない、「送迎地獄」について書きたいと思います。
送迎に思わず「地獄」と付けてしまいましたが、それはそれは大変でした。
アメリカ駐在中に子どもが習い事(とくにスポーツ!)をしていたご家庭なら、きっと大きく頷いてくれるはず。
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どこへ行くにも車!
わざわざ書くまでもありませんが、アメリカは車社会です。
とくに悪天候だったり、寒い冬の時期だったりする日に外を歩いている人を見ると、『どうしたんだろう?』なんて思うほど……。
そのくらい、車での移動が当たり前――ニューヨークのような都会は除きます。あくまで私が住んだことのある州の話です――なのです。
さて、私には3人の子どもがいます。
彼らは運動嫌いな私に似ず、それぞれ現地校のチアリーディングやポム(チアダンス)、トラック(中・短距離走)のチーム、それに、サッカーのクラブチームやダンススクールでバレエやジャズダンスをしていました。
アメリカ駐妻のとある1日
現地校のチームの練習は、週に3~4回(そのうち1日はチアやポムなら夕方遅くから始まるフットボールチームの応援、トラックならmeetと呼ばれる他校との試合)で、ミドルスクールは放課後すぐ練習があったので迎えに行くだけで良かったのですが、ハイスクールは一度帰宅してから練習や試合に出直すため1往復増えました。チアやポムは秋、トラックは春に、それぞれ約3ヶ月間がシーズンです。
それと並行してあるのが、ダンススクールとクラブチームです。どちらも通年で、ダンススクールは9月から6月(夏はサマーキャンプもあり)、サッカーのクラブチームは6月に翌年度のチーム決めのためのトライアウトがあり、正式には8月に入ってからではあるものの、夏も短期プログラムがあったりするので、何だかんだで1年中という印象でした(大変だった……)
こんな感じ
つらつらと書いてしまいましたが、とにかく「とある日の送迎スケジュール」を見てもらうのが一番手っ取り早いでしょう(マックスで忙しい、ある秋の1日という設定)
ちなみに、我が家は7年間の在米期間中に2度引っ越しをしているのですが、スクールバスだとかえって時間がかかるなどの理由から、学校へも私が送迎することのほうが多かったです。
6:00 起床、朝食、朝の支度
6:50 長女をハイスクールに送る
7:50 次女と長男をミドルスクールに送る
・
・
・
14:00 長女をハイスクールに迎えに行く
15:00 次女と長男をミドルスクールに迎えに行く
16:30 長女をチアのためフットボールの試合会場に送る
17:00 次女をサッカーの練習に送る
18:30 次女をサッカーの練習に迎えに行った足で長男を置いてくる(同じクラブチーム)
20:00 長男をサッカーの練習に迎えに行く
21:00 長女をフットボールの試合会場に迎えに行く
21:45 帰宅
ざっくりとですが、こんな感じでした。「・・・」のところではスーパーへの買い出しや家事が入ります。
見ればわかりますが、「夕飯」の時間はありません。
それぞれ、学校から帰って出かけるまでのあいだに、適当にお菓子をつまんだり、夕飯を早めに食べたり(長女なんて15時に夕飯なんていう日も)。
練習前に食べたい子もいれば、練習後に食べたい子もいたり、誰かをどこかに送り届ける足で違う子をピックする、ついでにチームメイトを乗せてあげることもあれば、逆に乗せてもらうこともあったし、学校から直接チームメイトの家に遊びに行き、そのまま練習まで送ってもらったり(その逆も)……。何というか、カオスでした。
たとえるなら、3人のスーパースターを担当する敏腕(?)マネージャーといった感じ。子どもたちはそれぞれ自分の用事だけかもしれませんが、私は3人分です。その上、「お母さん、今日の練習は何時からだっけ?」なんて聞かれることもあり、せめて自分のスケジュールくらい把握しててよ! と怒ったことが何度もあります。
週末も休日も忙しい
ちなみに、平日は週4くらいが上記のような感じでしたが、じゃあ週末はのんびりしていたんだろうと言われれば、まったくそんなことはありません。
サッカーのクラブチームは、週末に1、2試合あるので、我が家の場合はそれが2人分で2日で2~4試合。数ヶ月に1度はトーナメントもあります。また、年齢が上がるごとに所属リーグが大きくなるため、試合やトーナメントの会場はどんどん遠方になり、最初は車で片道2時間半やら3時間でヒーヒー言っていたのが、最後は飛行機やチームでチャーターした長距離バスで移動なんていうこともありました。
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知っていましたか? 飛行機にサッカーボールを持ち込むときは、空気を抜いておかないといけないんですよ。
やりきった
我ながら「良くやったなあ」と思うし、あと1年でも帰国が延びていたら自分の身は持たなかったとも思います。いえ、正確には実際に体調を崩しました。思い返せば、もっと友人や夫を頼れば良かったです。心配性で自分がしなければ気が済まない&人に頼むのが苦手だったのが敗因です。このことについてはかなり反省しています。そんな「病んだ話」もいつか書きたいなと思いますが、それはまた今度。
でも、最後にこれだけは言わせてください。在米中の子どもの送迎は本当に大変でしたが、日本にいたら中高生の用事にあれほど関われることはなかったでしょうし、車の中では不思議と普段しないような話もできたりして、とても貴重で有意義な時間でもありました。なので、今まさに「送迎地獄」を味わっている人も、是非、その地獄を(病まない程度に)存分に経験し、子育てを大いに楽しんでほしいと思います。
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