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海外大学を見に行って強く感じたこと

こんにちは!
EDUBALアンバサダーのKeikoです。
ついこの前まで暑かった日本もすっかり秋が深まり、しばらくすると、いよいよ受験シーズンにも突入ですね。
皆さんに良い結果が届きますように!

さて今回は、海外、アメリカの大学を見に行って「母親目線で」感じたことを綴っていこうと思います。

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海外大学への進学も視野に入れる理由


我が家には、現在高校生になる子どもがいます。好きな科目は日本の数学や物理。英語はそれなりにできているけど、文系科目は基本的に苦手。
国内の一般受験をメインにしつつ、海外大学への進学も視野に入れておくといいんじゃないかな、と、考えています。

というのも、父親が高校の交換留学から大学、大学院までアメリカの大学に進み、たった数年ながらも、特に高校と大学での体験がとても強烈で本人の人生の礎になっているように見えるから。

そして、子ども自身がなんといっても無意識に「必ず」父親の歩んだ道を選んでいくので、(子どもも現在交換留学中)父親の姿を追い、「海外大学も受験したい」と言い出すのではないかと思っています。

とはいえ、父親は子どもに海外大学への進学を勧めることは一切ありません。日本での学びの先に海外があるのなら良いと思う。海外大学に行くならそれなりのレベルの大学に行くのがいい。進学も就職も、日本人としての軸があると良いのでは。と、考えているようです。

そんなわけで、我が家の場合は海外大学への進学を考えるなら、おそらくアメリカ。もしくは本人が滞在したアジア圏。海外大学だったらどこでもいい、とはならない気がします。


費用の問題は大きい!

だけど、父親が留学していた数十年前とは、状況は変わりました。おそらく学費は数倍以上。当時の方が円安だったけれど、今はそもそも、なんでも高い!
いわゆる「いい大学」に行きたいとなると、4年間で諸経費を含め、5-6千万円になるのでは?と試算しています。
長い休みには寮を出なければならないためホテル住まいをする必要があったりするし、一時帰国のための航空券代も必要。安全を確保するためにタクシーを使ったりもするでしょう。食費も生活費も高騰。
親の庇護下ではないため、要するに何をするにもお金がかかるのです。
行く前に経済的な見通しをつけておくことは絶対に必要。お金の問題は避けて通れません。


日本は奨学金制度が充実していますが、大型奨学金を貰えるのはほんの一握り、トップofトップの人々。近年その競争も激化していると聞きます。こちらをあてにはできません。
大学からの奨学金を貰いたいけれど、そうすると合格率が下がる…など、本当に戦略が難しいです。そのために出願時から、仮にめでたく合格した後も駆け引きが必要ですし、そもそも合不合は運次第
海外大学受験は「合格した大学に行けるとは限らない」のがツラいところ。
経済的な問題が解決しないと、そして、ここまでの大学なら納得できる、としっかり線引きをしないと。
費用と大学レベルのバランスはやっぱり考えます。「お金はいくらでも出す」「奨学金が貰えるならどの大学でもいい」とは、どうしても思えないのです。

Campus Visitをしてみた

家族旅行でアメリカの大学のキャンパスはこれまでにいくつか行きましたが、「実際に子供が通うかも」というフィルターを掛けると、私達親子にはどう見えるんだろう?と感じて、夏にアメリカの大学を2年かけて改めて再訪。
そもそも、実際に大学進学を考える学年に入ってきたときに、親のススメやただの憧れではなく、「子ども自身が心から海外大学に行きたいと思うのだろうか?」まず、そこが大事だと思ったからです。

ものすごく広いキャンパスの芝生にはリスが戯れる。ゴルフコースがあり、キャンパス内はバスや自転車で移動。キャンパスポリスがパトカーで巡回し、安全を守っている。学内に寮もあって24時間開いている図書館がある。Targetなどのスーパーもあり、数万人収容できるスタジアムも!そしてみんな、みんななんだか大学のロゴ入りの服を着ている!(笑)程度にアメリカの大学のイメージは掴んでいました。

大学のキャンパス自体が街になっているのは、日本人から見ると、スゴイ!のひとこと。驚きの連続でした。当時もキャンパス内で生活のすべてが完結したというのは、父親の弁。

Campus TourやInformation Sessionに参加

いままで、キャンパス内を散策したり、カフェテリアに行ったり、Bookstoreでロゴ入りグッズを購入したことはありましたが、進学を視野に入れるなら、とStudent-ledのキャンパスツアーにまずは参加してみました。
いくつかのグループになって、在学生の案内で学内を回るというもの。ツアーだからこそ案内してもらえる場所もあったりして、満足度高し!歩きながら自由に質問等もできます。まあ、学生さんが賢いったら。さすが難関をくぐってきただけあります。
学部主催のInformation Sessionにも参加してみました。いわゆる説明会ですね。求める学生像や、必要とされる成績やスコアなどを紹介してくれる大学もありました。


夏休みということもあり、両親+子どもの参加が多かったです。近年、アメリカの大学入試も過熱気味で、親の関与(金銭的にも!)が大きいとは聞いていましたが、本当のようです。

アメリカの大学の施設ってすごい!

改めて驚くのは、施設の充実度!
24時間オープンしているジムにアクアティックセンター、図書館などなど。湖沿いにある大学にはセイリングセンター。牧場?やそのアイスクリームショップまで。知人に病院も見せてもらいました。ある大学では、理系学部の工房も見せてもらい、感激。
これだけの施設を大学が提供しているのってすごい!

