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【小6と読書】思い込みで失うものは、案外多い

「世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?」 
・A 20%
・B 50%
・C 80%

その正答率は有識者を集めても、チンパンジー(ランダム)より低い。ということが、どうして起こり得るのか?ということをスウェーデン人医師で、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げた筆者が解き明かした本。ちょっと前のベストセラーですが、ちょうど娘にいいかなと手に取ってみました。

貧困、衛生、教育、ジェンダーギャップ、戦争といった、SDGsを学ぶ中で出てくるテーマの、現段階の実態をいかに知らないか、それはなぜか。

それは、すでに知識として知っていることだったり、よくメディアの問題として取り上げられていることだったりで、目新しくはないのですが、それらに無自覚にどっぷり浸かっているか、というのが、この本の肝。

トピックとしては、「目の前の命を助けること」と「目の前にない命を助ける方法を考えること」どちらの方が大切か?という、ある種タブー視される問いに数字で向き合うことで、見えてくるものがある、というのは、言うのは易しで、なかなか渦中にいる時にはわからないものだなと印象に残りました。

テロで命を失うリスクは非常に低いがセンセーショナルに報じられるため、必要以上に恐怖してしまう話などは、確率と致死率以上に、「どこで起こるか想定しづらいリスク」も加味したい気がしましたが、全体としては、納得のできる展開で、こういう文章も理解していってほしいなと娘に手渡すことに。

渡してから、英語の本が学校にあったかな?そっちで読んでも良さそうですね。

・・・・・

今度、娘が学校の研修旅行で中国に行くことになっていて、それはかなり前から決まっていたのですが、この半年で中国本土で無差別(あるいは日本人を狙った)殺傷事件が相次ぎ、丸腰で送り出すわけにもいかない状況に。

領事館から送られてきた事件をリストにして、学校の担当者、旅行の運営責任者へメールを送り、MTGをして安全対策、医療体制、スタッフの教育、保険などなどを話し合いました。

状況は先方も理解してくれていて、私も気になっていたポイントがクリアになり、心よく送り出してあげられそうです(だって、こんな記憶に残る旅行機会逃すのは本当に勿体無いから)。本と直接の関係はないですが、結局、状況を又聞きしないこと、数字に踊らされないこと、は基本姿勢だなと感じる出来事になりました。



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バイリンガル育児中、2児ママの本棚
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