見出し画像

インター校選びの決め手にもなった【IB初等教育PYP】

こんにちは。ベトナムのEDUBALアンバサダーChieです。
ハノイに引っ越してくる際、まずやらなければならなかったのが学校選び。

インターナショナルスクールに入れることは決めていた我が家ですが、ひと口に「インターナショナルスクール」と言っても様々。数あるハノイのインターナショナルスクールを調べている中で国際バカロレア(以下IB)の初等教育Primary Years Programme(PYP)について知りました。

PYPについて知っていくうちに、それまで自分が子育てで大切にしてきた事やマイフィロソフィーと重なる部分が多く「PYPで学べる学校に行かせたい!」と思い、今の学校に子供達を入れることを決めました。

今日は私を魅了したPYPについて、前半ではざっくりと概要を、そしてその後、私自身が感じるPYPの良さを3つにまとめて綴ってみたいと思います。

Chieが書いた他の記事を見る

IBそしてPYPについて

IBって?

国際バカロレア機構(本部ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムでチャレンジに満ちた総合的な教育プログラムとして、世界の複雑さを理解して、そのことに対処できる生徒を育成し、生徒に対し、未来へ責任ある行動をとるための態度とスキルを身に付けさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格(国際バカロレア資格)を与え、大学進学へのルートを確保することを目的として設置されました。(文部科学省IB教育推進コンソーシアムより)

IBとひと言で言っても段階ごとに分けられていて、
3歳~12歳までを対象としたIB PYP (Primary Years Programme)
11歳~16歳までを対象としたIB MYP (Middle Years Programme)
そして世界各国の大学の入学資格として用いることができるIB DP (Diploma Programme)となっています。

恥ずかしながら私、IBに初等教育プログラム(PYP)があるなんて知リませんでした。。。

PYPって?

PYPは3歳~12歳までを対象としており、精神と身体の両方を発達させることを重視しているプログラムです。
PYPのカリキュラムは、国際教育の文脈において不可欠とされる人間の共通性に基づいた以下の6つの教科横断的なテーマが中心となっています。

・私たちはなのか
・私たちはどのような時代と場所にいるのか
・私たちはどのように自分を表現するか
・世界はどのような仕組みになっているのか
・私たちは自分たちをどう組織しているのか
・この地球を共有するということ
(文部科学省IB教育推進コンソーシアムより)

哲学的ですよね!私、これを読んだ時、心躍りワクワクしました(笑)そしてこの「教科横断的」という言葉はIBのキーワードだなと思っています。

IBの学習者像(The IB Learner Profile)

…と、IB PYPの概要はこんなところにしておきますね!

もっと詳しく知りたい方はぜひ文部科学省IB教育推進コンソーシアムEDUBALのIBお役立ち情報ページをご覧ください!
またEdu-more plusのイベントでもIBについてのイベント企画中!
ぜひ楽しみにしていてください。

ここからは私自身が感じるPYPの魅力を3つにまとめてお届けしたいと思います。

私自身が感じるPYPの魅力

1、HOWへのこだわり

答えではなくとにかくHOWにこだわるところが大好きです!長女の先生は消しゴムの使用を禁止するほど、どうやってその問題を解こうとしたか、どうやって導き出したのかを大切にします。答えは単なる解答の一部でしかない、たどり着く方法は多種多様にある、遠回りしたっていい、それを常に伝えている印象です。答えが間違っていても試行錯誤したことが評価されるクラスは学ぶ楽しさを味わう場に思えます。また、「How to Learn」にフォーカスし、学習スキルとしての「学び方」をしっかり学ぶところもまたPYPの魅力の一つです。

2、Hands-onへのこだわり

やってみる、参加する、自分で体験するといったHands-onへのこだわりもまたPYPの大きな魅力だと感じています。やってみた感覚、触った感覚、見た感覚、そして自分でやって得られる気づき。こういった感覚はどの教科でも知識を体に溜めていくための杭になります。娘は算数で長さの学びをしていた時、何時間もの時間を使って身の回りのモノや場所の長さを測るということをやっていました(笑)五感をフル稼働させながら、自分の体を使いながら学ぶことによって学問が血となり肉となる。そんなPYPってとても良いなと感じています。

3、ライフスキル(=非認知能力)へのこだわり

私自身、子育てを始めた時からIQを高めることにこだわる教育では子供達は幸せになれないと確信してきました。PYPは学問とともにライフスキルを取り入れることを徹底しています。対人スキルや感情の学び、倫理的な意思決定、自己管理、強いコミュニケーション力を育てるといったことを大切にし、生涯にわたって使えるライフスキルを身につけさせようとします。木でいえばこれが幹にあたるものものであり、子供達が自分たちの花を咲かせるために不可欠なモノだと言えます。ここにこだわるPYPに私自身、大いに魅了されました。

ちなみに、Edubal more!のインスタグラムにてフォロワーさんに「PYPのここが好き!」をたずねてみると、

  • 暗記ではなくとにかくじっくり考えさせるところが好きです!

  • 親を巻き込む探求。親も学べて楽しいです。

といった回答をいただきました。

終わりに

ドリルや知識を問うテストなどがないPYPだからこそ、焦る親御さんも少なくありません。今できている証拠や結果を見て安心するのが親ですもんね。実際にそれが不満で、IB PYPからもっと読み書き計算といった認知能力を上げることにフォーカスした学校に転校していく人も一定数います。

PYPは「深さ」を大事にしています。今は目には見えないところで深く深く根っこを下に伸ばし、あと伸びする力や生きる力を育てるプログラムなのだと感じます。

私はそんなPYPが大好きですし、子供達からもよく「勉強してるって感じがしなくて楽しい!」という言葉を耳にします。PYPで学べるこの学校にして本当に良かったなと心から思っています。

どのくらい今の学校にいられるかわかりませんが、
ここにいられるだけPYPでの学びを思いっきり吸収し、
楽しんでほしいなと思います♪