東京銭湯お遍路巡礼
2/17(土)は中野区の天神湯に行った。
その名のとおり、すぐそばに天神様がある。
境内では子供たちが遊んでいる。
路地には猫がいる。
まるで昭和のような風景である。
そして15時。
開店と同時に突入。
本当は今日私は銭湯に行く気ではなかった。
実はこういう所に行って来た。
ここから歩いて二分で天神湯なのだ。
入らない手はないでしょう。
風呂道具は何もないけど大丈夫!
貸しタオルがある。
ボディソープもシャンプーリンスも常備あり。
そ……そして何と!
外観と打って変わって内装は今時のデザイナーズ銭湯!
脱衣場の天井が高いのはたぶん格天井だったから。
今はシャレたライトが下がっている。
浴場はカラン16。
小振りなのに温湯、温湯、電気にジャグジー、水風呂まで揃っている。
しみじみと湯を堪能して外に出る。
小春日和の午後だった。
身体はすっかりだら~んとゆるんでいる。
肌が随分とすべすべしている気がする。
何だろう?
ふつうの銭湯よりとても心地よい湯上り感。
何とこちらは天然の井戸水をそのまま沸かしているのだった。
お湯で肌感覚がこんなに違うとは。
ここはスタンプラリーと関係なくまた来てみたい。
次はちゃんとマイ風呂道具持参で。
いつもは風呂道具持参でスタンプラリー帳を忘れるパターンだけど。
今回はスタンプラリー帳だけ持ってて風呂道具なしのバターンだった。
「銭湯は手拭い一本あれば入れる!」
というのは男の言い分である。
女は何かと大変である。
私はスッピンだから、女にしては持ち物が少ない方だと思う。
それでも、自分の肌に合わせたボディソープ、シャンプー、リンス、化粧水などを持参する。
今回のように何も持たずに銭湯に突入しても貸しタオルがあれば何とかなる。
けれどやはり風呂上がりのお肌は問題が多い。
何か塗らないとぱりぱり突っ張る。
今回は、最悪それも覚悟していたのだが。
何ということでしょう!
私はニベアソフトハンドクリームを持っていた。
これはハンドだけでなくボディもOKと書いてある。
ニベア最強!!
そういうわけでお肌の心配もなく、天然井戸水の湯上りを楽しんだのだった。
さて。
東京銭湯 お遍路巡礼スタンプノート。
私がこれを始めたのは2019年。
数えてみれば5年前……。
この企画を知らずスタンプをもらわないうちに廃業した銭湯も多い。
仕事帰りに千代田区の地球湯を見つけて、やはり手ぶらで強行突入した時はまだこの企画を知らなかった。
知った時には既に廃業していた。
浅草の蛇骨湯もスタンプをもらっていると思ったのに、もらっていなかったぞ。
既に廃業しているのに……。
そしてスタンプはもらったけれど廃業してしまった銭湯もある。
千代田区のパン・ドゥーシュは2019年4月、国立劇場に行く時に寄ったが、コロナ禍で惜しくも廃業になった。
皇居ランの方々は今やどこで汗を流しているのだろう?
私は文楽を見に行くのに風呂道具しょって行ったんだけど。
着物のご婦人もいるのにえらい違いだ。
今やその国立劇場も演芸場と共に閉鎖して建て替えの気配もないし。
こんな都会に銭湯が?!
と驚いた四谷の塩湯は2019年9月にスタンプをもらい、確か2023年廃業になった。
行こうと思ってスマホで調べると〝廃業〟と表示される銭湯も多い。
哀しいことである。
だがまだまだ元気な銭湯もある!!
昨年末に伺った中野区の松本湯はニューアルした真新しい銭湯だった。
若者で混雑しているのが頼もしい限りである。
受付カウンターのお嬢さん方が、
「えーっ⁉ すごいスタンプ!」
「このお銭湯を全部一人で回ったんですかーっ⁉」
と驚いてくれたのが誇らしい。
ようよう辿り着いた58湯。
結願まではあと30湯。
いや、毎日行けば1か月で楽勝でしょう。
とは車持ちの都内在住者の言い分である。
千葉県民には長い道のりなのだ。
おまけに公共交通機関しか利用できない。
まして銭湯のためにわざわざ都内に赴くのではない。
都内に行く用があった時に、近くの銭湯を訪ねるのだ。
結願するまで、この企画が終了しないことを祈るばかりである。
どっとはらい。