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AstraULTの最近のメタを考察しようぜ

はじめに

今回は、AstraのUltimateスキル(AstraULTと呼びますね)の最新のメタについて解説していきます!

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今回扱いテーマはこのVODのような防衛型のAstraがつかうULTについてです。

メタの変化

これまでは、AstraULTをメインとサイトの間を分けるために使うのが一般的でしたが、最近は新しい使い方、サイト内を2つに分ける戦術が主流になってきたのです。

AstraULTの基本性能

でも、メタの考察の前にまずAstraULTの基本的な特徴を確認しておきましょう。
AstraULTは大きな壁を作り出すスキルで、次の3つの重要な特徴があります:

  • ①視界を遮る

  • ②弾を通さない

  • ③音を遮断する

従来の使用方法

これまでの使い方を説明すると、防衛側がリテイクする時、AstraULTでメイン側に対してULTの壁を作ってサイト中に残っている敵とメイン側に引いた敵を分断してのリテイクを行っていました。

従来のAstraULTから学ぶ攻め側の課題

そうすると、攻撃側がメインに下がった時、こんな不利な状況になってしまいます:

  • ・解除音が聞こえない

  • ・視界が遮られてサポートスキルが使いづらい

  • ・弾と視界が通らないのでカバーキルが発生しない

従来のAstraULTに対して攻め側がとる対策は

そのため、攻撃側はメインに下がるのを避けて、サイト内で守ることが多くなっています。これまでの防衛の使っていたリテイクでの従来のAstraULTの使い方が通用しにくくなり、新しい使い方が必要になってきたんです。
今のメタでは、攻撃側がサイト中で対応するなら、もっと前の方でULTを使おう!という考えです。
こうすることで、メインとサイトで分けるのではなく、
サイト中自体を2つに分けて、効果的に敵を分断しようというメタに変化したのです。

ビジュアル解説

具体的な配置図で説明していきましょう:
【従来の戦術】


メインとサイト側を分断してリテイクしようという戦術は、今ではあまり効果が期待できなくなっています。
【問題点】


攻撃側が防衛のAstraULTを持っているのを理解してサイト中で迎え撃つ形を取るため、うまく分断できないんです。
【新メタの戦術】


よりCT側にラインを引いて、サイト内を2つに分けることで、効果的な分断を行う使い方です。
メインとサイトを分けよう!ではなく
サイト中じたいを2分割しようというのが今の使い方ということです。
では、実際にうまくいった例を見ていきましょう!

そのまえに

なお、今回は防衛側がリテイクする時のULTの使い方に焦点を当てています。攻撃側のAstraULTの使い方を考察しない理由は、ULTの使い方にあまり変化が見られないためです。

なぜ攻め側のULTの使い方に変化が出ないのか

この状況が生まれる理由を、AstraULTを受ける側の選択肢から考えてみましょう。
攻撃側が使った場合、防衛側(DEF)には2つの選択肢があります:

  • ①ULTより前でサイト内を積極的に守る

  • ②サイトを一度捨ててULTの後ろで味方の合流を待って完全なリテイクを狙う

一方、防衛側のULTリテイクに対して、攻撃側(ATK)の選択肢はかなり限られています。解除がわからなくなるのでULTの前で抵抗するしかないんです。(理論上はカウンターULTで取り返すこともできますが、ULTがない時の取り返しは難しく、サイト内で守るのが現実的な選択になります。)
このように、攻撃側の選択肢が予想できるからこそ、それを予測した新しい使い方が必要になり、メタが変化してきたと考えられます。
相手がAstraULTより前に来るのが予想できるので今までの使い方ではなくもっと前目につかうことで有効的に使えるULTが必要になったということです。
ここからは今のメタがなぜ強いのかというのを2つのポイントで話したいと思います。

新メタの戦術的優位性 新メタの解説

サイト内を2つに分ける戦術が強い理由は2つあります:

  1. メイン側での従来での使い方ではULTより前に出てくるだけで対策ができるので効果が薄くなったから

  2. メインよりCTにすこしよせたサイト分断にすることで、メイン側に引いていた敵が急いでサイトカバーをしようと焦っているところでキルを生むチャンスが生まれるから

  3. エリアを2分割に分けることでリテイクスキルを使う場所を限定しやすい

1についてはここまでの説明で理解できたとおもうので、
2つ目についてもう少し詳しく説明しますね。

2「メインにひいた敵をキルするポジションをつくる」について

最初のVODをもう一度見てください。特に防衛側Neonが倒した時のポジションに注目してほしいんです。
メインとAstraULTの壁の間のポジションがすごく重要なんです。チーム全体の陣形という面では議論の余地がありますが、このポジションには大切な意味があります。
メイン側にいる攻撃側のKilljoyは、ULTでリテイクされると、ただメインで待つよりも、ULT(壁)を越えて味方を助けに行きたくなります。メインでただじっと待つよりもサイトの味方のカバーをしたいのでULTを越えたいというわけです。


Abyssでも見られた動きなのですが、サイトを分断した後、急いでサイトに入ろうとする攻撃側の足音を聞いてメインからサイトを助けに行こうとしたSovaを倒すことができた例です。(詳しくは後で説明しますね。)
特に、メインに下がるエージェントは遅延スキルのエージェントが多いのでファイトスキル(イニシエートスキル)を持っていないことが多いので、スキルカウンターを受けない状態での1対1の戦いができると予想できます。
AstraULTを従来のように使っていたら決してとることのできない足音の情報というわけですね。
なんなら遅延エージェントが引いていることが多いのでキルをとるチャンスもできます。

