妄想沖縄旅行(二日目・午前)
目が覚めたので枕元のスマホを見る。5:58。家族はまだ眠っている。とりあえず消音にしてテレビを付け、ローカルニュースと天気をチェック。予定どおり動けそうだと一安心。顔を洗ったり、着替えたりして、身支度を整える。
な~んにもしなくても美味しい朝ごはんが食べられることに幸せを感じられるのは、いつも朝ごはんを作っている人だけかもしれない。朝食はビュッフェ形式だったなあ。洋食にしようかな~、和食もいいな~と思っていたらおなかがすいてきた。そろそろみんなを起こそう。
厚手のカーテンを開けると部屋がいっぺんに明るくなる。光に反応してもぞもぞしたり、全く無反応だったり、反応はさまざま。いきもの観察をしたところでテレビの音量を上げ、「おはよう!」と声をかける。
目が覚めたら夫も子供も支度が速い。これは男たちとの旅行の最大のメリットではないだろうか。私ならメイクをしなくても起きてから数分でビュッフェ会場になんてとても行かれない。
ビュッフェはいつも開始時間に行くことにしている。理由は2つ。1つ目はうちには食物アレルギーの子がいるので誤食リスクを減らすため。2つ目の理由は混雑を避けるため。でも最大の理由は単におなかが空いているからだと思う。
パンにサラダにフルーツ。憧れのブレックファーストの完成・・・に加えて、お肉や沖縄ならではのお料理もいただく。統一感より多様性重視。しめはコーヒー。ブラックは飲めないのでちょっとだけ牛乳を入れる。この時間になるとせっかちな家族は部屋に帰りたがるので、カギを渡して帰ってもらう。急かされて飲むより一人で飲むほうが美味しい。
部屋に帰ると家族はチェックアウトのスタンバイ、をしているはずもなくのんびりしたり、スマホでゲームをしたり。「あと15分で出発だよ!」と声をかける。荷物はほとんど出していないので、数分で荷造りは完成。日焼け止めを塗って、忘れ物がないか確認して、部屋を出る。飲み物と日中使うもの(日焼け止めやお菓子など)はトートバッグに入れておく。
3泊4日の旅で、ホテルは1泊ずつ別のところにしている。連泊のほうが移動が少なくて楽かもしれないけれど、いろんなホテルに泊まりたい、いろんなところに行きたいという好奇心が勝る。もう観光しなくていいかなと思うぐらい沖縄を満喫したら連泊で「カヌチャリゾート」か「オクマプライベートビーチ&リゾート」に泊まりたいなあ。
さて、私がフロントでチェックアウトをしている間に夫は車を取って来た。荷物を後ろに詰め込んで、いざ出発。
今日の午前中の予定は美ら海水族館。美ら海水族館は海洋博公園という大きな公園の施設のひとつである。早めに行って水族館に一番近い駐車場(P7)に停める、というのが重要ミッションだ。
ついでにチケットの話もしておくと、旅行前に一番安く手に入れる方法を調べておこう。うちでは今まで大人2枚と小人2枚がセットになった家族券をコンビニで購入していたのだが、長男が高校生になったので、もうこのセットは卒業になる。いろいろな技がありそうなので、美ら海水族館の割引比較ブログを参考にするのが手っ取り早くて確実。
まだ開館前の海洋博公園を少し散策する。人がまばらで写真を撮るのに最適な時間。「ちびっことりで」にはもう見向きもしなくなった子供たち。小さい頃は水族館よりもこっちが楽しいんじゃないかと思うぐらい遊んでいたっけ。
そろそろ開館時間なので、美ら海水族館に向かう。すでに並んでいる人たちもちらほら。早起き仲間だな~と一方的に親しみを感じながら、入り口に進む。
やはりなんといってもジンベエザメやマンタがいる大きな水槽が大好き。水槽の近くで見上げるように見て、中くらいの距離から見て、遠くから全体を見渡すように見る。何時間でもずっと見ていられる。もし美ら海水族館の近くに住んでいたら年パス買って足しげく通いたいくらい。今はそれは叶わないので、1年分目に焼き付ける。そしてまた来年来ようと心に誓う。
売店で自分へのお土産に文房具を買い、外に出るとびっくりするぐらい暑い。暑さに負けじと、オキちゃん劇場、イルカラグーン、ウミガメ館、マナティー館を制覇。オキちゃん劇場は激混み覚悟で行くが、それ以外は見学が楽ちん。
私は空いているのをいいことにガラス越しにどうぶつたちに話しかける。一匹のウミガメが近寄ってきてくれた。と思ったら、次々とウミガメが私のいるガラス窓に集まってきた。冷静な息子は単に日陰にやってきただけだと言うが、たとえ偶然でもそばに近寄ってくれたことはうれしい。
余談だが、2019年夏にオキちゃん劇場でショーをみたときはあまりの外国人観光客の多さにびっくりした。「ココハ ニホンデスカ?」と思うぐらい。もしかしたら人数的にはそんなに多くなかったのかもしれないけれど、外国の方々の声やリアクションが大きくて圧倒されてしまった。あのときは「これがオーバーツーリズムってやつか」と思ったが、そのわずか半年後にコロナが世界中の景色を一変させることになるとは、このとき一体誰が想像できただろう。
そうこうしているうちにランチの時間。ランチは軽めにしたいので、オキちゃん劇場近くのファストフード店「オキちゃんパーラー」で食べる。ここはちょっとした鍛錬レベルの暑さだが、パパっと食べて次に動けるので好きだ。クーラー完備になったら混みそうだからこのままでOK。
駐車場に向かうまでは写真撮影タイム。小学校低学年ぐらい前の子だったら喜んで被写体になってくれるが、ティーンになった男子はそっけない。母が言うから仕方ないかと付き合ってくれるので、急いで1枚だけ撮る。あとは風景の写真ばかり。
車に戻り、次の目的地、今夜泊まるオクマへ向かう。