【アメリカ駐在】世界中のエリート大集合!シリコンバレーで感じた「日本人の存在感」とは?
こんにちは、EDUBALアンバサダー小川のぞみです。私には3歳差で帰国高校受験を経験した第一子長女と、帰国中学受験を経験した第二子長男がいます。
今回は、ダイバーシティという言葉がぴったりのアメリカはカリフォルニアのシリコンバレーで感じた「日本人の存在感」について印象的だったエピソードをお伝えしたいと思います。特にミドルスクールに通っていた娘のエピソードには考えさせられました。個人的な感想ですが、お付き合いください!
娘がミドルスクールで聞かれた「どこ出身?」で分かった衝撃のエピソード
アメリカのカリフォルニア州、シリコンバレーのミドルスクールに慣れてきていた2年目の娘が話してくれたことで、個人的に衝撃だったエピソードがあります。それは、娘と同じ授業を受ける男の子からの「どこ出身なの?」と娘が聞かれたという素朴なやり取り話です。
「チャイニーズ?」ノー。「コリアン?」ノー。「ヴェトナミーズ?」ノー。「タイワニーズ?」ノー。「シンガポーリアン?」ノー。すべてにノーと答えた娘。「じゃあ、どこだよ⁉」となったらしいんですよ。
娘が「ジャパニーズ」と言ったら、「ああ!」と納得の表情だったらしいのですが……。え、日本人、忘れられてるの? そんなに存在感がないの? とその話を聞いて驚いたんです。シリコンバレーはインターナショナルで、アメリカ人のほかにヨーロッパ系の人、南米系の人、いろいろなルーツを持つ人が集まっていたので、なかなか出てこないのは頷けるのですが……。しかし、様々なアジア人が結構な人数いたんですよ。それなのに、と。日本ってアメリカと親交、結構深いよね、と。一応お隣だし、同盟国だよね、と(笑)。
冷静に考えてみるとそういえば、人口の割にシリコンバレーって日本人少ないな、と実感したんですよね。インド系や中国系が多いのは人口が十数億だしアメリカのシリコンバレーにたくさん来ていてもおかしくないな。あれ、でも、日本は韓国や台湾よりだいぶ人口多いけど……そう思うと確かにアジア人の中でもマイノリティな存在だなって。なんでシリコンバレーで少ないのだろうか、と。
外務省のデータでは海外在留邦人は2019年あたりピークだったのに⁉
自分の肌感覚では、海外駐在のご家族って結構いるな。帰国子女もそんなに珍しい存在ではないらしいし(何かの記事で読んだりも)。外務省の統計でも、2018年、2019年と年々海外在留邦人が右肩上がりと公表していましたし(2020年以降はコロナの影響で減っているようですが、私が滞在していた頃は多かったんです。それはシリコンバレーも同じ)。
それなのに、うーん……考えちゃいました。日本人が少ないのは、シリコンバレーという土地柄もあるのかもしれない、と。有名な企業はGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)とかGAFAM(マイクロソフトを加える)といわれる大手テクノロジー系。どちらかというとビジネス的には理系の街といえますし、大学院を出ている人が多く働いていて、英語を操ってエンジニアとして勝負に来たような人も多いし、スタートアップのような新しいビジネスを始めようという意気込みのある人も多いーーアメリカ人のように、いや、アメリカ人以上にチャレンジするというような感覚の人が基本的には来ているのでは、と。多くの日本人は、日系の会社で現地にオフィスがあるための駐在でした(もちろん、現地採用の日本人もいますが、他国に比べて少ないということです)。
この海外に出てどんどん勝負というような感覚は、日本人にはあまり馴染みがないように思いました。英語がネックになっているのもあると思います。優秀なエンジニアや起業家は多いという印象ですが。
ちなみにエリア別の在留邦人数トップは、ロサンゼルス、そしてバンコク(タイ)、ニューヨーク、上海(中国)、シンガポール、ロンドン(イギリス)と続くようなのですが、シリコンバレーといわれるサンノゼ周辺は、そもそもベスト10にも入っていません。しかも新しく何かを始めるビジネスマン(ビジネスウーマン)が多いエリアですので……(前述の馴染みがない話に戻る)。
これでいいのか日本人! という気持ちもあったのですが(自分はただの帯同者なのに、つい俯瞰して考える)待てよ、いい国だから海外に出ないともいえるかも、とも思ったり……。
帰国したいという日本人が他国に比べて多いのは、いい国だという証かも
日本人ママ友と話していて「本国に帰りたいという話が出るのって、日本人が多いよね?」と言われ、確かに、と思ったことがあります。安全だし、清潔だし、食べ物がおいしいからかな、なんて(笑)。どんなサービスもきちんとしているのも、日本の優秀さですよね。海外に比べ年収は高くないですが、生活水準は高いです。
現地採用の日本人や日系人も「生涯をアメリカでは終えないかな」と言うぐらいでした。でも、韓国系アメリカ人や台湾人、シンガポール人の友人はアメリカがいいと言っていました。この違いは体感し、不思議でした。
日本って捨てたもんじゃないかも……やはりトータル的に判断していい国なのかもしれないな、と。私の家族も(特にアメリカに馴染んでいた息子さえも)終始日本が大好きでしたから(笑)。
今回はたわいもない個人的なお話をさせていただきましが、シリコンバレーでの日本人の存在感のなさが伝われば嬉しいです(笑)。そこから何か考えるきっかけになれば、今回のただの感想も意味があるものに……なるかも、と願って!
はたして子どもたちは、どこでどう働くのでしょうか。英語教育に力を入れていたり、海外大学進学も増えてきていますが……未来が気になります!