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わが家の古代遺物

キッチンに缶切りを見つけてふと思う。
これ前に使ったのいつだっけ?

あれ?

1〜2年使ってなくない?

缶詰がみんなパッカン蓋になって、缶切りを使うことがなくなった。

いつの間にか古代遺物になっていた……。

台所にはそういう古代遺物はいくらもある。

やかん。

矢っカン!
矢っカン!
やかんになった。
(落語好きだけ笑ってください)

実はやかんも大分前に処分してしまった。
だって電気ポットがあるんだもの。
今時はコーヒーの抽出用に少しずつ湯が出る電気ポットだってある。

カメラロールを「キッチン」で
検索したら旅先の写真が出て来た
※冒頭の写真も同様

その昔のOL時代。
電気ポットでお湯を沸かしてお茶を配るのは、週番制で女子社員の役割になっていた。

(今だってそういう会社はあると思う。それこそ古代風習だね)

遅刻した朝は、大きなポットで湯が湧くのも待てなかった。
まず小鍋で少量の湯を沸かして役付きだけにお茶を配る。
ポットのお湯が沸いたら平社員に配る。という荒技を編み出した。

やかんがなくたってお湯は沸かせる!

もっとも、お局様にばれて叱られたわけだけど。

そういえば。
よく落語家の前座修行の苦労として、楽屋でお茶を出すのが大変だったと聞く。
それが厳しい前座修行なら全OLが難なくこなせる!
と思ったものさ。

(現実に女性前座は出来が良く、二つ目への昇進が早いらしい)

まあ、落語家の前座修行はお茶出しだけじゃないだろうけれど。
前座は寄席の裏方、進行係でもあるらしいし。

いや、話が大分それた。

よく見ると急須の注ぎ口が欠けている
ここが欠けては買い替えるのが
常である

やかんが不要なら急須だって必要ない。
ティーバッグやペットボトルのお茶がある。
湯呑みさえあればいい。

そんなご家庭もありましょう。

でも家には急須も湯呑みもある。茶筒はちょっと風情のない缶だけど。
茶葉からお茶を煎れている。

何となく子供の頃からの習慣だから。

何故だか実家ではほうじ茶ばかりを飲んでいた。
父は嗜癖とも言えるほうじ茶好きだった。
(下戸だったからお茶でもがぶ飲みするしかなかったのだろう)
食前食後もおやつもほうじ茶。

だから、実家を出るまで私にとってお茶とは、ほうじ茶のことだった。
緑茶を飲むようになったのは一人暮らしを始めてからである。

もっとも一人暮らし当初は紅茶を飲んでいた。
茶葉をグラムで買ってわざわざポットで煎れていた。

アッサムとかニルギリとか買ってはストレートで飲んでいた。

今でこそ紅茶の茶葉を売る店は多くなったけど、当時はかなり珍しかった。
カッコつけていたんだな私は。

兵庫の旅先で入った喫茶店

コーヒーも飲むようになった。

最近はずっと同じ店で豆を買っては挽いてもらってる。
今に至るもグラインダーを買っていないのが我ながら不思議。

コーヒー豆は生物だから、冷凍保存するようにと言われて冷凍庫に入れてますとも。

ペーパーフィルターも当たり前の日用品になっている。
昔はなかった新兵器である。

新兵器といえば、私にとっては味噌漉しもそれに当たる。

いや、味噌漉しは日本に昔からある道具だろう。

でも実家の母親は使っていなかったのだ。
子は親を見て育つ。
見様見真似で始めた一人暮らしの料理に、味噌漉しの出る幕はなかった。 

旅先のB&Bのキッチン
岡山だったかな?

味噌汁の味噌はお玉の中でくりくり溶いていた。
汁の中には味噌の粒(?)が沈むが、私にはそれが当然だった。

味噌漉しを買ったのは、ほんの数年前である。
スーパーの催事場で調理器具を売っていた。
私は何かのついでに味噌漉しを買ったらしい。

本来の買い物が何だったかも覚えていない。

そして使い始めたら非常に便利だと気がついた。
我が家の味噌汁は澄んだ汁になったわけさ。

澄み切った味噌汁
って、具が沈んでおいしくなさそう

たかだか台所道具にしても新旧があるのだなあ。

最近はアイラップという袋でプリンを作るのにはまってる。

アイラッププリン!
興味のある方はググってみてください。

どっとはらい。






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