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「よくわかる発達心理学」からの抜粋


表紙
最新図解 よくわかる発達心理学
2023/1/2 初版発行
監修者 林洋一
発行者 田村正隆発行書 
株式会社ナツメ社

【自己中心性】
ものごとを客観視できず、自分中心に考えることをさす。自分と他者の区別がつかない幼児期の思考の特徴とされている。

【外言(がいげん)・内言(ないげん)】
声に出して発することばを「外言」といい、頭の中で用いることばを「内言」という。外言は主にコミュニケーションを、内言は主に思考を目的とする。4歳前後までは思考の為のことばも声に出してしまうが、5~6歳頃には、頭の中だけで考えられるようになり、外言との使い分けができるようになる。

【集団内独語】
子どもは友達と遊んでいるときでも、まるで自分と話しているかのように、ひとりごとを言っていることがよくあります。ピアジェはこれを、他者の反応を意識していないもので、幼児期特有の自己中心性の表れと考え、「集団内独語」と名づけています。

自然も動物も自分と同じと考える

子どもは植物や無視に話しかけたり、人形を弟や妹のように扱ったり、顔のついた太陽や動植物を絵にしたりします。これらは、子どもがすべてのものに自分と同じようにこころがあると考えているからです。こうした考えを「アニミズム」といいます。

【動機付け】
ある行動を起こしたり、持続させたりするのに必要な過程をさす。動機づけによる行動の多くは一時的なものである。

【自己制御学習】
自分の学習や学習方法についての意識が高まり、学習の内容や方法、基準を自分で設定して調節すること。

【自己強化】
自分で自分をほめることで、動機付けを強化すること。それによって望ましい行動が増えていくが、その反対になることもある。

【外発的動機付け】
外から与えられる動機付け。たとえが、「今度のテストで100点とったら、好きなおもちゃを買ってあげる」と言われ、子どもが一生懸命勉強すること

【内発的動機付け】
自分自身の「知りたい、理解したい」という知的好奇心からわき起こるもの。内発的動機づけによる行動の方が、意欲的に、持続的に取り組めることが多くの実験で確かめられています。好きなことや自分がやりたいと思ったことは、長続きするのです。内発的動機付けが生まれてくると、自分で目標を設定して自立的に学ぶようになります。

 レッパーという研究者の実験で、お絵描きが好きな子供にごほうびを与えたところ、自由時間になってもお絵描きをしなくなったといいます。元々は内発的動機付けによる行動が、外発的動機付けを与えたら、続かなくなったのです。したがって、外発的動機付けではなく、内発的動機付け、つまり子どもの知的好奇心を引き出すことが大切です。子供の興味に合わせた本を与えたり、博物館や美術館に連れて行くなど、知的刺激のある環境を整えることが重要でしょう。

【ストレス】
医学的には「何らかの刺激(ストレッサー)がからだに与えられたことで、からだに生じるゆがみや変調」をさします。

【過剰なストレス】
強いストレスが長く続くと、年齢を問わず、こころやからだに負担がかかり、さまざまなトラブルを招いてしまうのです。

【ストレス・マネジメント】
ストレスをコントロールして、心身の健康を保つというもの。ストレス・マネジメントでまず大切なことは、ストレスがかかったときに現れるサインを知っておくことです。とくに幼い子どもは自分で表現することができないので、日頃から親がよく観察しておくことが大切です。その上で、何がストレスの原因になっているのかを検討します。取り除ける原因で有れば、できるだけ取り除くのがベストです。難しい場合はリラックス法によって、ストレスを和らげていきます。

ストレスをコントロールしてこころの健康を保つ
ストレスの原因を知る
自分にとって、何がストレスになっているのか、その根本を知る
+ストレスによる反応を知る
頭痛や不眠、抑うつ気分など、ストレスを受けた際に自分にどのような反応が現れるのかを知る。
+リラックスの方法を学ぶ
食事や運動など、ストレスを解消するために、自分にとって効果的な方法を探る。
=ストレスの予防・対処法がわかる
原因などを知ることで、ストレスを避けたり抑えたりすることができる。また、実際に反応が出たときの対処がわかることで、心身への悪影響を避けられる。

【自己開示】
自分の個人的な情報をほかの人に示すこと。その内容は①自分の知的な関心事、自信や不安、失敗経験、価値観などの「精神的自己」、②容姿や外見的魅力、体質、性的な悩みなどの「身体的自己」、③友人関係や恋愛の悩み、興味のある仕事などの「社会的自己」、④自分の服装や趣味などの「物質的自己」、⑤家族の悩みなど「血縁的自己」、⑥感じている孤独感などの「実存的自己」の6つに分類される。自己開示の程度は学年とともに高くなり、表面的な開示から、内面的開示へと発達する。

