GET2019参加レポートNo.1ー熱気溢れる会場の模様をお伝えします! | 中国EdTech #14
この記事は株式会社BEILリサーチブログにて 2019/11/29 に公開した記事を移行したものです
さて、先々週予告した通り、今週11/25-26で北京で開催された、中国最大級のEdTechカンファレンス、GET2019の模様をお伝えしていこうと思います。
今回と次回では熱気溢れたカンファレンス会場の模様と、そこで筆者が感じた中国EdTechの現状とこれからの予測を簡単にお伝えします。
今回扱うトピック
・これがGET2019!会場の模様
・GET2019の4つのポイント
これがGET2019!会場の模様
GET(教育科技大会)とは中国の教育メディア芥末堆が主宰する中国最大規模のEdTechカンファレンスです。
2015年から毎年開催されていて、2019年の今回で第5回目の開催となります。
芥末堆は、第5回のブログでも紹介した教育大手好未来系列のメディアですが、
好未来と双璧をなす大手・新東方や政府の教育関係者、他にも様々なスタートアップが参加する中国教育界の一大イベントです。
会場は北京のオリンピック公園に隣接する国家会議中心です。
会場の入り口は大きなアーケードが立っていました。
アーケードの横のQRコードをスキャンすると、カンファレンスの日程サイトを確認したりや参加者のwechatグループに参加できます。
*以下、キャプションがない場合写真は筆者撮影
一番大きな会場は大規模な照明装置もセッティングされ、かなり豪華でした。
またこのホールでは、声网というスタートアップの同時文字起こしが活用されており、登壇者のスピーチをほぼ同時に文字起こしして舞台上に表示していました。中国語と英語(同時通訳の音声)のどちらも、かなり高い水準で文字起こしされていたのが印象的です。
また全てのスピーチはストリーミングサービスで中継されます。
*猿辅导の王向東スピーチの模様。画面左側に同時文字起こしがあります。
そのほかに、全部で7つのホールが会場となっており、それぞれ、議題に沿ったスピーカーが登壇していました。
会場によっては、その場で参加者のWechatグループが作られ、パワポや関連する情報が共有されます。
企業ブースも全部で50社以上が参加しており、ファーウェイのような大企業からスタートアップまで様々な企業が軒を連ねました。
参考までに、3枚目の写真は各企業のブースマップです。
*1、2枚目は公式の写真共有サイトより。
全てのカンファレンス日程はWechatのミニプログラムで確認できるようになっています。
またカンファレンス後には、随時各スピーチの記事が作成され、ミニプログラム上からも検索できるようになっています。
左の写真がwe chatのミニプログラムの画面、そして写真の中の「查看新闻(ニュースを見る)」というボタンを押すと、右の写真のように、各スピーチの詳細な記事を見ることができます。なお同じ記事は主催の芥末堆のサイトからもご覧になれます。
GET2019の4つのポイント
今回のカンファレンス全体を通して、強く感じたのが、スタートアップのブームが終わり、次のステップになったという印象です。
ただし、単に投資が減衰したというのではなく、現在の技術レベルがある程度の水準に達し、またプレイヤーも多くなる中で、従来のサービスを提供するだけでは利益を上げることができなくなってきたという感があります。
そうした中で、EdTechサービスのあり方も徐々に変化してきていると感じました。
その中で、重要な論点が、4つあります。
・一つ目はこれまで展開してきたサービスをプラットフォーム化して、他の教育機関や公立学校に提供すること。
・二つ目はさらなるAIの活用を進めること。
・三つ目が、政府の進める高考(大学入試)改革と連動したサービスを開発すること。
・四つ目が政府の反貧困政策のもとの双師授業の展開。
それでは次回でそれぞれ4つのポイントについて、もう少し細かく見ていきます。