【紹介#8】『喫茶 花』で、波さんの作品を語る
あなたと共に成長したい。
元高校教師(国語)の
たこせん枝瀬です🐙
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教育は
自分が変わらないと
他人を変えることなんてできない。
=「主体変容」
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がモットー。
【たこせん枝瀬の発信の足】
【今回は主に「note」編です】
共同運営マガジン『みんなのうた』
メンバー募集してます ◟( •◎•๑ )◞
今回は、
マガジンメンバーの個別紹介記事。
(不定期です)
枝瀬目線の
主観フィルターを通してですが、
この機会に素敵なメンバーの記事が
読まれれば嬉しいです。
『喫茶 花』にて
カランコロン♪
「喫茶 花」の
扉を開くなり、
男は席について、
と聞いてきた。
店員は申し訳なさそうに
と答えると、
男は、なにごともなかったかのように
とオーダーを変えた。
注文をすますと、
男はすぐにノートPCを開いた。
そして、
画面とにらめっこしたまま
何度もスクロールを、
いったりきたりしつつ、
ノートに登場人物の相関図を
まとめ、
腕組みして考え込んだり
途中ニヤニヤしたりする。
深く考え込むと
椅子の上でもあぐらをかくのが
この男の悪い癖だ。
オレンジママレードは
放置されたまま、
数時間は経っただろう。
男は
何やらぶつぶつ言いながら、
一気呵成にキーボードを
軽快にたたきはじめた。
『¬PERFECT World』
波さんへ
ずいぶん、待たせてしまいました。
気が付けば1か月ほど経ったのかな?
やることリストがたくさんありすぎて、
一つ一つのタスクをこなすのに精いっぱいで
今まで後回しにしてきてごめんなさい。
ようやく、そのときがきたので、
今から、感想文を書いてみようと思います。
僕の感想文も
「¬PERFECT」だってことは
はじめにお断りしておきますよ。
ではでは。
【あらすじ】
全8話の長編小説は、
波さんが高校時代から
構想し書いてきた作品だ。
そんな一文が
授業中、波さんの頭に思い浮かんで
そこから授業中も休み時間も
書き続けたという。
緻密に構成を練った上で
書いた小説・・・ではなさそうだ(笑)。
本人自身
と綴るように、
そのとき
書きたい
場面や
心情や
セリフを
先行して
勢いに任せて
書いていったんだろう。
そういう書き方でしか
書けない作品て確かにある。
登場人物たち
第1話は
最終話を読み終わったあと、
もう一度読み直す伏線になることは
すぐに伝わってきた。
この小説は
実に多くの登場人物が出てくる。
メインの主人公は
「ルーシア」というパーフェクトの女性だろう。
といっても、
この物語は、
語り手が次々と変わっていくので
読者は、
ヴィリエだったり
ケンだったり
トーマやナユリにも感情移入ができる。
(ちなみに僕はトーマ推し)
多くの登場人物に共通しているのは
過去に、
・人間関係で傷ついている
・(特に家族・恋人など)近しい存在に傷つけられた
のだけど、
自分を傷つけた存在をずっと「想っている」。
という点。
「想っている」というと
語弊があるかもしれないが、
それは
憎しみだったり
好意だったり、
後悔だったり、
愛憎半ばの
複雑な感情なんだけど、
ずっとずっと「想っている」。
タイチという
パーフェクトは、
その「想い」が
「憎しみ」という形でしか
表出することができず、
村に大きな悲劇をもたらしてしまった。
物語の中では
一応、悪役というべき存在なんだろう。
でも、彼一人を
悪役とするには、
タイチがかわいそう、
そう思うほどに、
みなが一様に
カルマ(業)を背負って生きている。
悪いのは人じゃなくて世界だ
でも、
だからこそ、
「¬PERFECT World」の登場人物たちは
やさしい。
みなが、
それぞれの心の奥に
ひっそり隠している傷を
いたわり、
思いやり、
決して癒えることはないのだけど
支え合おうとしている。
以下は、特に気に入ったフレーズだ。
作家を予祝する物語
第7話、第8(最終)話では、
トーマとナユリ、
ルーシアとケンがそれぞれに結ばれる。
それぞれのシーンは
砂漠を舞台とする物語の中で
とりわけ清々しかった。
ほほえましいほどにピュアだと思った。
ピュアだからこそ
人は傷つくことも多いのだけど、
傷ついてもピュアの方がいい。
そう思わせるような
ステキなシーンだった。
物語のラストは、
第1話の伏線につながる展開で、
自分たちの物語(ハダリー=理想)
はここで終わるけれど、
ルーシエ(北の言葉で『未来』の意味)たちの物語は、
これからも進んでいくってことを
見事に暗示している。
タコ吹き、ふふふん
ここまで感想文を書いて
男は思わずご機嫌に
「ふふふん」とつぶやいてしまった。
作家と作品の関係は
言葉では尽くせないほど
深い意味を持っている。
高校生のときに書き出したこの小説が
このタイミングで完成したことは、
3児の母にして、
文房具とポルノと
常に「推し」を推し続ける
波さんの前途を予祝している。
そんな一人納得したような
「ふふふん」だった。
男は満足気な表情で
「喫茶 花」をあとにした。
目の前に波さんがいたことに
気が付かないのは、
あいかわらずのタコ吹きで
視野が極端に狭いのは彼の悪い癖である。
最後までお読みいただきありがとうございます。
嬉しくてタコ吹いちゃいます(˶˙๏˙˶)♡
#66日ライラン
参加55日目(残り67日)。
【追記1】
共同運営マガジンはじめました。
ぜひご参加ください!
【追記2】
ついでにkindle本出版してます!
こちらも是非、お読みいただけたら嬉しいです。