姫路に浮かぶナゾの島、家島に行ってみた
こんにちは、えだまめです。
2025年になりました。全然新年感は感じてないですけどね。
まあそんなことはともかく、年末に兵庫県姫路市の家島に行ってきたのでその時の記録でも書いていこうという次第です。瀬戸内海に浮かぶ島の中では淡路島の次くらいに関西から行きやすいと思うので是非これを見て興味が出てきたら行ってみてください。それではどうぞ。
そもそも家島ってどこなんだい
まず家島って存在感が薄くて普通に生きているとなかなか耳にする機会すらないし場所もよくわからないと思うので、と思うので軽くご紹介。
家島というのはヒョーゴスラビアのハリマニア共和国の首都ヒメジニア 兵庫県西部の大都市、姫路城のおかげで知名度抜群な姫路市に属しています。姫路に離島があるというのがまず驚きではないでしょうか。
家島は瀬戸内海の海上に浮かんでいて、愛知県をさかさまにしたような形をしています。人口は2000人ちょっとです。一応家島のほかに男鹿島、坊勢島などの有人島と多数の無人島で構成されている家島諸島の中で中心的役割を持っている島になります。
島までの移動手段は基本船です。流石に飛行機はないですが船の本数はそれなりにあって、高速船とカーフェリーがそれぞれ数便就航しています。合計で15便くらいです。姫路駅から車で20分くらいの距離にある姫路港から家島の中心市街地である真浦と宮、それぞれの集落を結んでいます。
まあこんなところで簡単に説明を終わらせまして、本編行きましょ。
姫路港から家島まで
ということでこちら姫路港です。
ちなみに公共交通で来たのですが姫路駅の北口(栄えている方)のバス停から25分くらい揺られました。30分ごとに姫路港行のバスが出てるのでまあそれなりに便利です。そして終点まで乗ってれば着くので楽です。まあこの日はなぜか混んでいて乗るのがやっとって感じだったけど… 終点に着く頃にはお客さんは半分くらいになっていて何とか席にありつけるってくらいの混み具合でした。
中に入るとこんな感じで右手側に切符売り場、正面に売店(コンビニと名乗っているが個人店)、左側に階段があって中央が待合所になっていました。
売店は島の特産品とか、よくわからないおにぎりとか、ちょっと高いお菓子とか売ってました。離島行きの港なら標準装備であるような売店です。
左側は後で行くとして、とりあえず切符を買います。
ここで注意。この姫路港は家島行きだけではなくいろんな場所に船が出ていて、旅客船だけでも
高速いえしま(家島行きカーフェリー)
高福ライナー(家島行き高速船)
坊勢輝汽船(坊勢島、男鹿島行きカーフェリー)
小豆島フェリー(小豆島行き)
と四つの会社の航路が集まっています。買い間違いには本当に注意です。小豆島フェリーは窓口で買うスタイルなので大丈夫だとは思うのですがほかは家系ラーメン屋みたいな券売機スタイルなのでよく見ないと間違えると思います。注意です。(二回目)
そしてややこしさを加速させているのは家島航路を運航しているのは1社ではないということ。2社あります。自分が乗る船が高速いえしまなのか、高福ライナーなのかは確実に確認すべきかなと思います。
ちなみに私は往復とも高速いえしまを選択しました。時間的にちょうどよかったのと所要時間が早いのが決め手です。
ちなみにHPを見てから来たのですが現地に来たら記載のない学生割引を見つけました。高速いえしまにしか学生割引がなさそうな書き方でしたがこっちにもあるんかい。まあラッキーです。
…あとHPに書いてあった時刻表と全然時刻が違いました。(高速いえしまも)運賃も時刻も間違ってるってどうなってるんだろ。まあ支障ないしなぜかプラスに進んでいるのでこのままいきます。
左側の階段も気になったので見てみます。
二階は資料館になっているようです。
上がってみましたが年末年始ということでやってなかったです。まあそうでしょうね、薄々そんな感じしてました。
ちなみに言い忘れていますがこの日は12/29です。ご参考までに。
で、しばらく待合席で待っていたのですが、ちっとも放送がかからない…
もしやアナウンスとかしないタイプか?と思い、15分前とかになって不安になったので乗り場に向かいます。すると...?