3「リテイクを2回に分けることで得られるメリット」について

分断リテイクの基本概念

3つ目のポイントは、リテイクスキルを使う場所を効率的に絞れるというメリットがあるんです。
従来の方法だと、メインに切ったとて、結局サイト全体にリテイクスキルを使わないといけなかったのですが、新しいメタではサイトを2分割することで、より狭い範囲に集中してスキルを使えるようになりました。

効率的なエリアコントロール

これって、どういうメリットがあるのでしょうか?
(イメージだけ伝わればと思っているのでスキルに関しては自由に使ってます)


まず、範囲が狭くなることで少ないスキルでエリアを取り返せるんです。


サイト全体だと、全てをカバーしようとすると多くのスキルが必要で、時にはカバーしきれない場所も出てきてしまいます。
でも、エリアを分けることで、少ないスキルで効率的にリテイクができるんです。


手前のエリアを取ってから


奥のエリアを取るという形で、コスパの良いリテイクを2回に分けて行えるわけですね。

柔軟な対応力

そして、相手の位置によって柔軟に対応できるのも魅力的です。


敵がULTの前にいればスキルが当てやすいし、


後ろにいれば手前のエリアを簡単に確保できちゃいます。

従来のリテイクとの違い

ここで普通のリテイクとAstraULTのサイト分断、通称「分断リテイク」の違いについて、もう少し詳しく見ていきましょう!


実は、使うスキルの総量は同じなんです。でも、分断リテイクには大きな特徴があります。それは、スキルを使った場所に確実に味方が入れるということ。これが超重要なポイントなんです!
というのも、エージェントが走って移動できる距離には限界があるんですよね(ダイブデュエリストは例外ですが)。


サイト全体にスキルを使っても、遠いところまで行けないことがあります。いけたとしてもデュエリストだけでしょうか。


でも分断リテイクなら、手前から奥へと段階的に攻めていけるので、スキルを使ったところに必ず味方が到達できます。これって、チームでカバーし合いやすい状況を作れるということなんです。
従来のリテイクだと、奥の方はダイブデュエリストに任せきりになりがちで、チームでのカバーが難しかったんです。分断リテイクなら、デュエリストにブリンクを温存しておいてもらう必要もありません。
ちなみに、この分断リテイクはAstraのULTだけじゃなく、ViperやHarborでも使える便利な戦術なんですよ。

カウンター対策について

ここで「でも、相手がカウンターしてくるんじゃない?」って思った方もいるかもしれませんね。実は、AstraULTで壁を作ると、お互いに相手の様子が見えなくなるんですが、実は防衛側(ULTを使う側)の方が有利なんです。
なぜかというと、ポストプラントのリテイクで攻め側がサイト内で取れるポジションって実は限られているので、防衛側は相手の位置を予測しやすいんです。
一方で、攻撃側からすると防衛側のポジションを把握するのは難しく、CTを抜けた防衛側に対して結果として受け身の対応しかできなくなってしまうんですよ。
防衛がスキルを使ってからスキルを返すという受け身に攻撃側はなってしまうということです。
相手の位置を把握しにくいのでスキルを的確に入れにくいため自分たちからスキルを使って取り返しに行きにくいということです。

VODの実例を見てみようの会

実施例その1

まずは使ったスキルを見てみましょう:


敵がどこにいそうか予想して、それに合わせてスキルを上手く使いました。
Omenのスモークで視界を制限し、CT側には右にグラビティウェル、左と正面にはJettのアップドラフトでおとりを作ってリテイクしていきました。
AstraULTはセットと同じ考えで味方のスキルに合わせて使うことが大事です。
味方がスキルを入れられる状態じゃないのに分断を先走ってはいけないということです。
たとえば、攻めのサイトセットの時に
グレネードやモロトフを使うタイミングがバラバラでは弱いですよね。バラバラだったら一つ一つよければ良いだけです。
セットのタイミングを合わせることでポジションが同時に潰せるからセットアップというのは強いのです。
なので、AstraULTもセットスキルと同様に、使ってからリテイクまでの時間は短く行いましょう。



リテイクスキルより先走って使ってしまうと敵に前に出られちゃうので注意が必要です。
ULTを使ったらすぐにスキルでリテイクして敵が有利なポジションを取る前にリテイクが大事です。

実施例その2

次に使ったスキルはこちら:


このラウンドでは、スパイクを置く音が聞こえたので、AstraULT、FadeULT、NeonULTを組み合わせて使いました。
スパイクがどこに置かれたか確認せずにULTを使ったのは、真ん中にプラントされると予想したからですね。



メインにスモークを置いてエリアを3つに分け、手前の緑→ピンク→水色の順番でリテイクしていきました。
CypherULTも使って、できるだけ多くのスキルを活用しています。
NeonULTとFadeULTを一緒に使ったことで、サイト内と外にいる味方同士で情報共有がしづらくなりました。
特にFadeULTでマップが見えなくなった直後は、サイト内で何が起きているのか分かりにくい状況でした。

実施例その3



このラウンドでは、サイトを2つに分ける作戦で完全に優位に立てました。
最初はVyseULTを防衛側が使ったと思ったんですが、実は攻撃側が使ったものでした。
でも、もし防衛側が使っていたら、どんな可能性があったか考えてみると面白いですね。
AstraULT展開→攻撃側が前に出てくる→VyseULTでカウンター
攻撃側がAstraULTに対して前に出てきたとき、VyseULTで効果的に対処できそうです。
これは、相手の動きに対してカウンターを決める良い例になりますね。
以前BreachULTの話でも触れましたが、敵を意図的に特定の場所に誘い込んでからULTを使うカウンター作戦は効果的です。

結論

このように、メタはどんどん進化していきます。
今強い作戦も、いずれは対策されるかもしれません。
でも、そこから学んだことは他の場面でも活かせるので、とても良い勉強になりますよ。
この記事が皆さんの戦術研究の参考になれば嬉しいです。これからもよろしくお願いします!

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