シングル曲しか許されない世界とアルバムのこれから

レコードの時代は、リスナーが選曲することすら難しかったのと、A, B面があって途中に休憩が入るので「アルバム」の意味が今と違っただろうなと思います。
その頃は、アーティスト側に「リスナーに半強制的に聞いてもらう権利」のようなものが存在したのだろうと思います。
なのでキャッチーでなくても、名曲みたいなのがあったと思うのです。

一方、今はデジタル配信、一期一会の機会を狙うアマチュアが出す曲は全てシングルと考えなければいけないところがあります。

それにアルバムの概念は今の時代に有効なのでしょうか。聞くのに1時間近い時間を要する音楽だけのコンテンツがリスナーに優しいとはどうも思えません
アルバムを通して熱心に聞いてくれるリスナーがいるのだろうか、とも思いますし、人の集中できる時間はせいぜい15分と聞きます。TikTokの勢いを見るに実際はもっと短いのかもしれません。
であるなら、レコードのA, B面には意味があったように思えます。

「水曜日のカンパネラ」の前のボーカル、コムアイさんが、できた順に5曲くらい溜まったらCDを出す、と仰っておられましたが、上記の状況を考えるに、それが正しいとすら思えてきます。

「アルバムという文化」は今後どうなるのでしょうか。
今後も存在すると思いますが、意味合いはさらに変わっていくのかもしれない、と思います。

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