はい、バッチリならんでました。やっぱり島の人は良く分かってるんだなあと感じます。まあ年末だからね、ほとんどの人帰省とかだから知ってるんでしょうね。年末に一人で観光しに来る人なんて想定されてないか。
まあ遅く並んだからと言って座れないってことは無かったです。一安心。
乗船率は8割くらいでした。
年末最後の買い出しに行くであろう沢山のお客さんを吐き出してから帰省するであろうお客さんと変な旅人1人と詰め込んで出航します。
出航すると船は猛スピードで加速していきます。
「えー、本日は波が高く揺れますのでご注意ください」
船長からのアナウンス。なんだか嫌な予感がします…
そしてその予想通り、5分くらいですごいことに。
お尻が浮いて、体全体で小さくホッピングを繰り返します。おお、すごいすごい、すごいゆれる。
この時にカメラでもビデオでも撮ってたら当時の様子が分かって面白く様子を伝えられたのかなと思うけど… とにかく気持ち悪かったです。帰りはそんなに揺れなかったんですけどねーこれはふだん乗り物酔いとかしない人でも酔い止めとか飲んでおいた方がいいかもしれません。マジで漁船くらい揺れますので。
とりあえず家島着いた、うろうろ
荒波に揺られること30分。ついに島が見えて、ここまで爆走してきた高速船も減速し、家島に近づいてきます。先に一番大きな真浦集落の真浦港に寄港の後、宮港に到着。多くの人に続いて下船します。
ちなみに、今回島に来た目的を伝え忘れていましたが主な目的は大きく分けて3つあります。それはこんな感じ。
卒業研究で離島について研究したいので、メイン調査地ではないけどとりあえず島に行ってみたい
島の集落とか自然とか、素敵な風景写真写真を撮りたい
猫がいると聞いたので、地域猫にいっぱい出会いたい
この3つです。
特にメインは地域猫に会うこと。12月に入るくらいに後輩と地域猫について雑談しているときに教えてもらいました。それでせっかくなので行ってみようと思ってきたという訳です。他の理由は後付けみたいなものです。
港に降りて待合所の横から島に出ていくと… さっそくいた!猫です!
事前の下調べだと宮港付近にいると聞いていたので情報通りです。
全く見つからないオチもあるかなと思ったのでとりあえず一安心。それにしてもかわいい。いいねいいね。
まあ数枚撮ったら逃げられました。無理に追いかけるのもなんかなあという感じですからほっといてあげましょう。
さて、さっきの地点から真上に挙がってきたような場所です。右下に映っているのが宮港のフェリーターミナル。奥の入り江がもう一つの発着地点である真浦港です。帰りはあっちから乗ってみたいので島の街を散策しながら真浦港まで向かっていきたいと思ってます。
にしても素敵な景色…
しばらく歩いていきます。
下と上に大きな(と言っても車1台通れるくらい)道があって、そこをあみだくじのように路地や階段が這っています。平地だとなかなか見ない光景です。
別にどこか特定の場所に向かいたいわけでもないので迷子覚悟で路地にも突っ込んでいくと、蔦の絡まった家が多いです。
恐らく空き家になって結構月日が経っているのでしょう。それと水の入ったペットボトルが多く並べられていました。猫除けでしょう。地域猫は外部の人間から見るとかわいいものですが地域住民からしたら糞害もあるし大変だと思います。そのあたりが難しいですよね…
下に降りてきました。防波堤には地元の小学校の卒業制作らしい絵が描かれています。小さな漁村にいったらよくある風景ですが、意外と絵に個性が出たりするので見ていて楽しいです。
ということで半周くらい歩いてきました。20分くらいかかったかなぁといった具合です。
ちなみに猫さんには最初の1匹しか会えていません…
まあこんなもんでしょうか。
想像以上に都会で草
島の集落は大きくは真浦と宮の2集落ですが、その中心に公共施設や銀行、郵便局が集中している形でした。特にびっくりなのは小学校。
これみてください。おっきい!
