見出し画像

まだBUYMAで関税対策なんて言ってるの?正しいBUYMAプレイヤーの正しい関税の扱い方の話

先日、某有名BUYMAプレイヤーの方とお話ししていたのがこんな話題。「まだ関税対策とか言ってる人がいるよ」

関税を払う事って、BUYMAをよくご利用なさっている方にとっては当たり前のことかもしれませんが、通常の生活の中で海外から輸入するなんてことはさほどないものです。
そもそも税率って商品によって変わってくるし、ややこしい。いくらかかるなんて海外旅行に行った時に一瞬思い出すぐらいです。
私も始めたての頃には、関税の計算を忘れてて赤字になったりしたものです。

今日は関税ってなんなのよ?ってところからお話ししていきます。
ちょっと頭が痛くなるかと思いきや、計算問題ではありませんので安心してご覧ください(残念ながら計算式も出てきます)。
ただ割とちゃんと座学ですので、ハチミツ入りのラテなんかお供にどうでしょうか。

では、いきます。


BUYMAと関税の切れない関係

まずBUYMAと関税の関係について。
「世界を買える」BUYMAのコンセプト上
「日本では買えないものを海外から手配してもらう=価値がある」というのが人気の構図。
欲しいものを手配してもらう、というスタンスなので、実は日本で販売されているものも手配しています。

ですが、やはり人気なのはフランスやイタリアなどのヨーロッパからの商品たち。あの人気ブランドの日本未入荷のラインや限定カラーのものだったり、日本では展開していないコラボ商品だったり。
手に入れたいけどわざわざ買いに行けないし、という方や、人が持っていないものを欲しい、という方には特に重宝がられる存在です。

そこで掛かってくるのが、「関税」です。

関税というのは、海外から日本に商品を輸入する際に掛かってくる税金のことです。国境を越えるのですから、当たり前といえば当たり前ですね。

関税は郵送の場合、日本で受け取った人が払うことになります。

例えば、BUYMAで海外のパーソナルショッパー(販売者)から購入した場合、大体「海外発送」と書かれているのですが、関税は受け取り手である日本にいるお客様が支払うことになります。

BUYMAのパーソナルショッパーには、国内に在住している方もいて、大抵の場合「国内発送」と書かれています。一旦日本で受け取り、関税を払った後にお客様にお送りするわけですね。
このパーソナルショッパーから購入した場合、お客さまは料金以外は払う必要はありません。


頭が痛くなる税率の話

ここからはプレイヤー向けです。プレイヤーであるあなたは、関税の計算、ちゃんとしてから出品していますか?

基本的に関税は商品によって税率が異なっていて、かなり細かく規定があります。BUYMAプレイヤーが取り扱うものとしたら、衣類、バッグ、革製品や靴などでしょうか。
※昨年から既に支払う必要がないものもいくつか出てきていますが、国によって違いますのでそちらも確認する必要があります。

衣類は8〜12%程度、靴は最大30%掛かってきますが、だいたいこのラインを超えてくることはないですね。関税率について詳しく知りたい方は「税関」とググってみる事をおすすめします。

例えば、10万円の靴を輸入する場合。
100,000(商品代金)×30%(関税率)=30,000円が関税となります。高っ。

BUYMAを独自でされている方や、始めたばかりの方はこれを経費として計算していないことが多いので、それはまぁ、赤字になりますよね。

ちなみに、個人輸入の場合は商品の60%に対して税金がかかることになります。
ということは、100,000(商品代金)×60%(個人輸入の場合)×30%(関税率)=18,000円

さらに、商品代金が16,600円未満ですと免税となって関税はかかりません。まぁ、20,000円未満のものを輸入することってそんなにないですけどね…

正直、個人輸入としてか、商用輸入として申告するか否かはご自身の判断です。なぜか掛かってこない場合もありますが、それは正規の判断ですので問題ありません。ただし、意図的な脱税はやめましょう。


よく免税方法として聞くことがあるのが、こちら。
アウト1:アンダーバリュー
発送する際にいくらの物が入っているのかを申告する必要があるのですが、これを正規より安く伝えることによって関税がかかる金額を下げようとすること。完全に脱税です。

海外から送ってくれる発送パートナーさまに強要するとんでもないプレイヤーもいるそうです。そういう事をすると「BUYMAやってる」ってだけで「詐欺」や「違法行為」と認識される事が懸念されますので絶対に辞めましょう。
貴重な海外パートナーさまとなってくれる方が減ってしまいます。

