合理的に作戦を選ぶとは
こんにちは。えだまめです。
普段のようにラウンドの解説を進めるのではなく,今回はすこし趣旨を変えてどのマップでも通ずる基本的な配置について書いていこうと思います。
その基本的な配置の考え方を説明しながら合理的な動きについて話そうかなと思います。
今回の内容は同意いただけない意見も見る方によってはあるかと思いますが,ご容赦ください。一意見です。
みたあとでないように同意できるなー,と感じる方がいましたら
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この記事を読んでいる層がランクの人なのか競技シーンの方なのかわからないですが防衛のときの丸い配置というのをご存じでしょうか。
みるひとによっては丸い配置というのが違うかもしれないですが,僕個人的に丸い配置とはこういうのだ!
というのを示したいと思います。
丸い配置を考える上でのポイントは,
①センチネルのサイトはふたり,もう一方のサイトに3人
②センチネルとデュエリストはわかれる
③モロもちがふたりいるならお互いで分かれる
④2イニシなら分かれる
になります。
ASCENTを例にするならば
これが丸い配置ということです。
いまは誰がショートを見るとかメインを見るとかそんな細かなことはいいです。とりあえず。
これくらいの初期配置であれば
試合を観戦している人に対してしっているか?と質問すれば
100人に聞いて90人以上はこたえられると思います。
ただ,初期配置をしっている90人に次に,
これが何で丸い配置なのかという理由についてしっているのか?
という質問をすれば理由をこたえられる人はきっと50人くらい
になるのではと思っています。
(まあ誰がその答えた理由の正しい・正しくない,を決めるのかは置いておいて)
デュエリストが前に出てBクリアだからA確だ!だからAに寄っていいよ。
みたいなこういう動きをするのを見ると,個人的には微妙だなと感じてしまいます。
なんでかという理由は次に話します。
丸い配置とは その配置の守り方とは
先にも見せましたがこれがASCENTではよくみられる配置です。
これは競技シーンでよくある配置なので個人的に強いだろうなー,で選んだものではないです。
そのうえでなんでこれがよくとられる配置なのかというのを自分の意見で説明していきます。
この守り方は
Aサイトは前目でコントロールしてBは引いて守るというのが基本です。
AメインをフラッシュでKAYOとJettでコントロールする
Bはグレで遅延しつつ最終的にバックで耐えて味方にCTからシャーペンしてもらう。
といったぐらいで守るのが基本です。
他のマップを見た時も考え方は同じです。
特にわかりやすいのはBINDでしょう。
Cypherのサイトは引いて守って,その逆サイトは前でコントロールするのが基本です。
なんで引くサイトと前目でコントロールするサイトが必要なのか。
それを考えるにはスキルが関係してきます。
そもそもセンチネルのスキルはトラップがメインです。
たとえば,狩猟のハンターがトラップを仕掛けているのにそのトラップより前に出て動き回ったりはしないですよね?
獲物に警戒されてトラップの場所に寄り付かなくなってしまいます。
なのでトラップより引いた位置から観察は行うはずです。
バロも同じです。
センチネルのサイトなのに前に出てクリアという情報をとられても,センチネルのスキルは無駄になってしまいます。
先の例を挙げますが,JettがクリアリングしてBクリアでKilljoyがAによってもKilljoyは何のスキルもありません。
ただの打ち合える人がAに寄るだけです。もちろん打ち合える人間がサイトに増えることはいいことだと思います。
ですが,Jettがスキルをまだ持っているのであれば可能であればJettが寄る人間になったほうが僕はいいと思います。
ここですこし補足します。
センチネルのサイトでデュエリストが詰めることは必ずしもいけないことなのか
これに関してすべての場合がYesとは言えないです。
つまり,必ずいけないというわけではないということです。
ではどういうときなら詰めてもいいのか。
それはなにか目的や理由があればいいとおもいます。
その一つの例として挙げるなら配置をフェイクしたい時だとおもいます。
KillJoyの例だと,
KillJoyのサイトは引いて守る。という丸い配置を見せた後に,デュエリストがあえてKillJoyのサイトを前目でコントロールすることで配置をフェイクするという目的があります。
たとえば,
ATKがBメインをドローンを回してきて,そのリアクションでOmenがパラを使いJettがBメインをプッシュする。
それに対してATKのIGLの読みが優秀すぎて2段でまっていていやられたとします。
今までの配置から考えるとプッシュのサイトはKilljoyがいないからこれはGOGOGOGO!とATKは考えます。
ですが,実際はDEFの作戦はAリテイクのBスタック配置でトラップになっていた。
実際に優秀だったのはDEFのIGLだった。みたいな。
つまり,何が言いたいかというと,あくまで丸い配置をみせていたから相手はBにつっこんでくれたし
丸い配置をみせたあとであえてセンチネルのサイトをプッシュするんだということです。
ピストルラウンドのように1stラウンドで丸い配置をまだ見せていない段階でセンチネルのサイトをプッシュするのはどうだろうなと思います。
~芋1くらいでもピストルからセンチネルのサイトをプッシュするのを見るとう~ん。と僕は思ってしまいます。
まあランクなのでスキルなしのKillJoyで逆サイトに寄っても打ち合いでどうにでもなると思いますが。