【友だちづき合いで社会化が進む】
■人間関係を学ぶ
けんかやぶりかり合いなども含めて、友達との関係を築く中で他者との関わり方を学ぶ
■情緒の安定
激しい葛藤や反発など、不安定になりがちな時期も、友達に悩みを打ち明けたり相談したりすることでこころが安定する
■自己形成
友だちとの関わりを通じて、自分自身の長所や短所に気づく。また、客観的に自分を見つめることができる。

【相反する気持ちで揺れる】
■群れ
友だちを一緒にすごしたい。仲間がほしいと思う気持ち
■孤独
深い関わりを避けたい、自分の内面に立ち入らないでほしいと思う気持ち

■友だちとの距離がうまくつかめず悩む
相反する気持ちの中で、自分にとって「適度な距離」をつかめずに、悩み、葛藤する青年も多い。

【分化】
単純なものが、より複雑で別の物へ分かれること。例えば「細胞の分化」とは、一つひとつの細胞の形や機能が変化して、特有の役割を持つこと。

【粗大運動】
からだ全体のバランスを必要とする大きな運動。座る、立つ、歩くなど。粗大運動に異常が現れる場合は、脳障害が疑われることもある。

【微細運動】
手指を使う細かい運動。ものをつかむ、紙をめくるなど。軽度の脳障害では微細運動に異常が現れることがある。

【遺伝的要因】
両親の遺伝子の情報によって子どもへと受け継がれるもので、なかなか変わりにくいとされる。体格や容姿だけではなく、アレルギーなどの体質や気質などがある。

【環境的要因】
子どもを取り囲む環境に含まれるすべてのもの。とくに両親との関係、家族としての雰囲気、経済的な状態などといった家庭的要因が重要とされる。また、地域や幼稚園、学校などでの人間関係、テレビや雑誌の影響、文化や社会環境などといった社会的要因も含まれる。

【社会化】
社会化には次の3つのプロセスがある。すべてが同じように進むのではなく、一人ひとり進み方は異なる。
①     直接的社会化…規範や行動などを教え込まれ、強化される。いわゆる「しつけ」や「教育」によるもの。
②     間接的社会化…所属する集団の中で成功や失敗などといった経験を積み重ねて、暗黙のルールや価値観を自然と身に付けていく。
③     正統的周辺参加…地域の祭りなどに参加して何らかの役割を担うことで、地域の人々との関わり方を学ぶ。

【人間らしさは身に付けていくもの】
わたしたち人間は、何らかの形で他人や社会との関わりを持って生きる社会的な生き物です。家庭や地域、学校、職場などさまざまなレベルの集団に所属し、それぞれが役割を担っています。人間社会の中で、また、それぞれの集団の構成員として生きていくには、ことばをはじめ、共通の価値観や知識、生活様式などを身に付ける必要があります。その過程を「社会化」と呼びます。子供は「人間はこういうもの」というイメージを持たずに生まれてきます。まっさらの状態からさまざまなことを学習し、“人間らしく”発達していくのです。子供が社会化していくには、周りの手助けが欠かせません。周りの人間、例えば両親や先生、曽遊び仲間などは重要な“社会化の担い手”とされています。とくに乳幼児期においては、両親がもっとも重要な担い手となります。親から教えられたり、親の姿を見たりして子供の社会化は進みます。

【学習】
心理学では「経験による行動やその可能性の変化」をさす。望ましい行動だけでなく、望ましくないマイナスの行動も学習する。人間の行動や感情、人格の形成は、環境からの学習によってもたらされると考えられている。

【パブロフ】
ロシアの生理学者。消化活動を支配する神経メカニズムの解明により、1904年ノーベル賞を受賞した。その後、「パブロフの犬」と呼ばれる実験によって、条件反射を発見した。

【スキナー】
アメリカの心理学者。行動分析学の基礎を築く。レバーを下げるとエサが出る「スキナー箱」を用いて自発的な行動による学習を証明し、「オペラント条件付け」と名づけた。Operant=自発的行動。

↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓   この本の定義によれば、自己中心性とは「ものごとを客観視できず、自分中心に考えることをさす。自分と他者の区別がつかない幼児期の思考の特徴とされている」。つまり自他の区別がつかないということはその人間の精神は幼児期であることなのだろうか?40代になっても自他の区別ができない精神が幼児期の人間が身近にいるが、この年になっても大人になれないのだろう。身体年齢と精神年齢の間に相関性はないのだろうか?年齢を重ねても精神年齢が幼児ということなのだろうか?いつまでも周囲に甘えていたのだろう。なぜ群れたがるのかが未だに理解できない。彼らはいつまで経っても他者へ甘えたりない大人の風貌をした幼児なんだな。自分が大人になることをなぜ拒み続けるのだろうか?そもそもこの人たちの言う大人の定義は一体なんなのだろう?大人になる為の通過儀礼を済ましているかどうかという単純な基準だけなのだろうか?身体は大人なのかもしれないが、精神年齢は幼児級である。いつになったら成長してくれるのだろう?それとも成長は望めないのだろうか?いつまで彼らの身勝手さに振り回されるのだろうか?

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