アウト2:GIFTとして申告する
包装されているので中身を見ることが出来ない=商品を見られずに済む=アンダーバリューが絡んできますね。
結局は正規の金額で申告していない場合恩恵を受けられるという事で利用する人がいるようです。もちろん、正規の金額で申告していれば問題ありません。

アウト3:国内の色々な送り先を利用する
梱包担当さまや発送担当さまが多数いる場合、割り振りをするのは仕方のない事です。
が、海外からの輸入商品は同じところに頻繁に送っていると商用とみなされて商用関税を支払うよう求められます。

それを、商用で手配しているにも関わらず、関税がかからないようにするために様々な送り先に送って関税を安くしようとするのは違法行為です。
ちなみにこれがバレた場合、当然追徴課税が来ますし、次回から高い関税を要求される場合があります。

これらの方法は、「経費を安くするために」とか「正しい手法」と言われている場合がありますが、犯罪ですのでやめておきましょう。
そもそも消費税を払わずに買い物をする事って考えた事ないですよね。

関税は、正しく払いましょう。


関税の他に掛かってくるもの

ご自身で輸入をして日本で商品を受け取ったことがある方はご存知かと思いますが、「関税」以外に払っているもの、ありますよね。

輸入消費税」と「通関手数料」。何よこれ。
そう、これらは関税とセットでついてきますので、こちらも払わなければいけません。

「輸入消費税」とは
輸入した商品を引き取るということに対する税金です。
計算方法は、商品代金の下3桁を切り捨てて、関税額を足して、それに消費税率をかけたもの。内訳はかなり細かいしややこしいですが、ざっくり今の消費税分が掛かってきます。

「通関手数料」とは
文字通りこの関税やらなんやらを計算して書面にしてっていう作業に対する手数料のこと。ですので、会社によって異なります。
DHLとか民営ですと1,000円から数千円といったところですが、郵便局だと大体いつも200円掛かってますね。

ということは、合計して更に10%プラスアルファが掛かってくるということですので、関税と合わせて合計20%ほどが商品代金に追加されるというということですね。

これで出品商品の価格が上がってしまうと目を惹きませんので、海外発送にしてお客様に関税を支払っていただく、という選択もあります。
ただ、結局お客様の払う金額は変わりませんし、後からクレームになることもあり得ます。

日本人は楽天やアマゾンに慣れてしまっているので、関税を払うという概念が無い人がほとんどです。ですので、商品が自宅に到着した時に、「えっ、もう払ってるけど、まだなんか払わないといけないの」ってことになるんですよね。

例えプレイヤーが何度も事前に説明していたとしても、基本的にあまり聞いていませんし、理解していないことも多々あります。

それに、日本からも買える大手海外サイト(みなさんご存知 farfetch など)では、関税を含めたDDP (Delivered Duty Paid、商品代金と一緒に先払い)で処理してくれているところがほとんどです。
これは個人的な意見ですが、この忙しい現代人が多い時代に「関税後で払ってね」って、ちょっとナンセンスだし、不親切だなぁと思うんですよね。
だって、宅配ポスト受け取りがいいもの。


関税対策となるただひとつの方法とは

よって、BUYMAで海外からの輸入商品を出品する場合の計算方法は以下になります。

商品代金+海外送料+関税+輸入消費税+通関手数料+国内送料+販売手数料(+外注化されている方は外注経費も)+利益=販売代金

これ、ちゃんと計算してました?
さて、結局仕入れる商品代金のかける2倍ぐらいで出品しなければいけません。せっかく安く海外から輸入するのに…

勘のいい方はもうお分かりだと思いますが、関税がいくらかかろうが無視して稼ぐ方法はただひとつ。
そう「圧倒的なブランディング」です。
要は、金額にいとめをつけない方をお客様としてターゲットにするということですね。BUYMAで高額商品を輸入するのでしたら、これが一番手っ取り早く、一番無理なく、一番稼ぐことが出来る方法です。

一時関税を逃れたところで、永続的な利益とはなりませんし、今後どんな仕事をしていくのにも必要な方法です。早いうちに習得してしまいましょう。難しいようで、さほど難しいことではありません。ただちょっと見方を変えてみるだけです。ラグジュアリーな世界は、楽しいですよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?