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「子供のいない人生、もたない人生」をアップデートする

アラサー・アラフォー時期を心身健やかに生き生きと過ごしていきたい、という欲張り3人組が始めたポッドキャスト番組シーズン2の初回となる第11話。

「産む理由は問われないのに、産まないとあれこれ言われる」ー。背景にどんな事情や思いがあろうと、生きづらさを抱えてしまうこの世の中。自分とは違う選択、自分の生きなかった人生について、私たちは、どれくらい想像力を働かせられているでしょうか。今回は次女ともこがピックした、こちらのテーマについて話しました。

1. 「子供を持たない」という選択について

今回このテーマについて3人で話してみたいな、と次女が思った背景には立て続けにこれらの記事が一気に同じ月にソーシャルメディアのフィードに流れてきたから。

そういえば、とこの流れで思い出したのは2016年の山口智子さんと唐沢寿明さんご夫婦の「FRaU」3月号(講談社)での1万字インタビュー。結構話題になったので目にした方も多いかもしれません。

とはいえ、こういう記事に出てくる女性たちは一定の年齢を超えた人であったり、色々な気持ちに向き合い、自分の中で様々な気持ちの消化が一旦落ち着いた人が多いんじゃないか・・・?他にはどういう人がいるのだろう・・?身近にいるケースや見聞きしていることについて他の二人に聞いてみました。

UMUメディアを運営していて、このテーマに触れている経験豊富の長女さおりからは「『子なし』のリアル」という本とその中で紹介されている以下の3タイプについての紹介があったり・・・

・のぞみ叶わずタイプ
・ふと気がつけばタイプ
・そもそもタイプ

また三女まりからは、子供のいない女性を応援する「マダネプロジェクト」の主催者のくどうみやこさんが言っていた「子供がいない人が、子供がいる人から言われて傷ついたこと」の4分類についての紹介もありました。

・生んでいない人には分からない系の言葉
・子供はいたほうがいい系の言葉
・子供がいないと自由で気楽だね系の言葉
・子供がいないことへのあわれみ系の言葉

2. 自分とは違う選択をする人だっているという当たり前の事実

最初から「持たない」を決める女性がいる一方で色々な事情や葛藤や意思が混ざった上で「持てない」から「持たない」に考え方が変わった人や「持っていいかも」から「持たない」に変わる人など本当に色々。

「産まない」から「産むことができないかも知れない」という意識の変化の真っ最中にいる人も。

なのに、社会の一部には自分とは違う選択をする人に対して何か意見を言いたい人が一定数いるのはなんでだろう・・ということについても3人で話しました。

具体的にはNHKアナウンサーの有働由美子(うどう ゆみこ)さんが「子供をもたない人生」という特集で話題になったときのこと。

これは「子供を持てない」を経てから「子供を持たない」になったケースなのだけれども、ご本人には色々な葛藤や悩みがあったことがひしひしと伝わってくる。

ものすごい共感の声があった一方で、こう言う意見も来たわけですよ。「子供をもたないと主張することが良く言ったと称賛されるとは、愚かな女性が増えたものだと落胆します」、「幼稚なエゴを声高に主張する特集で我儘女が助長しないことを祈ります」、「少なくとも私の子供が汗水たらして働いた税金をあなたの老後に使って欲しくないです」

実は山口さんの記事が出てきた時も同じように彼女の選択を非難する人たちが一定数いたとか。

自分と違う選択をしている人が堂々と意見を述べていると、自分の選択を否定されていると感じてしまう人が世の中には一定数いるのでしょうか・・。

3. 「どんな選択肢も一方的に肯定も否定もされるものであってはならない」

日本ではたまに、子どもをもたないという選択をした人に対して「ワガママだ」「真面目に人生を生きていない」といった批判がされることがありますが(当事者がどういう状況にあるかなどに耳を傾ける以前にこういう言葉を投げる人もいますね)この言葉の裏側にある「子どもを産むことは義務だ」「子どもを育てることは真面目に人生を生きることだ」という考え方は、ひとつの価値観でしかないな、と私たちは思っています。

吉田潮(よしだうしお)さんの「産まないことは『逃げ』ですか?」の出版記念イベントの内容をまとめたこちらについてもエピソードで紹介させていただきました。

ここではイベント登壇者の一人がドイツでの状況と日本での違いを比べていて面白いです。例えば「〇〇の理由だから子供はいやだ」(出産はグロテスク、余計な人間関係に巻き込まれる、好きに旅行にいけない、スノボ・山登りにいけない)。

三姉妹の周りにも「今の地球が直面している課題、環境問題や紛争を含め、は自分が子供の頃より確実に悪化している、だからそんな世界に子供を生み出すなんて興味ない」という人がいたりする、という話にもなりました。つまり価値観は本当、色々あるんだと思うのです。たまたま私たちがそれに触れる機会があるかないか(頭の中に入ってくるか来ないか)が違うだけで。

4. 自分とは違う視点に触れてみたい方へ

そんな多様な価値観の存在に自然に触れる機会がなくても、自ら触れにいくことはできますよね。読書家の三女まりからは、今回のテーマに沿ったおすすめの書籍の紹介がありました。興味ある方はぜひ。

「産まなくても、産めなくても」(小説)
「誰も教えてくれなかった 子どものいない人生の歩き方」(13人へのインタビューと意識調査のまとめ)
「不妊治療、やめました。〜ふたり暮らしを決めた日〜」(漫画)
・(既に上で紹介した「『子なし』のリアル」も「産まないことは『逃げ』ですか?」も、おすすめです)

産むことの理由は今の世の中では特段問われないのに、産まないと疑問を持たれて、あれこれ言われる・・・・これは「産む・産まない」というテーマに限らず、アラサー・アラフォー女性を取り巻く現代社会で色々ある事象ですよね(結婚とかを含め)。

少なくとも自分たちは色々な環境・事情をそれぞれ抱えている人がいるという事実に対して想像力が欠けることのないように私たちは意識したい、少なくとも私たちの周りからは色々な「ゆらぎ」を躊躇なく出していける・そして受け止めてもらえる社会づくりをしていきたい、そう思わされるテーマでありました。

5. Thank you

最初の10エピソードを公開してから少し時間が経ってしまいましたが、久々のエピソードはいかがでしたか?次の10エピソードもどんどんリリースしていこうと思います。

また、過去のエピソードもこちらから聴くことができますので興味のあるエピソードから聞いていただければ幸いです。Apple Podcast, Google Podcast、Overcast、Spotifyといったアプリから直接聴くことができます。

edamame talk・edamame三姉妹を引き続きよろしくお願いします。

それではまた次回!

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