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ナンバ歩きの練習(1)
つま先立ち
ナンバ歩きを修得するには、まず江戸時代の人の様に立つことから始めます。
江戸時代の人は、現代人の様にかかとに体重をかけていませんでした。
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この絵の様に、軽く膝を曲げてつま先で立っているのが普通でした。
膝を曲げて立つと、かかとに体重を載せにくくなり、自然とつま先重心になります。
そのため、かかと重心で立つことに慣れている私たちは
まずその立ち方から練習する必要があります。
その第一歩が、つま先立ち
つま先立ちといっても、バレエのトウのように足指の先で立つわけではありません。
立った状態から、膝を軽く曲げながら、膝がつま先の上に乗るようにしてみてください。
すると、かかとにかかっていた体重が足指の方に移動するかと思います。
その時、かかとはわずかに浮き上がります。
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つま先重心の立ち方が、江戸時代の日本人の普通の立ち方であると、
江戸末期~明治初期に来日した多くの外国人たちの記録に残っています。
このつま先立ちを、最初の3日間は一日1分、慣れてきたら徐々に2分、3分と時間を伸ばしてください。
そして、普段からつま先立ちが習慣になるくらいになれば、
かなり足が出来てきます。
つま先立ちに慣れていないでナンバ歩きを練習すると、ふくらはぎを痛める恐れがあります。
私自身、最初がんばりすぎて、筋肉痛が2週間くらい続いたことがあります。
あまり無理をせず、気が付いたらちょっとつま先立ちをする、くらいのペースで
徐々に試してみてください。