中でも図書館は、海外の大学見学をする上で我が家は外せません。学生の本来の姿が見えるからです。図書館の蔵書もシステムも充実しています。夏休みというのに、いたるところで勉学に励む姿を見ることもできました。これぞ、アメリカの大学生。真剣に勉強しています。

こんなに充実した施設を、いつでも自由に使える在学生。あれだけ学費が高いのは、ある意味大いに納得です。
本気で学びたい人には、何でも揃ってる!「求める人には十分に与えられる」環境があるようです。
その代わり、主体的に学ばない人がアメリカの大学に行くのはとてももったいないんじゃないかなと強く感じました。


街の雰囲気や空港からのアクセス、車の要不要はどう?

車社会のアメリカでは、自由に動けるかどうかも大きなポイント。大学が街として完結しているからこそ、大学の敷地を一歩出ると、田舎過ぎて車がなければ身動きが取れない(当時、父親は車を買いました)安全に移動できない、という大学も多数。
反対に都市部の大学ではキャンパスから一歩出ると、街が閑散としていたり荒れている様子も。「〇〇大学の〇〇のエリアは危険」など、それは昔から変わらないそうです。

安全な公共交通手段が確保できると、きっとQOLが上がるだろうなと感じます。そこは、どんな田舎でもなんとか公共交通機関で繋いで動けるヨーロッパと違う気がしました。
あとは日本からの飛行機でのアクセスが良いとなお良し。直行便が飛んでいる都市だったら最高!さらには、空港から大学まで公共交通機関で移動ができたら理想的です。

そもそも、「あ、この街(大学)好きだな」「なんかここちょっと違う」って、感じるものですね。ピピっと来る、来ない、そこは日本の学校説明会と同じかもしれません。
「実際に4年間ここで生活し、学業に打ち込めそうか」を知るためにも、可能であれば大学を見に行ってみるのは良さそうです。


孤独に耐えられる?

駐在の帯同で行くのとは違って、助けてくれる親や友人はいない。病気になってもひとり。親子ともにその覚悟はできている?自問してみました。
それを感じたのはmove-Inの時。アメリカ国内からくる生徒は家族総出で車でどっさり家具や荷物を持って来たりするけれど、留学生は一人の子も多かったようです。ルームメイトなど友人もすぐできるとは思いますが、寮の家具を買い、生活を立ち上げていくのも基本的に自分ひとり。

そして、雪の多い地域は、夏休みが終わって9月になると、もうすぐに秋、そして長い冬に入ります。冷たい風が吹くと「なんのためにここにいるんだろう?日本ではみんな楽しそうにやっているのに」と思うとのこと。冬は本当に孤独を感じるそうです。(気候もアクセスも良いカリフォルニアの大学が人気な理由がよくわかります!)
それに4年間耐える心構え、我が子にはあるのだろうか?タフなメンタル、必要なのだと思います。

★積雪量の多いエリアにいた父親に言わせると「冬は絶対に気が滅入るから、とにかくカレッジスポーツ(特にフットボールやバスケットボール)が強い大学に行くのがいい、冬だけじゃなく1年中観戦で盛り上がって、愛校心も強くなる」とのこと。BIG10ACCPAC12などのスポーツカンファレンスに入っている大学は良さそうです。
さらには、何もアイビーリーグだけじゃなく、パブリックアイビーにも名門大学がたくさんあります。

そもそも英語力はどのくらい必要?

では英語力ってどのくらい必要なんだろう?と考えてみました。
もちろん高い英語力があるに越したことないのでしょう。自信を持ってスタートできますし、早く生活が軌道に乗るのだと思います。
ただ語学力が足りないと海外大学に行けないとは思わないですし、帰国生じゃないから、英語力がないからはじめからあきらめる、というのももったいないと思います。ただ、帰国生は言語と共に文化を知っている、という大きな強みがありそうです。
一定の語学力さえあれば、むしろ、行きたい、成し遂げたいという強い気持ちの方が大事なのでは。あとは文化に浸りきるマインド。あと体力とメンタル、そして与えられた環境を楽しむ大らかさでしょうか。

結論:本人の強い意志が必要!

海外大学への進学って、なんといっても夢がある!
私たちの世代が経験したことのない、見えないものだからこそ親も惹かれるし憧れるのだと思います。
アメリカの大学は「Under」gradでしかなく、「Graduate」=大学院まで行くのが前提とも聞きます。
昨今の学費の問題も考えると、大学院からでもいいのでは、と日本では言われますが、学部留学と大学院からの留学って、やっぱり「浸かり具合」が全然違うとは思います。

ただ、それは親の意向や親の憧れは入っていない、子どもが自分で決めた道?帰国生だから、英語だからと海外へ、と流れていない?
子ども自身が責任をもって選んだ道じゃないと、4年間、絶対に乗り切れないだろうと強く思いました。子どもの心の準備ができてない状態でなんとなく海外へ、と親が押し出すべきではなさそうです。

海外大学への進学というと、コスパが、とか、卒業後ビザが取れない、と言いますが、日本に帰ってきたっていいじゃないかとまだ今は感じています。コストで測れない、一生の自信や得るものが大きいと思っています。海外での大学生活を体験して形成された価値観がその後の指針となれば良いのではないでしょうか。
こんな考えは矛盾しているかもしれませんし、甘いのかもしれません。
親としての気持ちも、まだまだ行ったり来たりです。

現在、交換留学中の我が子。帰国した後に「自分で」どんな進路選択をするのでしょうか。やりたいことをみつけて、それに向かって自分で動けるのでしょうか。日本の大学を選ぶのか、海外を選ぶのか。そこは本人の意思を尊重したいと思います。
親としては、自分で道を切り拓いていって欲しいという思いのみ、見守って応援するのみです。



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