岸田政権の要である木原官房副長官のスキャンダルが意味するもの

岸田政権の要である木原官房副長官のスキャンダルが意味するもの


 本誌は基本的にスキャンダル・ネタを取り扱わない。従って本来なら2023年7月6日発売の週刊文春が大々的に取り上げた木原誠二・官房副長官のスキャンダル記事も取り上げることはなかった。

 しかし本件は、「時の政権」が捜査当局に圧力をかけて殺人事件を握り潰した重大事件となるため放置できないが、そんなに単純な構造ではない。ここで言う「時の政権」とは最初から岸田政権のことだったわけではないが、現時点では岸田政権内で権限が集中している木原官房副長官が、その権限を「私的に」行使した疑いが強い。

 本件は単なるスキャンダル・ネタではなく、内政・外交とも急激に劣化している岸田政権と、事実を正確に伝えようとしない国内主要マスコミと、さらに同じように劣化している米国バイデン政権という「日本を取り巻く最大脅威」が見事に集約されている。

 決して大袈裟ではなく、本件の今後の「行方」によっては「日本を取り巻く最大脅威」が加速するか軽減するかが決まってしまう。だから放置できないので詳しく解説する。


その1  まず何が起こっていたのか?

ここから先は

8,137字

¥ 2,000