ただ,ランクだからこそKillJoyのトラップでキルが発生するくらい簡単なことをやって勝率を上げるほうがいいと思うんですよね。
もしかりにプッシュするにしても
ロビーまではいかないでメインくらいにしていて,
A確定という情報をもちつつJettがAにCTからロテをする。
このロビープッシュでもしJettがやられても,KillJoyを隠せるし,
A確だと思ってJett寄ったあとでもしBに攻められてもKillJoyが残ることでスキルが生きてBメインのグレでロテ時間を稼げる。
という流れがきれいだと思います。
はなしをもどして
ではセンチネルが引いて守るのが基本だということは分かったと思います。
次は逆サイトは前目でコントロールしなければいけな理由について話します。
その一番の理由は攻め側のリソースを削るためになります。
ATKとDEFでスキル量がお互いに100だったとしましょう。
その場合にメインコントロールでお互いに50ずつ削って取り合ったとします。
その結果DEFがサイト中に逃げ込む形になったとしても,チョークポイントを抜けなければいけないATKのほうが不利だと僕的には思っています。
スキル量の減り方がおたがいにイーブンだったとしても,ATKはチョークポイントを抜けるというためのスキルを失っている可能性があるからです。
そのためDEFのほうがサイト中で守るということがやりやすい状況を作っていると思います。
ただし,注意したいのがスキルを使えばATKが必ずリアクションをしてくれるとは限りません。
もちろん相手がいないのに高くとったら当然,ATKは不利です。
相手がそもそもいないのにリアクションを返せるわけがないからです。
Lotusを例に挙げますが,
ここまで極端なことはないとは思いますが,
スキルのない5v5のリテイク。チョークポイントを抜けるスキルがない。
間違いなくATKが不利です。
だからこそ大事なのは,相手がいるから使うということ。
相手がいるという状況でスキルを高く使うことはいいことだと思います。
相手がAメインをとってきたからカウンターで取り返す。
相手がとりに来たからパラを返す,グレをつかう,フラッシュを使う。
これはいいことだと思います。
相手もこれに対してリアクションをしないといけないからです。
これで相手がパラを使ってDEFがサイト中に引いてもお互いにスキルイーブンでサイト中で守ることができるからです。
スキルイーブンはDEFにとってプラスということ。
だからこそ,センチのいないサイトはどれだけ相手のリソースを削れるかが本当に大事なのです。
センチネルのサイトでないのに引いて守っていては相手はリソースを使ってくれないですし,サイト中にたくさんのスキルが飛んでくるだけでトラップのない中,耐えは難しいです。
ここでも補足します。
センチのいないサイトでも引いてまもることもあるよね???
もちろんあります。
ただ,これも先のKillJoyの補足でも似ていますが,あくまで丸い配置を相手にみせたあとにとる作戦になります。
丸い配置で前目を見せた後にやる配置だということです。
スキルを使わせるのが大事だという話をしました。
はじめにメインコントロールで前目にコントロールしてくると思っているからATKがスキルを使ってくれるわけです。
その前目ですら見せていない段階で引きを見せても相手はスキルを使ってくれません。
合理的な作戦とは
たとえば,KAYOラッシュを例に見てみます。
KAYOラッシュは基本的にされやすいのはASCENTならBサイトです。
それはなぜか。
理由は簡単でセンチネルのサイトは人数が少ないからです。
センチネルのサイトはトラップで足が止まりがちですがKAYOULTの時は別です。トラップが無効にできるのであればそれを利用してラッシュをするのは合理的ですし,さきの丸い配置を考えるのであれば,人数が少ないことが予想されるからです。
こんな簡単なことが本当なのか?と思われるかもしれないですがこれくらいの作戦でも結構刺さります。
ただ,今の流行はそれを防衛側も理解して対策がされているということです。
DEF視点で話しますが,
『相手にKAYOULTがある』→『いままでBにCypher配置をみせていた』→『なら相手はBにKAYOラッシュありそうだ』→『じゃあBにトラップは仕掛けるけどULTにかからないようによけておこう』
こうすることでATK視点
『センチのサイトはいままでBだったらから人数は少ないだろうしトラップさえ止めてられればラッシュでいけるだろう』
にしたかったはずだが,
トラップは止まっている前提で走ってエントリーしているので餌食になるということです。
相手がKillJoyならまだかわいいもんですね。
読み違いでKilljoyのトラップがKayOで無効化されてなくてグレを起動されても止まればいいだけなので。
ただCypherだとかかって初めて気づくことが多いと思うのでキルが発生してしまうんですよね。
その例がこちら
こういった具合に作戦にはそれぞれやったほうが良いタイミングというのがあります。それを可能な限りかみ合うようにするゲームだと僕は思っています。
よくある間違えとして,プロの試合を見てこのセット・この作戦強いね!真似しよう。
ではなくて何でそのプロがその作戦を選んだのか。という理由までを真似しないといけないというわけです。
さいごに
いかがだったでしょうか。ぼくはあくまでこう思っているというだけで他に理由もあるだろうし,ぜんぜん違うだろう!と思う人もいると思いますが。
ご容赦ください。
いまはSEN City Classic の試合を見ていて,PearlのKAYOラッシュのラウンドが目に入って配置について書いてみるかー
と思ったら3時間くらいたって4000字になっていました。