姫路市の中心地にこの小学校があっても驚かないかも。
しかも中学校は別であります。島によくありがちな小学校と中学校が一緒になった感じのでもありません。あとどうでもいいけどまあまあきれいです。
予想なんですけど、平成に島内の小学校を統合して家島小学校としたんですかね?だから校舎が綺麗だったりするのかな…?
隣には消防署もあってちゃんと消防車も止まっていました。でも傾斜もあるし道も細いけどどうやって対応しているんですかね?謎です。
その横には郵便局。年末なので「年賀はがき」の旗を出してました。
少し進むと切通のような場所になりました。まあ写真右はすぐ海なんですけど建物のせいで山道を登っているような感じになっております。
ホントは1日中家島に滞在する予定だったのでお昼はこの街中華にでも行こうかなと考えていたのですが午前中は本州で別のことしていたので午後からの来訪。よって家島でのお昼ご飯は無しです。googleで見る感じおいしそうだったので少し残念。
さっきの山道もどきを抜けると中心集落(と思われる)真浦に到着です。
まず言いたい…なんかビル建ってない???しかもいくつか。
ココだけ見るとちょっと大きい地方都市の駅前見たいです。この画面には映ってないですが人も、原付も多いです。
近くによって確認してみると、手前の建物は病院だったみたいです。奥はカフェだったり、旅館だったりって感じだったと思います。多分。
さっきの病院の裏手に回るといい感じの路地が広がっています。
宮港の周辺より平坦なので普通の路地みたいな感じでした。で、ここをたくさんの原付が通っていくので結構怖いです。細い道とか坂とか多いので恐らく島のメイン移動手段は原付なんでしょうね。本当に原付が多いです。何ならこんな細い道で並走して世間話をしてるおばちゃんたちや二人乗りしてるカップル?とかも見かけました。警察が緩いのかやりたい放題です笑。
地方のよくある光景なのかな。いいのかは知りません。
なんとコンビニもあります。かなりいつも見るコンビニとは見てくれが違うけど。路地にあるし、希少種デイリ―ヤマザキだし、段ボールが店頭に積み上げられているし、これはコンビニというより商店という感じ。
ちょうど飲み物がほしいし、猫についての情報も欲しいし、地域の人と話してみたいので入ってみました。
店内は写せないのですが、結構面白かったです。普通のコンビニの半分くらいの売り場面積でお肉も魚も売ってます。総菜は少なめでした。日持ちしないからでしょうか。
お菓子は売ってましたが、適当に棚に置いているというのが正しい表現でしょうか。値札も付いてないです。ディスプレイという概念が無くてよく言うなら斬新です。
しかも切り盛りしているとみられるおばあちゃんたちは3人も居ました。1個しかないレジ台をぎゅうぎゅうになりながら使ってます。
一人はそのレジ台でたくさんのネギを広げて新聞紙にくるみ、一人は隅っこの方でケーキをぐじゃぐじゃになりながらフォークで4等分に切り、もう一人は新聞を読んでいました。シマの時間が流れているというのがとてもいい表現です。
少し悩んで、綾鷹と値段の分からないチョコレートを手に取り、置くところのないレジに持っていきます。お会計470円くらい。島なので少し高いな、まあしょうがないと思いつつ現金を払い、猫について聞いてみます。
私「一つお伺いしたいのですが、このあたりで猫を見たいと思ったらどのあたりによくいるとかご存じだったりしますか」
おばあちゃん1「猫?」
おばあちゃん2「n:*aばsyさんの家によくおtt@yaよ」
私「すいません、もう一回聞いてもいいですか」
おばあちゃん2「n:*aばsyさん」
私「…えっと、港か路地だったら?」
おばあちゃん1「路地に多いよ!」
おばあちゃん2「そこの路地を進むとn:*aばsyさんの家があるからそのあたりならたくさんいる、だて+/g.えyふぉ&$だからね」
ということで情報をゲットしました()方言でよくわからなかったけどとりあえず路地に向かえばいるっぽい。感謝です。
言われた通り進んでいくと…
居ました!1時間ぶりのねこちゃんです!かわいい!
