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そもそも普請帳って何???
いらっしゃいませ!
我が家に代々伝わってきた江戸時代の普請帳の中身を、令和の事務員がエクセルで紐解く話。第3話目(全15話)です。■初めから読む
普請帳とは・・・
普請帳(ふしんちょう)と表現しておりますが、正式名称は「本宅普請万覚帳」です。
大きさは、縦:36.0cm 横:12.2cmで、ちょうど書道の半紙を半分にしたサイズです。24枚あり、表裏両面に45ページほど記載されています。長いので、ふわっと半分に折られています。
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実物は、「この黄ばんだ紙切れが、よく令和まで残っていたな」という雰囲気です。本当に、書き初めの半紙みたいなのを半分に折って両面に書いているのですから。きっと質のいい紙なのでしょう(ペランペランですが)。
墨でグジャグジャ〜っと書かれていて(↓写真参照)、このような古文書は専門家でないと読めません。
記事は、半解体修理をした際の工事報告書を元にしております(←普請帳の全文が訳されている)。
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普請とは・・・
ところで、「普請(ふしん)」って聞きなれない言葉じゃないですか?
「普請」で検索すると、こんな感じです。
普請 - Wikipedia
仏教用語なんですね(←知りませんでした)。
相互扶助としての普請や、救済措置としての普請があるようです。
天明は、江戸時代の中でも結構大変な時期で、
天災(異常気象・噴火・大洪水)が起こる → 米が不作 → 物価上昇 → 飢える(天明の大飢饉) → 一揆や打ちこわし(暴動)が起こる
という、日本全体がデスマーチな時代でした。
江戸時代の四大飢饉の中でも、この天明の大飢饉は一番大変だったらしく、日本の近世でも最大の飢饉と言われています。
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そのような時期に家を建て替えることになったのも、建て替えの仕事をしてもらって、収入の足しにしてもらう為だったのではないかという説もあります。
ざっくりした内容
普請帳のざっくりとした内容は、下記の通りです。
つまり、普請帳とは「工事の記録(何から何まで)」です。
次回から、上記の内容を紐解いていこうと思います。