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【本】誰も彼も魅力的じゃないのに、読ませる恐ろしさ
家庭ある男性と不倫する女性の視点から、仲の良くない兄の家族や仕事仲間などとの淡々としたやりとりを中心に進んでいく物語。
合間、合間に、忌まわしい事件が起き、それから正しい方向に進もうとするのだけど、惰性が勝ったり、自分のエゴを抑えきれなかったり。
正直、登場人物の中の誰も好きになれない‥仲良くもなりたくない‥そんな物語で、途中、読み進めるかはちょっと迷ったのですが、普段、対外的に綺麗に蓋をしている「愚かさ」をここまで克明に詳らかにした文章の、ある種怖いもの見たさに、読了してしまいました。
蓋をするのは簡単。
でも、それを直視するとき。
音もなく開く世界を見たい人へ。
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