路地でそこだけ陽が当たるからなのか、ジーッとしてひなたぼっこを楽しんでいました。かわいかったです。
よく見ると左耳にVカットしてあるので恐らくメス猫でしょう。ちゃんと避妊手術されているみたいです。にしてもかわいい。
このあともこの周辺をウロウロしていましたが、この子はずーっとここにいました。のーんびり。
路地を歩いて変な動物がいる公園とか墓地とかお寺とかふらふらしていると、見つけました。多分n:*aばsyさんと思われる方の家です。表札を見てみるとなんとなくあのおばあちゃんの言ってた言葉と一致している気がします。玄関にはキャットタワーと数匹の猫。なるほど、これで猫がいっぱいいると教えてくれたみたいです。でも流石に知らない方の玄関なのでスルーさせていただきました。
申し訳程度の観光パート
ちょっと観光もしましょう。港の方に戻ってどんかめっさんという場所に
行きます。おっきな亀が主人の帰りを待ち続けたものの主人は帰ってこず長い年月の間に石になっちゃった!的なことらしいです。
おお、確かに亀にみえる…
こんな大きい一枚岩が住宅地の中にあるものも不思議だし、これを亀と見立てる昔の人の感性の豊かさにも感心します。
よく見るといました。さっきのひなたぼっこちゃんより大きいです。
睨まれていますが、ちょっと離れたところから観察してみます。
かっこいいです。まあ奥の柱にあやかってこの子はつね君と名付けましょう。(たぶんつねさんって女性の名前だろうけど)
このしっぽが収まってる感じがいいですね。かっこかわいいです。
…とか考えながら写真を撮っていたら普通に逃げられました。
観光に戻ります。どうやらこのどんかめっさんの裏にある山は登ることが出来るようなのでこちら登っていきます。
…はい。なめてました。序盤草ボーボー、終盤落ち葉ガザガサです。
冬でこれか…夏だったらもっと草ボーボー、しかも高確率で半袖なのでたいへんなことになってたでしょう。
結構足場もがたがたで大変です。島にハイヒールで来る人なんていないとは思っていますがそんな靴で来たら確定です。
とはいったものの5分くらいで着きました。
上にはお堂と百度石、荒廃した花壇がありました。まあ地方によくある光景かもしれない。
最後にもう一息ぶらぶら
上に出て気づいた。意外ともう暗いです。
フェリーの時間はまだ少しありますがここで時間を潰してもそそくさと山から降りてきましてまだ行ってないあたりでもぶらぶらしてから帰ろうと思います。
こんな感じの路地的なところを歩いていきます。
本当に建物の背が高いので陽が差さなくて暗いです。てかここだけ見たら全然東京とか言われても違和感のない景色。
ちなみに脇には原付だらけです。すごい。
このあともふらふらと進んでいきます。
まあそんなこんなでもうすぐ帰りの船の時間に。
3時間くらいの短い滞在でしたが島を半周するような形で回ることが出来ました。もう少し回っても良かったけど多分これ以上いたら退屈するでしょうから半日くらいでちょうどよかったのかもしれません。
シマから帰ってきて
ということで帰りも揺れる高速船に乗って帰ってきました。帰りはそこまで揺れなかったので全く揺れなかったです。疲れすぎてウトウトできるくらいには快適でした。
結局島では写真に写していないものも含めて7匹の猫に出会えました。
どうなんでしょ。多いけどめっちゃおおい!おすすめ! というほどでもない感じです。尾道とかの方が人なれしている猫が多いので猫目的だけなら家島に行くより尾道とかの方がいいんじゃないかなといった様子です。あと和歌山の雑賀崎とかも多いので猫見るだけならそっちの方がいいかも。
反面島の景色は最高でした。平地が少ないのでどうしてもこういう島って斜面に家を建てます。それが島の景観を生み出しているというか、立体感があっていい街並みなんですよね。スキです。卒論で扱う島も近いうちに向かう予定ですがこんな感じの景色何だろうと想像しています。楽しみ。遠いのでお金貯めなきゃですが早く行ってみたいです。
まあ皆さんも面白そうだと思ったら行ってみてください。最後までご覧いただきありがとうございました!
私の他のnoteはこちらにまとめています。良ければご覧ください↓